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2013年05月22日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆誠にかなりローカルな話だが、自民・公明党連立政権の下で行われた埼玉県都であり、人口123万人の政令都市である「さいたま市長」選挙(5月19日執行)で、自民・公明党推薦の長沼威・前県議が、大惨敗した。現職の清水勇人市長が、2期目当選を果たした。清水勇人候補171876表票、長沼威候補118362票、票差は53505票。投票率は、37.98%だった。低投票率の場合、自民党や公明党のような組織政党の支援を受けた候補者が強いはずなのに、長沼威候補は、ひどい大惨敗ぶりである。
この自民・公明党連立の政権与党が大惨敗したという結果は、7月21日の参院議員選挙はもとより、次期総選挙の結果についても、大きな不安材料を残している。
安倍晋三首相の人気、安倍晋三内閣の支持率が70%前後を示しているというのに、これと比較して、たとえローカルな「市長選挙」といえども、自民党、公明党に対する支持率が果たして回復しているのか、極めて怪しくなっている。
◆確かに、長沼威候補は、「玉」が悪かった。「玉の悪さ」に加えて、最悪だったのは、「公設掲示板」に貼った選挙ポスターであった。何と候補者本人だけならともかく、にこやかに笑っている安倍晋三首相の顔が、丸で仲の良いアベックのように映っているではないか。これでは、安倍晋三首相が市長選挙の候補者のようで、気持ちが悪いやら、バカにしているやら、公設掲示板の前を急いで通り過ぎたものである。
そのうえ、もつと悪かったのは、選挙公報やチラシに書かれた公約である。「なんじゃ、これは」とこれも胸が悪くなった。「さいたまを3本の矢で、取り戻す」と触れ込んで、「第1の矢」「第2の矢」「第3の矢」を示している。「第2の矢」には「アベノミクスを生かした地域密着型の経済政策」と書いており、この内容が、抽象的で支離滅裂だったのには、呆れた。一言で言えば、安倍晋三首相の「パラサイト」だ。そもそも、自分というものがない。
そのクセ、自民党本部から石破茂幹事長、公明党からは井上義久幹事長ら幹部がJR浦和駅東口に姿を現し、街宣車のうえに並び、その真ん中に長沼威候補が立って、「中央との直結ぶり」をアピールするなど、「古いタイプの政治」を強烈に印象づけていた。どうもこれが、市民有権者に嫌われたらしい。清水勇人候補が、常に市民の間に入り、「下から目線」だったのに対して、長沼威候補は、終始、街宣車の屋根や車内から「上から目線」だったので、いかにも「権威主義」的で、有権者からソッポを向かれていた。
これでは、自民党、公明党が、元の木阿弥の「傲慢政党」に逆戻りしていると見透かされる危険がある。
◆地元紙であり県紙である「さいたま新聞」は5月21日付け朝刊「第2埼玉面」(28面)の「記者座談記事」で、こう酷評している。
「長沼氏は政権与党の枠組みを前面に出した戦略が裏目に出たような気がする。『政権与党は自公なのだから首長も自公で』という応援演説を聞いた30代の自営業男性は『独裁国家じゃあるまいし』と嫌な顔をしていた」「『さいたまを、取り戻す』『さいたまミクス』など自民党や安倍内閣のコピーをなぞったフレーズを多用していた」
酷評は、これだけに止まらない。「埼玉都民」、しかも県都・政令都市「さいたま市」の市民有権者の多くは、自民党、公明党に冷ややかな目を向けていたのだ。衆院小選挙区の「数のマジック」に幻惑されていると、ドンデン返しを受ける。その兆候が、早くも現れ始めているのを見逃してはならないのだ。
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