http://www.asyura2.com/13/senkyo148/msg/312.html
Tweet |
孫崎享氏とウォルフレン氏の共著『独立の思考』は必読だ!両氏の深い洞察力と分析力で「対米追随システム」の正体に斬り込む!
http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-2044.html
05/25 20:02 日々坦々
必読本、孫崎享氏とカレル・ヴァン・ウォルフレン氏の共著『独立の思考』が発売された。
まず、アマゾンの商品説明より「内容紹介」を貼り付けておく。
内容紹介
日本政治を貫くアメリカ支配の正体を暴いた孫崎享と、官僚独裁に蝕まれる日本社会の本質を曝したK・V・ウォルフレンが緊急提言。
日米同盟の呪縛、領土問題、官僚とメディアの支配など、日本が直面する危機を問う!
はじめに(孫崎享)
第一章 幻想の日米同盟
第二章 尖閣と沖縄をめぐるアメリカの思惑
第三章 誰が政治改革を殺すのか?
第四章 官僚とメディアの支配する国
第五章 米国を警戒するヨーロッパ
第六章 日本は「独立」できるのか
おわりに(カレル・ヴァン・ウォルフレン) は『孫崎享のつぶやき』より。
≪孫崎さんとの対談は私にとって非常に楽しいもので、終わってしまうのが残念なほどだった。相手の話に耳を傾け、互いの意見を楽しみ合う対談とは、とても文明的な時間の過ごし方だと思う。議論を戦わせ、まるで得点を競うスポーツのごときディベートとは違う。こうして対談を通じて本をつくることは日本独特のやり方だが、この国の良き伝統のひとつに違いない。
不思議なことに、孫崎さんとは初対面のときから長い知り合いのように思われた。その思いは、対談を通してより強まってもいった。私たちが問題意識、日本の現状に関する危機感を共有していたことが明らかになったからだ。そして私が抱く危機感は、より独立した国家をつくろうと模索した民主党政権の試みが頓挫してしまった今、より深まっていくばかりなのである。
この本の主題とは、奇妙かつ異常な状態が続いてきた日米関係と、真の意味で日本が米国から独立する必要性について論じることであった。≫
以下は、初めて試みた「読みながら同時ツイート」で、赤線を引くようにツイートをしてみた。
日米安保条約とは、ひとことで言えば「米軍基地のリース協定なんです」カレル・ヴァン・ウォルフレン(独立の思考P23)
思いやり予算など米軍の駐留費用の75〜80%は日本の税金。第二次大戦の同じ敗戦国であるドイツの負担は25〜30%程度。金額ベースで日本の負担はドイツの3倍でNATO諸国全体の約1.8倍にもなる。孫崎享氏(独立の思考P24)
日米安保条約は冷戦が前提になっているわけです。世界情勢が大きく変わった今、条約を根本から見直すときにきています。沖縄県民のみならず、日本人の多くが米軍の駐留を望んでいない。毎年二千億円もの税金を米軍のために捧げる理由などありませんよ。ウォルフレン(『独立の思考』P25)
米国にとって日本は「植民地」ではありません。日本の内政まで干渉していない。ただ、日本と米国の関係は、世界的にも珍しい二国間関係なのだと思います。外交では米国は日本を「保護国」として扱ってきました。言い換えれば「日本は米国の召使い」だということです。ウォルフレン(独立の思考P26)
孫崎享氏:ウォルフレンさんは米国から日本への内政干渉がないと言いますが、私の見方は違います。…「自主独立」を志向する政治家が現れると、アメリカは必ず彼らを排除してきた歴史があります。…最近では民主党政権で初の首相に就任した鳩山由紀夫氏も米国の圧力で失脚した。(独立の思考P27)
鳩山由紀夫氏は持論の「東アジア共同体構想」を打ち出し独自の外交を模索して米国に警戒された。そしてもう一人米国が恐れたのは小沢一郎・元民主党代表で、中国に143人の国会議員を含め総勢600人以上連れて行き米国がヒステリックになった。ウォルフレン(『独立の思考』P30)
まず、理解しておくべきことは、現在の米国務省で対日政策を仕切っているのが、これまで重用されたことがなかったヒラリー・クリントンが任命したペンタゴン出身者だということ。対日外交経験のあるベテラン外交官は表舞台から去り、その結果対日政策での軍事化が進んでいる。ウォルフレン・独立の思考
「非公式な権力システム」とは:官僚機構とメディアです。とりわけ、検察の力が強く働いている。権力とは「公式」には選挙で選ばれた政治家が握るものです。しかし、日本の場合は、政治家よりも官僚の方が実権を握っている。カレル・ヴァン・ウォルフレン(『独立の思考』P79)
2009年の総選挙直前になって政治資金をめぐるスキャンダルが起き、小沢一郎・民主党代表は、選挙に悪影響が及ぶのを避けようと代表を辞任する。官僚機構としては何とかして「小沢首相」の誕生を阻止したかったのでしょう。そこで検察が動くことになった。ウォルフレン(『独立の思考』P82)
政治家を捕まえようとすれば、検察の裁量でどうにでもできてしまう。…以前取材した自民党のある議員は「もし検察が(西松建設事件で小沢氏にかけられたのと)同じ基準を我々すべてに当てはめたら、国会の半分は空になる」と言ってました。 ウォルフレン(『独立の思考』P84)
小沢氏に対する「人物破壊」には、米国が関与していると見ています。米国防省に情報局(DIA)という諜報機関があり、そこが制作した人材リクルートのためのビデオに、オサマ・ビンラディンと一緒に小沢一郎氏も紹介されていた。つまり、小沢氏もターゲットになっていた。孫崎享(独立の思考P85)
小沢一郎氏のスキャンダルは米国が引き起こした:孫崎氏「小沢氏はアメリカの『虎の尾』を踏んでしまったのです。…アメリカは『在日米軍基地の見直し』と『中国との関係改善』を求める日本の政治家を絶対に許しません。(『独立の思考』P86)
田中角栄が米国に潰された経緯:実は日中国交正常化の前にキッシンジャーが中国との国交樹立に向け先に動いていた。しかし1972年9月、田中が首相就任直後に中国を訪れあっけなく国交正常化をやり遂げてしまった。キッシンジャーいわく「よりによってジャップがケーキを横取りした」孫崎氏P87
西松建設事件や陸山会事件を担当した東京地検特捜部という組織は歴史的にも米国と関係が深い。その成り立ちが戦後、旧日本軍の資材をGHQに献上することを目的として作られた「隠退蔵事件捜査部」が前身で、それを引き継いだ特捜検察が今でもせっせと米国のために働いている。孫崎氏独立の思考P91
ワシントンのジャパン・ハンドラーたちにとっては確かに民主党政権は脅威で、なんとかして小沢氏や鳩山氏を排除したかった。ただ、アメリカが直接手を下したのではなく、日本の検察や新聞がアメリカの代理となって動いたので、アメリカは傍観しているだけでよかった。ウォルフレン(独立の思考P92)
検察という存在は、あらゆる国において大変危険なものです。何も日本に限った話ではありません。アメリカにおいても検察は本来果たすべき役割を超えた存在となっている。明らかに権力の濫用で、特定の人物や政治家をターゲットにして、その人を社会的に抹殺することも簡単にできてしまう。ウォルフレン
世界で「人物破壊」のターゲットになった人物:ベネズエラのウゴ・チャベス前大統領。米国が国内での評価や実績を無視し「最悪の国家指導者」だとメディアを使いレッテル貼りした。またウィキリークスのジュリアン・アサンジやIMF専務理事だったストロスカーンなど。『独立の思考』P93-95
明治維新によって「国体」という概念が生まれました。日本は「天皇を中心として国民が和をもって暮らす社会だ」というある種、神秘的な考えです。この社会においては、常に権力をめぐって争ってばかりいる政治家は和を乱す存在であり、そこで導入されたのが強力な官僚制度です。ウォルフレンP128
官僚制度をつくったのは、日本の近代的軍隊の創設者でもある山県有朋です。私に言わせれば、山県はドイツのビスマルク、ロシアのレーニンと並んで、二十世紀という時代をつくった最大の政治家の一人だと思います。カレル・ヴァン・ウォルフレン(『独立の思考』P128)
官僚機構の中でも財務省の権力は絶大です。官僚にとって最も重要なのは「カネ(予算)」と「法律」なのです。「カネ」は当然、財務省が握っている。「法律」にしろ、法制事務を取り仕切り内閣法制局は実質的に財務省の影響かにある。孫崎享氏(『独立の思考』P141)
最後に読了後の感想ツイート
日々坦々 @hibi_tantan24
「読みながら同時ツイート」をしたので遅くなったが孫崎享氏、カレル・ヴァン・ウォルフレン氏の共著『独立の思考』読了。いやあ、改めて両氏の深い洞察力と分析力に感銘した。この本は必読だ!感想を一言で言えば、「自立と共生」がいかに今後の日本に重要なテーマになっていくかがよくわかった。
2013年5月25日 7:12 PM
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK148掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。