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橋下氏「慰安婦」暴言/「他の国も同じ」は適用しない/林博史・関東学院大学教授に聞く
「しんぶん赤旗」 2013年5月17日 日刊紙 3面
日独のみが突出
第2次世界大戦で軍が組織的にこうした制度をつくっていたのは、日本とナチス・ドイツだけです。
橋下氏の論理は、以前から右翼が使っている論理ですが、「『慰安婦』は売春婦と同じだ」というものです。このようなすりかえをすることによって、石原慎太郎氏(もう一人の共同代表)が「軍と売春はつきもの」(14日)だと述べたように、ほかの国の軍隊と同じだという言い訳ができるようになります。
戦争状態になって経済が破壊されて食べ物もない状況の中で、食糧など物資をたくさん持っているのは軍隊ですから、なんとか生きていくために軍隊の周りに女性が集まり、性売買がおこなわれるというのは、残念ながらいろんな戦場で起きることです。軍医がそこで女性の性病検査をおこなうこともありました。しかし、そのことと「慰安婦」制度とは質的に違います。
軍が組織的管理
日本軍「慰安婦」制度の場合、「慰安所」設置の計画立案、ブローカー(業者)の選定・依頼・資金あっせん、女性集め、女性の輸送、「慰安所」の管理、建物・資材・物資の提供など、全面的に軍が管理運営しました。日本軍は兵員数から必要な女性の人数を計算して計画し、軍の輸送手段で海外に連行しました。ここまで組織的・系統的に軍の管理下に置かれたケースはナチス・ドイツを除くとほかの国ではまずありません。
ドイツでも国防軍やナチスのSS(親衛隊)がそうした「慰安婦」制度をつくっており、この2カ国が突出していたと言えます。
さらに日本軍の場合は、軍自らが女性集めをおこなったこともしばしばありましたし、中国や東南アジアなどでは暴力的に拉致してくることもありました。これは被害者の証言だけでなく日本兵の証言もたくさんあります。
米軍の場合はどうでしょうか。橋下氏は沖縄の司令官に米兵の風俗業利用を提案し拒否されました。国防総省も否定したように、米軍は公式に売春を認めていません。第2次大戦中も米軍はそうした建前をとっていました。末端では建前と違う実態もありましたが、売春宿の利用が本国に知られればオフリミッツ(立ち入り禁止)の措置が取られました。公然と「慰安所」を管理運営していた日本軍とは違います。
朝鮮戦争のことを橋下氏は持ち出していますが、韓国軍も確かに同じような「慰安婦」制度をつくりました。しかし当時の韓国軍の幹部の多くは旧日本軍の一員でした。つまりそのルーツは日本軍の「慰安婦」制度だったのです。
日本軍「慰安婦」制度と同じことをやった国がほかにもあるというのであれば、逆にその証拠を出すべきでしょう。
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【関連サイト】
兵士のためのレイプ施設つくったのは日本とナチスだけ
http://ameblo.jp/kokkoippan/entry-11531684724.html
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