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★孫崎享氏の視点ー(2013/05/13)★ :本音言いまっせー!
日本国内では、いつのまにか、集団的自衛権に入ることが素晴らしいことの
ように世論の誘導が進んでいる。
5月12日、読売新聞は、次のように報じている。
「民主党の細野幹事長は12日、集団的自衛権について
“米国に(弾道ミサイルで)攻撃がなされた場合に日本のミサイル防衛システムで
撃ち落とすことも理屈として必要だ。
党憲法調査会でこれから詰めた作業をすることになる”と述べ、
憲法が禁じる集団的自衛権の行使を容認する方向で、党内の議論を進める考えを
示した」。
“米国に(弾道ミサイルで)攻撃がなされた場合に日本のミサイル防衛システム
で撃ち落とす”なんていうことは、絶対にありえない。
北朝鮮から米国に攻撃される時の弾道ミサイルは約1000キロメートル上空
を飛ぶ。
対するにミサイル防衛で使用される迎撃用ミサイルの射程は長い場合でも
100キロメートルから200キロメートルで、届かない射程でどうして
撃ち落とせるのか。
大陸間弾道弾が上空に達し、目標に向かっている時には
秒速2000メートルから8000メートルの間と言われ、この段階で
撃ち落とすということはありえない。
全くありえない事態を想定し、集団的自衛権に入ろうとする意図はなんなのか。
少し考察すれば、嘘が明白になる嘘をどうしてつくのか。
しかし、日本の国益を大きく害する、しかし、北朝鮮のミサイルを破壊する道
はある。
“米国に(弾道ミサイルで)攻撃がなされようとする場合に日本が撃ち落とす”
ことに加担できる唯一のケースがある。
それはミサイルの発射前、北朝鮮が発射準備している段階で、攻撃すること
である。
この行動は日本にとって極めて危険な行動である。
北朝鮮は日本等に向けられるノドンというミサイルを所有し、いつでも発射
できるように保管し、その数200から300と言われている。
日本の行動はどうぞミサイルを日本本土に撃ってくださいというものである。
何故、米国向けのミサイルを撃ち落とし、その反撃で日本国土にミサイルが
撃ち込まれる状況を日本人が選択するのか、全く分からない。
米国の奴隷以外にありえない。
私は自民党を信じない。
同時に民主党を信じない。
私は民主党のリベラル層にしっている人々がいる。頑張って欲しいと思う
政治家がいる。しかし、野田、前原氏等がいる限り、国益を考えず、
米国に隷属する政策しか出せないことは明白だ。
民主党関係者に細野氏に期待する人々がいるが、今回の発言で、彼もまた、
米国に隷属する一人であることを明確に示した。
民主党のリベラルに属する人々が、その政治理念を重視するなら
離党しか道はない。
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