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朝鮮日報といえば、韓国で最大部数を誇る日刊紙。保守系のスタンスを考えれば、日本の読売新聞といったところか。日本語版を読む限りでは、支離滅裂な中央日報、左派ハンギョれなどよりは、バランスがとれ、社説の方向性も、それなりに安定している。しかし、この朝鮮日報でさえ、「日本叩きの恍惚」の誘惑には抵抗できなかったようだ。
今日付けの論説、「安倍首相側近の極秘訪朝と日本の突出外交」は、韓国のスタンスならこういう分析、評価になるだろうなという感想しか与えない、何のヘンテツモ無い内容だが、その結論部分を読んで驚いた。以下引用
「安倍首相は日本帝国による侵略戦争を否定するだけでなく、旧日本軍による生体実験部隊を連想させる「731」という数字が書かれた自衛隊訓練機の操縦席に座り、親指を立てて記念撮影を行った。このような行動を平気で取る安倍首相が自らの側近を極秘に北朝鮮に送ったのを見て、韓国政府と国民が「日本は北朝鮮を利用して韓国に圧力を加えようとしているのではないか」という疑いを持つのは当然のことだ。米国も、日本が対北朝鮮政策での韓米日の協力体制を混乱させ、中国との協力関係まで崩壊させかねない今の状況を、内心では不満に思っているはずだ。「安倍の日本」が北東アジアを徐々に危険な状況へと追い込んでいる。」
なんと、「安倍首相は軍国主義の鼓吹のためにあえて731の数字が書かれた自衛隊機に乗り込んでポーズをとった」という妄想が、彼らにとっては、既成事実になってしまっているわけだ。こういう風に、彼らの憶測、妄想を、あたかも定まった事実のように、論説の中に潜り込ませるのは、彼らの常套手段なのだが、このやり方は危険すぎやしないか?
いうまでもないことだが、日本政府も、安倍首相にも、人体実験で悪名高い日本帝国陸軍の細菌部隊を政治宣伝に使って、得られるメリットは何も無い。単なる偶然にすぎないのである。そういう、数字を使うのが無神経だという批判ならば、あるいは、成り立つ可能性はあるかもしれが、別に、731という数字は、旭日旗のように。「日本軍国主義の栄光」と象徴的に重なる部分があるわけではなく、配慮しようにも、頭に浮かびさえしなかったというのが現実だろう。
こういう論説を読むにつけ、敵対国を攻撃するためには手段を選ばない韓国ナショナリズムの危うさ(国粋主義と訳そうか・・・笑)を感じざるを得ない。立ち止まって、「これはおかしい」と自らを省みる余裕がまるでないのである。日本人は、戦後70年ちかく、侵略に対する反省を、いわば強いられてきたため、隣国に対する振る舞いをチェックする習慣を持っている。今回の橋下発言で、いっせいに日本の世論が、市長に反発したのも、日本の戦後が、日本人に、おおかれ少なかれ、歴史に対する自省の感覚を植えつけたからだと私は思う。
省みて、隣国を見たとき、我々と同じような、歴史に対する自省的な感覚が彼らにあるだろうか?彼らは、日本の軍国主義の復活の危険性を言うときに、自らが軍国主義になりうる可能性を考えたことがあるだろうか。韓国の世論が核武装を支持するとき、その歯止めになりうるような、理性を彼らは十分に持っているだろうか?自国の歴史に対する省察を、安易に「反日」で代用してきたために、その部分が、彼らに欠けている可能性は無いだろうか?
韓国主要紙の記事、論説を読むと、この点に危惧を感じざるを得ない。
で爺
以下、論説全文ね。
安倍晋三首相の側近である飯島勲・内閣官房参与が14日に訪朝した。安倍首相は15日、国会で飯島氏の訪朝について尋ねる野党議員の質問に対し「ノーコメント」とした上で「日本人拉致問題などを解決するために(日朝)首脳会談が重要な手段なら、当然会談を考えるし交渉もしなければならない」と答弁した。飯島氏はかつての小泉内閣で首相の政務秘書官を務めた人物で、2002年と04年に当時の小泉純一郎首相と共に平壌を訪問している。
韓国政府は「日本政府から飯島氏の訪朝について事前に何も聞いていない」と発表した。また、14日に来韓した米国務省のグリン・デービス北朝鮮担当特別代表(6カ国協議首席代表)も「初めて聞く話だ」とコメント。その一方で、韓米両国政府は「飯島氏の訪朝は韓米日3国の対北朝鮮協調体制とは関係ない」との立場も示している。今月2日に米国を訪問した日本の古屋圭司・拉致問題担当相はあるセミナーに出席した際「日本は(日本人拉致問題などで)主体的に行動しなければならず、この点は米国も理解している」と述べた。
韓米両国はこれまで北朝鮮による日本人拉致問題について、日本がこの問題を解決するため北朝鮮と独自に接触することを問題視したことはない。日本政府にとってこの問題は、ほかのいかなる政治的な懸案よりも優先すべき人道的問題だからだ。しかし、これまで日本と北朝鮮はこの問題を事実上の国交正常化交渉とからめて話し合ってきた。北朝鮮の労働新聞は飯島氏が訪朝した翌日の15日「日本は(過去の日本帝国主義による)国家的犯罪を謝罪し、補償すべきだった」と主張した。北朝鮮が日本との国交正常化交渉で期待することは、これが実現した場合に受け取る巨額の現金であり、この点は北朝鮮もすでに明言しているわけだ。
日本は北朝鮮による核開発やミサイル開発に対し、韓米日の中では最も強硬な立場を示してきた。その日本が、韓米首脳が「北朝鮮の挑発行為には見返りを与えない」と表明してわずか数日後に飯島氏を訪朝させた。日本人拉致問題が日本国内で占める政治的な意味合いと重要性を考慮しても、日本がこの時期に韓米日3カ国の協力体制から離脱するかのような動きを示すのは、7月に予定されている参議院選挙と関係がありそうだ。安倍首相と与党自民党は7月の選挙で勝利し、平和憲法を改正して再武装を推進する意向をこれまでも公然と訴えてきた。
安倍首相は日本帝国による侵略戦争を否定するだけでなく、旧日本軍による生体実験部隊を連想させる「731」という数字が書かれた自衛隊訓練機の操縦席に座り、親指を立てて記念撮影を行った。このような行動を平気で取る安倍首相が自らの側近を極秘に北朝鮮に送ったのを見て、韓国政府と国民が「日本は北朝鮮を利用して韓国に圧力を加えようとしているのではないか」という疑いを持つのは当然のことだ。米国も、日本が対北朝鮮政策での韓米日の協力体制を混乱させ、中国との協力関係まで崩壊させかねない今の状況を、内心では不満に思っているはずだ。「安倍の日本」が北東アジアを徐々に危険な状況へと追い込んでいる。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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