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★孫崎享氏の視点ー(2013/05/19)★ :本音言いまっせー!
読売新聞は、自衛隊を米国の先兵とし、他国から逆に攻撃される状況を招く、
日本の国益を深刻に害する論を展開した。
5月18日付読売社説は「敵基地攻撃能力 日米連携前提に保有の検討を」の
標題で次の論を述べた。
・自民党が、年末に策定する予定の政府の新たな防衛大綱に関する提言案を
まとめた。自衛のために相手国のミサイル基地などを攻撃する
「敵基地攻撃能力」の保持について、「検討を開始し、速やかに結論を得る」
と明記した。
・北朝鮮の弾道ミサイル能力が向上する中、ミサイル防衛による抑止に限界が
あることは否定できない。同時に多数のミサイル攻撃を受けた場合、
すべてを完璧に迎撃するのは困難である。
日米両国は長年、自衛隊は専守防衛で「盾」、米軍は「矛」の役割を
それぞれ担い、報復攻撃の打撃力は米軍に全面的に委ねる体制をとってきた。
・この米軍の攻撃力の一部を補完する形で、自衛隊が敵基地攻撃能力を
保有することは、日米の防衛体制の強化につながろう。
・安倍首相も前向きな姿勢を示している。今月上旬の国会答弁で、
日本へのミサイル攻撃が迫っている際に
「米軍に攻撃してください、と日本が頼む状況でいいのか」と問題提起した。
この論は極めて危険な論である。米軍の先兵以外のなにものでもない。
まず、北朝鮮の日本をミサイルで攻撃する能力を見てみたい。
北朝鮮は日本を射程内に収められるノドンを200発から300発
実戦配備している。燃料が固形燃料で、いつでも発射できる状況にある。
一部は山岳地帯の岩の中に保管されているといわれている。
これら200発―300発を排除することはできない。
その一部を先制的に攻撃すれば残存のミサイルで間違いなく攻撃を受ける。
或る適度軍事戦略を理解できるものであれば、こんな戦略はない。
ノドンを排除できなければ、どういう時に「敵基地」を攻撃するか。
軍事的に合理性のある攻撃は、北朝鮮が米国向けの長距離弾道弾の発射を
準備する時である。この時には液体燃料を注入する段階で、先制攻撃する
ことに軍事的に意義がある。
確かに米国向けの長距離弾道弾は破壊される。
その時北朝鮮はどうするか。
見返りにノドンで日本を撃つ。
もし、日本が自国の安全を考えるなら、こんなバカな選択は出来ない。
読売新聞は髄まで、米国の犬に成り下がっている。
日本の安全を売ってまで、米国に奉仕する。それが敵基地攻撃である。
多くの日本人はまた、「敵基地攻撃」という言葉だけに酔って支持する。
読売新聞はTPPであれ、安全保障であれ、日本を米国の利益に完全に
奉仕する、そして日本の危険を増す、その政策を推進しようとしている。
「右」のふりをしながら「右」でもなんでもない。
属米の旗手だ。
◇
敵基地攻撃能力 日米連携前提に保有の検討を(5月18日付・読売社説)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20130517-OYT1T01487.htm
日米同盟の抑止力を強化する方向で、自衛隊と米軍の役割分担を見直すことが肝要である。
自民党が、年末に策定する予定の政府の新たな防衛大綱に関する提言案をまとめた。
自衛のために相手国のミサイル基地などを攻撃する「敵基地攻撃能力」の保持について、「検討を開始し、速やかに結論を得る」と明記した。北朝鮮の核・ミサイル開発を念頭に置いたものだ。
北朝鮮の弾道ミサイル能力が向上する中、ミサイル防衛による抑止に限界があることは否定できない。同時に多数のミサイル攻撃を受けた場合、すべてを完璧に迎撃するのは困難である。
日米両国は長年、自衛隊は専守防衛で「盾」、米軍は「矛」の役割をそれぞれ担い、報復攻撃の打撃力は米軍に全面的に委ねる体制をとってきた。
この米軍の攻撃力の一部を補完する形で、自衛隊が敵基地攻撃能力を保有することは、日米の防衛体制の強化につながろう。
安倍首相も前向きな姿勢を示している。今月上旬の国会答弁で、日本へのミサイル攻撃が迫っている際に「米軍に攻撃してください、と日本が頼む状況でいいのか」と問題提起した。
重要なのは、自衛隊がどんな装備を導入するのが良いのか、具体的な検討を進めることだ。
選択肢としては、攻撃目標の正確な位置を入力し、全地球測位システム(GPS)で誘導する巡航ミサイルの導入や、ステルス性を持つ最新鋭戦闘機F35などによる対地攻撃が想定される。
巡航ミサイルは、移動式発射台を使うノドン・ミサイルなどへの攻撃が難しい。F35では、相手国への領空侵入を支援する大規模な航空部隊の編成が必要となる。
どちらの場合も、日本が単独で攻撃するのは非現実的だ。攻撃目標の探知など情報面の協力を含め日米の緊密な連携と適切な役割分担を前提とせねばなるまい。
提言案は、南西方面の島嶼とうしょ防衛のため、陸上自衛隊に「海兵隊的機能」を付与し、水陸両用部隊を新設することも求めている。
中国軍が尖閣諸島周辺での示威活動を強める中、島嶼防衛を強化する必要性は増している。陸自は既に米海兵隊と共同訓練を重ね、海兵隊的機能の保有を進めているが、新大綱では装備面を含め、その動きを加速させるべきだ。
新型輸送機オスプレイを自衛隊が導入することも、前向きに検討していいだろう。
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