http://www.asyura2.com/13/senkyo148/msg/348.html
Tweet |
http://blogs.yahoo.co.jp/hellotomhanks/63976266.html
★「天木直人氏の視点ー(2013/05/26)」★ :本音言いまっせー!
日本政府はTPP参加を撤回し、「しばらく様子を見させてもらう」
と米国や関係国に通報してみたらどうか。
そう思わせるようなペルーで開かれたTPP交渉会合についての報道
振りである。
きょう5月26日の各紙は、5月24日に終了したペルーのリマで
行なわれたTPP交渉会合の模様について一斉に報じた。
その要旨はこうだ。
日本は次回会合(マレーシア)から本格的に参加できるように、次回
会合の日程先送りを求めたが結局一日延長させるだけがやっとで次回
会合は7月15日―25日に行なわれることが確定した。
米国議会があたらな国との通商交渉を認める審議を終えるのは
7月23日だから、日本の7月会合参加は最長でも3日しかない
(実質は2日だ)ことが確定した。
各紙が共通して報じている「事実」はこれだけだ。
しかしそれをどう見るかについては評価が分かれている。
ほとんどの新聞は、これでは本格交渉はできない、日本の立場を反映
させる事は困難だ、と書いているが、読売だけはわざわざ社説を掲げ、
「攻守にらんだ戦略で巻き返せ」とマレーシア会合参加が認められた事
を評価している。
しかし、その読売でさえも、数千ページに及ぶ交渉文書を事前に
見せてもらえないからマレーシア会合の議論には準備不足で臨まざるを
得ない事を認めている。
ちなみに朝日はこの事を次のように書いている。
「日本は正式参加まで、すでに900ページに及ぶという素案や協議
文書を見ることすらできない・・・」
私がここで注目したのは数千ページと900ページの大きな差だ。
これを要するに日本の二大紙が関連文書は何かを特定できず、ましてや
それらがどんなものかさえ見ていないに違いないということである。
メディアは何もわからずに報道しているということだ。
極めつけは読売新聞の記事の次のくだりだ。
すなわち、ペルーでの交渉会議では国内産業を守る「セーフガード」
については進展が見られたが、関税撤廃の議論は難航し、
「ISDS条項」(投資家や企業が投資先の国の政策で被害を受けた際に、
相手国に賠償を求める事が出来る条項)を巡っては米国と豪州が対立した
ままだ、と。
そして米国の交渉関係者が、年内妥結は「非現実的だ」と断言し、
「決着は早くても14年春になる」と述べたという。
これは驚くべき発言だ。オバマ大統領が議会で公約した事をわずか
4ヶ月ほどで交渉関係者があっさりと否定したのだ。
読売新聞の記事で笑ってしまったのは、TPP交渉が難航している
のはチャンスだ、これで参加が遅くなっても「議論に入っていく余地が
生まれた」(甘利TPP担当相)と書いていることだ。
もはや日本は交渉参加を急ぐことはない。
「米国と他の国々の交渉が成功するかを見極めた上で参加させて
もらう」と言えばいいのだ。
ただでさえ交渉が難航しているTPPだ。
日本が参加しないTPPなどもはや意味はない。
日本がそう発言すれば皆あわてて日本の参加を求めてくる。
それが外交戦略というものだ。
よしんば日本がTPPに参加できなくても、日中韓FTAやその他の
自由貿易協定に参加する事によって十分日本の国益は守られる。
この際、急ぐ事はない、と書く新聞がなぜ一紙も出て来ないのか。
大手新聞がみな御用新聞になってしまった証拠である。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK148掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。