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http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130524/dms1305240710014-n1.htm
2013.05.24 ZAKZAK
与謝野馨氏の自民党復党が検討されているという。ある自民党関係者から聞いた話だが、国会議員時代の与謝野氏は、政権末期になると、政権に入ってきたという。与謝野氏が入閣すると、その政権は潰れるので「墓掘人」と呼ばれていたそうだ。
小泉純一郎政権の最後、与謝野氏は経済財政担当相になった(2005年10月31日〜06年9月)。当時、筆者は内閣府にいて与謝野氏と一緒だった時期がある。与謝野氏は「政策通」といわれるが、私の説明に対して政策論は一切なかった。財務省の具体的な担当者の名前を挙げ、その人物の言う通りにせよと、およそ経済財政担当相らしからぬ発言をしたので強く印象に残っている。
次は第1次安倍晋三政権の最後で、与謝野氏は官房長官になった(07年8月〜9月)。官房長官の本命であった菅義偉氏になぜか急に問題が生じ、急遽(きゅうきょ)、与謝野氏に差し替えになったのである。
その次は、福田康夫政権。福田改造内閣で与謝野氏は経済財政担当相に就任した(08年8月〜9月)。安倍、福田両政権は与謝野氏の入閣から1カ月で崩壊している。
その次は麻生政権。与謝野氏は福田退陣を受け、持論の消費税増税を掲げて総裁選に立候補した。麻生政権でも経済財政担当相に就任(08年9月〜09年7月)。中川昭一財務相が辞任した後は財務相と金融担当相も兼務した(09年2月〜9月)。
最後は、民主党の菅直人政権。10年4月に自民党離党後、「たちあがれ日本」を結成。しかし、11年1月、たちあがれ日本を離党し、菅政権の経済財政担当相として入閣した(11年1月〜9月)。
与謝野氏は、自民と民主の両方で政権最後の閣僚を務めており、自民党関係者から「墓掘人」と呼ばれるのがよくわかる。
与謝野氏の経済運営手法は、財務省の主張そのもので、「タカ派」の財政至上主義ともいえるものだ。財政収支均衡を最優先し、その手法は増税に頼る。その一方で、デフレ志向であり、引き締め気味の日銀の金融政策をいつも擁護していた。小泉政権最後の量的緩和解除の失敗が典型的だが、与謝野氏がいなければもっと早くデフレから脱却できていたはずだ。
金融政策を第1の矢とする今のアベノミクスは絶好調である。当初のもくろみ通りに景気回復への期待が高まっており、統計指標も期待を裏切らない良い数字になっている。目下のところ、死角といえるのは、この夏以降に決断するという消費税増税くらいである。
与謝野氏は国会議席がないので、党の役職に就くことはないだろうが、与謝野氏がアベノミクス批判論者であり、強硬な増税論者でもあるので、大いに気になるところだ。もし与謝野氏が自民党に復党し、党内外に一定の影響力を持つようになったら、アベノミクスに危険信号がともるだろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
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