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2013/5/18 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
◆金政権のPRに利用された飯島内閣参与のモーロク度
北朝鮮を訪問していた飯島勲内閣官房参与がきょう(18日)帰国する。北京空港で報道陣に囲まれると、「真摯に長時間の会談ができた」なんて成果があったかのような口ぶりだったが、結局、この訪朝にはどんな意味があったのか。
とにかく完全に「北ペース」だった。安倍や菅官房長官ら官邸の一部以外、外務省にも知らせず、米韓にも伝えない“お忍び”訪問のはずが、しょっぱなの空港到着時から北朝鮮メディアで大々的に宣伝された。会談相手も次々明らかにされ、金正恩第1書記に次ぐナンバー2の金永南最高人民会議常任委員長とも面会。その様子は映像だけでなく、内容まで報じられた。
どうせ北朝鮮サイドから訪朝の“誘い水”があり、安倍・飯島がホイホイ乗ったのだろう。それほど北は追い詰められていた。
「核実験や、ミサイル発射実験を今にも強行する構えだった北朝鮮ですが、米国だけでなく中国までもが猛烈に圧力をかけ、実験できなくなるところまで追い込まれた。特に中国が、対北朝鮮の輸出を引き締め、4大銀行の北朝鮮口座を凍結して金融制裁を強めたことで、ニッチもサッチもいかない状況にありました。これに少しでも風穴を開けたいと、拉致問題をエサに安倍政権に接触したのでしょう」(元外務省国際情報局長・孫崎享氏)
北で飯島は、何らかの経済的見返りを求められたはずだ。ノコノコ訪朝したことで、崩壊寸前まで追い詰められた金正恩政権は一息ついてしまった。
「米中韓の『核とミサイルを止めることを明言しない限り、外交チャンネルは開かない』というスタンスに逆行し、日本の国益に反します」(孫崎享氏)
案の定、韓国が「日米韓協調のプラスにならない」と外交ルートで伝達し、米国も不快感を伝えてきた。ただでさえ、歴史発言で安倍は米韓に信用されていないのだ。両国の不信感がさらに高まったのは間違いない。
小泉元首相時代に秘書官として2度の訪朝に同行した飯島は、すっかりモーロクしてしまったのか。北は“飯島カード”を今後も使い続けるつもりだろう。毎度のごとく拉致問題を進展させるそぶりを見せられ、日本は利用され続けるのだ。結局、安倍と飯島は北のために働くスパイ役を果たしたわけだ。
安倍首相は拉致で手柄をあげたいばかりに、正常な判断力を失っている。それは経済政策でも同じだ。円安にし、株価を上げさえすれば何でもいいという非常識だから、長期金利が乱高下しようが、物価高で庶民を苦しめようがお構いナシ。ますます恐ろしいことになってきた。
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