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2013年5月 9日 神州の泉
今から6年前、神州の泉は中川昭一氏が2004年5月の総合科学技術会議で、特許や知的財産関連でエクソン・フロリオ条項に言及していることを知って、彼が国士であることを確信した。
中川氏が日本防衛構想をしっかりと有していた立派な人物であることは、米国債の購入に反対していたことや人権擁護法案に反対していたことなど、彼のさまざまな事績から容易に推し量れることである。
これと同様に、一年前まで国民新党の党首を張っていた亀井静香氏も紛うことなき国士級の人物と言える。それはなぜか。小泉・竹中路線は、米国通商代表部(USTR)の指令に従って「民営化万歳」のイリュージョンを国民に仕掛け、「聖域なき構造改革」というペテン的な掛け声の中で、わが国の郵政事業を地獄の民営化に導くことに狂奔した。
これに猛然と反対した心ある議員さんたちの先頭に立ち、亀井静香氏は日本国防衛のために発心、郵政民営化を阻止する目的の結党精神で2005年8月に「国民新党」を立ち上げた。その後は政権交代に伴って、2009年9月から2010年5月30日まで、民主党、社民党とともに、民社国連立政権を形成し、その後2012年12月26日までは民主党と2党連立政権を組み、都合3年3カ月の与党を張った。
実際は2012年の4月ごろ、当時の自見庄三郎郵政民営化担当大臣と下地幹郎幹事長らの消費税増税をめぐる党内クーデターによって、亀井静香代表と亀井亜紀子政調会長が党から追放されているから、この時点で国民新党の政党アイデンティティは消滅していることになる。したがって国民新党の与党寿命は約2年8カ月である。
国民新党は2005年(平成17年)8月、小泉純一郎政権の郵政民営化路線に反対するために議員5人で結党し、2012年4月に結党の目的が潰えている。居残り組の結党精神は消費税増税という国民を傷めつける法案を受け入れたことによって消えている。
亀井静香氏を放逐したあと迷走した挙句、現在、自見庄三郎氏はTPP参加路線にまっすぐに進む売国自民党に秋波を送ったが、あえなく袖にされるという、もの悲しい末路にさらされている。裏切り者は裏切った相手からも、裏切ることで便益を与えた相手からも見捨てられる運命にある。これが“信なくば立たず”の本当の意味だ。
国民新党分裂騒動の直後、2012年4月27日に「改正郵政民営化法」が可決成立した。窓口業務の郵便局会社と集配業務の郵便事業会社が合併し、それまで5社の日本郵政グループが、経営効率化と新規事業の展開のために4社体制に再編され、総務省はその統合効果を520億円と試算している。
しかし、これは分社化見直しのインチキ改正である。巨大金融2社の再統合を故意にはずして何が見直しだ。窓口業務と集配業務の再合体は、この法案の本質を糊塗する表層上の動きではないだろうか。この法案の最大の目的は持ち株会社の日本郵政が保有するゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の株式について、第一次郵政民営化法では2017年9月末までに完全売却を義務づけていたが、改正案では期限を設けず「全てを処分することを目指す」となっている。
これは簡単に言えば、ゆうちょ銀行とかんぽ生命が保有する300兆円を超える膨大な郵政資産を可及的速やかに市場に放出しろという、ゴールドマン・サックスなど、ウォール街を牛耳るグローバル資本の圧力が掛かったのである。郵政金融会社2社を含めた再統合こそが外資防衛効果を果たせるのである。これは米国のエクソン・フロリオ条項の発動に等しい効力を持つ。だからこそアメリカは竹中平蔵氏を使って4分社化にこだわったのである。
この文脈から国民新党の分裂騒動を企て亀井静香氏を無力化した張本人が米国CSIS(米戦略的国際問題研究所)、あるいはCIA筋であることが見えてくる。これはTPPとも深く繋がっている。
2009年当時、ジャパンハンドラーズたちが最も警戒していたのは、政権交代による小沢一郎総理大臣の実現と植草一秀氏による小泉政権の徹底的な見直しだった。しかし、これは皆さんご存じのように不当権力によって潰えている。
だが、小沢氏や植草氏が無力化された後、ジャパンハンドラーズたちが最も神経を尖らせていたのは、実は亀井静香氏だったのである。国民新党の党内分裂騒動をローカルな党内求心力の脆弱性のように見てはならない。ここには郵政民営化見直し法案の骨抜きとTPP実現に向けたアメリカの深謀遠慮が働いていたのである。
年次改革要望書と後の日米経済調和対話で、アメリカグローバル資本が最初にハンティングすべき獲物として狙っていたのが、ゆうちょ銀行とかんぽ生命が保有する300兆円を超える膨大な郵政資産だった。ところが、これに待ったをかけ、民主党に政権が移った後も、依然としてアメリカが望んだ完全株式放出を阻んでいた肚(はら)の据わった連中がいた。
この連中の頂点にいたのが国士の亀井静香氏であった。亀井静香氏は小泉政権以降の米国傀儡国政の流れの中で、一番最初にCIA筋、あるいはエコノミック・ヒットマンに命を奪われてもおかしくない人物である。彼がまだ存命しているのは生まれ持った運ももちろんあるが、彼が死を覚悟して郵政民営化と対米隷属に立ち向かったからである。この凛冽(りんれつ)な覚悟を持った日本人を米国は簡単には殺せない。やったら日本の天津神(あまつかみ)・国津神(くにつかみ)が怒るだろう。
そもそもTPPは2006年に、シンガポール、ニュージーランド(NZ)、チリ、ブルネイという4カ国の貿易自由化交渉(Pacific-4 :P4)ではじまり、この部分ではリカードの比較優位論的な貿易体制が生きていたと言えるかもしれない。
ところが2010年に、米国、豪州、ペルー、ベトナム、マレーシアが加わって9か国となり、2011年にカナダとメキシコが加わって11か国となった。この辺りからTPPは人類を呑み込もうとするリヴァイアサンに変貌した。
アメリカが加わった時点でTPPは、日本の富を収奪し国の在り方を根底から変えてしまう凶悪な破壊神と化した。今では中野剛志氏や関岡英之氏をはじめとする多くの有識者たちがTPPの猛悪な真実を暴露しているが、米国の最大の狙いは日本をこの獰猛な罠に引きずり込むことであった。
TPPという経済的世界戦略はかなり以前から企画されていたと思うが、以上の理由から、2010年に具体的にこの企画をスタートさせたきっかけは、わが国の亀井静香氏の存在だったのではないだろうか。
彼を中心とする対米抵抗勢力が郵政民営化の最終仕上げ段階を遅らせ、対日戦略という収奪システムの構築を最後まで阻害する動きをすることは目に見えていた。だからこそグローバル資本は、亀井静香氏の思想と動きを冷静に見ていて、今までの内政干渉的な対日戦略では著効は望めず、TPPという貿易交渉の体裁をまとった罠を仕掛けたのではないのか!?
日米構造協議(後に日米包括経済協議)、年次改革要望書、日米経済調和対話、そしてTPP、これらに一貫する対日戦略思想は日本の仕組み替えであり、日本の“東インド会社”化である。米国は日本の血を最後の一滴まで吸い取る算段であり、それでも生きていたなら、永久的なプランテーション国家として日本を米国経営の生産農場(※これは比喩的表現、米国はわが国の工業、農業、商法、電力産業、ライフ・インフラ含めてすべてにおいて自家経営体制にするつもり)に変えるつもりである。
これをなるべく早く実現させるために、米国はTPPを日本列島を狙う経済核ミサイルに変えたのである。米国主導のTPPを対日改造プログラムの最終兵器として変貌させる立案が生まれたきっかけは、日本人・亀井静香その人である。亀井静香氏の超強靭な粘り腰が、TPPという人類のモンスターを発動させたと考え得るのは、あながち見当外れではない。
TPPは第二の大東亜戦争なのである。民族の自己保存本能からしても、TPPに対する自衛の防衛対策は生き残りを賭けてやらねばならない。
日本国民は亀井静香氏の不撓不屈の意志を見習うべきだ。日本人が日本人であろうとする心こそ今最も必要なのである。そうでなければ、この悠久の秋津島(あきつしま)は滅ぶ。
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