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http://netallica.yahoo.co.jp/news/20130526-00000005-a_aaac
2013/5/26 07:00 日刊ゲンダイ
警察や検察、大マスコミが大騒ぎした「PC遠隔操作事件」がハチャメチャな展開になっている。
22日、威力業務妨害などの罪で起訴された片山祐輔被告(31)の弁護側と検察による1回目の公判前整理手続きが東京地裁で開かれたのだが、驚いたことに、検察が裁判所に提出した書面には、片山被告と事件を結ぶ具体的記述がなかったのだ。
公判前整理手続きは通常、検察側が立証する起訴事実や証拠を弁護側に示し、争点を整理する協議だ。当然、被告がいつ、どこで、どんな手法で犯行に及んだのか――が最大の争点になる。
なのに今回、検察が提出した「証明予定事実記載書」には、その根幹部分が書いてなかったのだ。「捜査継続中」「証拠隠滅の恐れがある」というのが検察の説明らしいが、ヘリクツもいいところ。弁護側が公訴棄却を求めたのも当たり前だ。さすがに裁判所も検察に「異例、異常」と苦言を呈したという。前代未聞の事態だ。
弁護人を務める佐藤博史弁護士もこう憤る。
「『証拠隠滅の恐れがある』と言っていたが、片山さんは4度も再逮捕されて勾留中の身なのに、どうやって証拠を隠滅できるのでしょうか。検察は、証拠がないために時間稼ぎしているとしか思えない。『見込み逮捕』という言葉はあるが、これは『見込み起訴』です」
さらに呆れることに、検察は弁護側に対して「公判前整理手続きの内容をマスコミに明かさないように」と“口止め”してきたという。自分たちのズサンな捜査、「見込み起訴」を棚に上げてよく言えたものだ。
「今回の事件では、過去に4件もの誤認逮捕があったのです。本来なら、これ以上、国民に疑念を抱かれないよう、当局は他の事件以上に慎重に捜査するのが当たり前です。それを分かっているのでしょうか」(佐藤博史弁護士)
検察は、2月に片山被告を逮捕しながら、7月まで捜査を続けるという。やはり起訴にはムリがあったのではないか。
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