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http://bylines.news.yahoo.co.jp/amakinaoto/20130519-00025045/
2013年5月19日 9時32分 天木 直人 | 外交評論家
どうやら飯島訪朝の正体が見えてきたようだ。
メディアが報じる様々な憶測記事の中でも群を抜いて的確な分析をしていたのがきょう5月19日の朝日新聞の検証記事だ。
それを要約するとこういう事になる。
もともと対北朝鮮強硬派の安部首相だが、拉致問題解決への思い入れも強い。
しかし、ミサイル発射や核実験を繰り返す北朝鮮への制裁が高まる中では日朝交渉再開の糸口はつかめない。
「米国の拉致問題への関心は高くない。
核問題が解決されれば置き去りにされかねない。
日本が主体的に取り組むしかない」。
そう思い定めた安倍首相は、圧力が弱まっても拉致問題解決を探る対話に踏み出したのだ。
しかし賭けは裏目に出た。密かに飯島氏を平壌に送ったのにそれを北朝鮮側が公表し、米韓政府が聞いていない、
北朝鮮制裁強化の邪魔をするな、と反発した。
北朝鮮側もまた、飯島訪朝を日米韓分断に利用しようとあからさまな宣伝をした。
これでは、このまま日朝協議に突き進むわけにはいかない。
とたんに安倍政権は「拉致、核、ミサイルの包括的解決が基本的方針」(菅官房長官記者会見)と言わざるを得なくなった。
以上が今度の飯島訪朝の正体であることはほぼ間違いない。
そうだとすれば今後の見通しは暗い。
飯島訪朝は軽率の極みだったということになる。
ただでさえ歴史認識問題などでギクシャクしている米国、韓国との関係を、更に悪化させただけで終ることになる。
しかし安倍首相はここでオメオメと引き下がる必要はない。
安倍首相には最強の道が残されているのである。それは何か。
実は北朝鮮との国交正常化については、米国や韓国と比べて日本こそ最も有利な立場にある、最短距離に立っている、
という現実だ。果たして安倍首相がこの事に気づき、あの小泉首相でさえも出来なかった日朝国交正常化に向かって確実に歩を進めるだろうか。
すべては安倍首相に対米自立外交を行なう勇気と覚悟があるかにどうかにかかっている(了)
◇
拉致問題解決目指す 安倍首相、訪朝を主導
http://www.asahi.com/politics/update/0519/TKY201305190010.html
2013年5月19日8時17分 朝日新聞
突然の飯島勲内閣官房参与の北朝鮮訪問は、首相官邸が主導した。対北強硬派で知られる安倍晋三首相が、持論の「圧力」重視から「対話」路線を模索。自らの思い入れが強い日本人拉致問題の解決に向け、日朝交渉の糸口をつかむ狙いがある。その一手は功を奏するのか――。
■対話を模索
【小野甲太郎、望月洋嗣】「飯島参与からは菅義偉官房長官が話を聞く。必要があれば、直接話を聞く」
安倍首相は18日午後、訪問先の大分市内で記者団の取材にこう答えた。それまで繰り返してきた「ノーコメント」から一転、飯島氏の訪朝を初めて認めた。同じころ、東京都内のホテルでは菅氏が帰国直後の飯島氏から「本音の話をした」と報告を受けていた。
飯島氏の訪問を主導したのは首相と菅氏だった。訪朝直前、首相は飯島氏に「随行員と重要なやりとりをするときは必ず筆談で行うように」と指示。北朝鮮側に盗聴されないよう注意を促すなど心を配った。そして首相と菅氏はこう言って送り出した。
「今回は相手が何を望んでいるのか、まずはそれを聞き出してきてくれ」
もともと首相は対北朝鮮強硬派で、「普通の国ではない。普通に話し合っても問題は乗り越えられない」という北朝鮮観を持つ。これまで一貫して「圧力」に軸足を置いてきた。
小泉内閣の官房副長官時代の2002年には小泉純一郎首相(当時)の訪朝に同行。一時帰国した拉致被害者5人を北朝鮮に引き渡すことに反対し、北朝鮮の反発を買った。今年4月のケリー米国務長官との会談では「交渉のたびに裏切られたことを忘れないでほしい」と忠告した。
一方、安倍首相は拉致問題解決への思い入れも強い。昨年末、拉致被害者の家族会と面会し、「もう一度首相の職に就いたのも、拉致問題を解決しなければならないという使命感からだ」と説明。思いを同じにする盟友の古屋圭司氏を拉致問題相に起用した。
だが、北朝鮮はミサイル発射や核実験を繰り返し、拉致問題を議題にする日朝交渉は再開の糸口もつかめない。高齢化が進む被害者の家族からは「圧力だけではなく対話も」という切実な声が届き、首相周辺は「時間はない」と焦りを見せていた。
そんな折、北朝鮮側が小泉元首相の政務秘書官として日朝交渉に関わった飯島氏を受け入れる意向を伝えてきた。「米国の拉致問題への関心は核・ミサイルほど高くない。核開発問題を解決したら置き去りにされかねない。日本が主体的に取り組むしかない」。そう思い定めた首相は、圧力が弱まっても拉致問題解決を探る対話に踏み出した。
■米韓は反発
対話に踏み出したとはいえ、日朝交渉は容易ではない。政府間協議は昨年12月の北朝鮮による長距離弾道ミサイル発射を機に中断。今年4月から自衛隊は「かつてない緊張感」(小野寺五典防衛相)で次の発射の警戒を続ける。日本が表だって協議再開に応じられる状況にはない。
そこで飯島氏をひそかに平壌に送ったのに、北朝鮮側が公表。米韓両政府当局者から事前に連絡がなかったとして不興を買う。来日した米国のデービース北朝鮮政策特別代表は17日、飯島氏訪朝の結果を含め「これからは緊密な情報交換が大事だ」と安倍官邸の高官らに説いて回った。
日中韓の歴訪を終えたデービース氏は18日、成田空港で「北朝鮮が関係各国の立場の違いを利用し、分断を図る戦略に移行するとわかっていた」と記者団に強調。北朝鮮が挑発行為を弱める一方で、外交交渉を装って日米韓の結束を崩すことへの警戒感を示した。
飯島氏の訪朝が判明してから、菅官房長官は記者会見で「拉致、核、ミサイルの包括的解決が基本的方針」と繰り返さざるを得ない。北朝鮮に関する16日の日米局長級協議では「北朝鮮とは非核化に向けた対話であるべきだ」という確認すら迫られた。
ただ、独自外交の選択肢は捨てていない。首相側は不信感を示した米政府に対し、日本単独でも拉致問題の解決に向けて日朝交渉を進める姿勢を伝えた。
打開に向け安倍首相は日朝首脳会談も否定しないが、ハードルは高い。02年の小泉首相訪朝の際は外務省が1年にわたり極秘に準備。今回は官邸主導で外務省との連携は弱い。外務省幹部は18日、今後の展開について「本当にわからない」と繰り返した。
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