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参議院予算委員会(5/7) 森ゆうこ質疑「会議録」
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2013年5月 8日 生活の党 参議院議員森ゆうこ
予算委員会森ゆうこ質疑(H25_5/7)
○委員長(石井一君) 次に、森ゆうこさんの質疑を行います。森さん。
○森ゆうこ君 生活の党の森ゆうこでございます。
前回に引き続きまして、税と社会保障の一体改革とマイナンバーについて質問をさせていただきたいと思います。
まず、総理、外遊大変お疲れさまでございました。私たち予算委員会は地方公聴会ということで、私は盛岡公聴会で被災地の御意見を承ってまいりました。その問題についてはまた次回というふうにさせていただきたいと思いますけれども。
また、連休の間、私、地元新潟県全県行脚をしておりまして、様々な御意見をいただきましたけれども、やはり一番多いのは年金どうなるんだという質問でした。来年、消費税が増税される、それは年金のためなんでしょう、年金どうなるんですかという質問でした。
先ほども少し質問がありましたけれども、田村大臣に一点だけ確認をさせていただきたいんですけれども、年金の給付額はこの十月に引き下げられますね、一旦。それについて一言だけ、引き下げられるということを確認したいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども申し上げましたけれども、昨年、三党合意の中におきまして、政府提出法案の中で、二・五%、特例水準、これを解消するということで、三年間にかけてこれを適正化するということでございますから、十月から、おっしゃられましたとおり、一%だろうと思いますけれども、引き下げるということになります。
○森ゆうこ君 物価も上がっていると。特に生活必需品、先ほど民主党の櫻井委員から御提示がございましたけれども、様々な生活必需品が値上げになっているという中で、この十月に、インフレ基調になっている中で十月に年金が下がるということは大変大きな影響があるというふうに考えております。
田村大臣、もう少しお聞きしたいんですけれども、この本年十月からの年金給付額の引下げ、これをしない、実施しない場合には、この平成二十五年度に必要となる予算は幾らでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 年金給付費で一千五百億円、国庫負担で三百五十億円になります。
○森ゆうこ君 国庫負担約三百億円で、合わせて約二千億円という金額、これがあれば、このインフレ、いろんな値上げがされる中で、ただでさえ受取の少ない年金給付者、年金だけで暮らしているとか、そういう方たちの生活の不安を和らげることができるのではないかということをまず指摘をしておきたいと思います。
前回のおさらいというか、総理のいないところでの御質問でございましたので少しおさらいをさせていただきたいと思うんですけれども、まず総理に伺いたいんですが、社会保障制度改革推進法第四条に基づいて、また三党合意書を踏まえれば、本年八月二十一日までに公的年金制度の改革について法制上の措置をする必要があります。
しかし、この間本会議でも指摘をいたしましたが、三党協議の議事録を見ますと、入口のところで前提の認識が三党間で食い違っておりまして、議論が進む気配が一向に感じられません。そして、成案が得られる見込みはないと言ってもいいかと思います。公的年金の抜本改革は期限までに提出できるんでしょうか。年金の抜本改革は消費税増税の前に行われるのでしょうか。総理にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) これ、三党合意確認書の中において、あらかじめ公的年金制度に関する改革についてはその内容等について三党間で合意に向けて協議するとなっております。
今、委員、地元に回られたらやっぱり年金のことが、消費税上げるに関してこれ変わるんでしょう、どう変わるのというようなお声が多いというお話でございましたが、国庫負担、基礎年金の国庫負担二分の一分、これを消費税を財源に充てるということで、消費税の引上げというものに関してこれは三党で合意をしたわけでございまして、その中において、今回の八%、一〇%引上げの中においては、実は年金の部分というのは、若干ほかの例えば社会的給付、低年金者の方々でありますとか低所得者の方々に対しての上乗せ分、こういうものの財源は見ておりますが、他の部分は見ていないというのが前政権、民主党政権の一定の考え方であったわけでございます。
そういう意味からいたしますと、今回の消費税引上げという意味では、これには含まれていないということであります。
○森ゆうこ君 私はそのことを聞いているのではなくて、消費税増税する、もちろん財源の問題、今お話しになったことは十分承知した上で質問しているんです。
消費税増税をする、税と社会保障の一体改革、年金の抜本改革をこのようにやります、財源が将来的に見てもこれぐらい必要です、これまでは借金に頼っていましたけれども、消費税増税して当面の財源は確保する、しかし近い将来の絵姿、抜本改革の絵姿も示す、これが三党合意の内容だったと、これは民主党の見解、私もそうだと思います。しかし、そこの入口のところで、いや、自民党は違うと言っているし、公明党も違うと言っているし、結局、国民の皆さんは、いろいろお話を聞いても、やはり消費税増税はある意味容認しなきゃいけないのかもしれない、しかし、それを容認すればきちんと安心できる社会保障制度改革が行われるのだというふうに御理解をしていらっしゃいます。
そういう意味で今の質問は、少し私は違うのではないかなというふうに思いますが、肝心なところお答えがなかったんですが、つまり、年金の抜本改革というのは消費税増税の前に行われるということは別に約束されていないという御答弁だったと思います。
しかし、その税と社会保障の一体改革の中でマイナンバー、公平公正な社会保障の給付と負担、これを確保するためにマイナンバー、これを創設するということで先ほどもお話がございました。衆議院の方で委員会で可決をされたところでございますけれども、改めて甘利大臣にお伺いしますけれども、この新たなシステム構築に掛かる費用は幾らですか。
○国務大臣(甘利明君) 全体では二千七百億と申し上げていますけれども、詳細を申し上げますと、個人番号それから法人番号の付番関係システムに百六十億であります。それから、国や地方公共団体の機関間で情報の授受を行うための情報提供ネットワークシステム、それから国民が自らの情報を確認したり、あるいは行政機関からのお知らせサービスを受け取ることが可能となるマイポータル、それからもう一点、特定個人情報保護委員会の監視、監督システムを新たに整備することとしておりまして、これらのシステム構築に要する費用、申し上げました三点合わせて百九十億。それから今の点を加味すると三百五十億。それから、地方自治体等の個人番号や法人番号を取り扱うそれぞれの機関において既存システムの整備をいたしますが、これに二千三百五十億。合わせて二千七百億円であります。
さらに、ランニングコストについて……(発言する者あり)いいですか。
○森ゆうこ君 つまり、これコンピューターのシステムをつくるんですけれども、これに約三千億掛かると。先ほども申し上げましたように、このマイナンバーを創設する前提として、年金の抜本改革など、社会保障の公平公正な給付と負担の在り方というものを確保する、それは年金などの抜本改革のためである、これが入口だったんですね。年金の抜本改革は消費税増税の前に案は示されない可能性が強い。一方でこのマイナンバーは着々と進んでいる。しかし、私はこれは問題があるということで先般指摘をさせていただきました。
今、三千億掛けて新しいシステム、コンピューターシステムをつくると言っていますけれども、安倍総理、第一次安倍政権が短命に終わった理由の大きな一つであります消えた年金の問題、この年金記録システム、これがやはりぐちゃぐちゃのままで、七年前から刷新を行っているんですけれども、七年たっても全くできておりません。国家的なプロジェクトであるにもかかわらずできていない。
そしてもう一つ、特許庁のシステムが、これもまた七年掛かっても全くできていないということを先般指摘をさせていただきました。
特許庁に伺いますけれども、このシステムが失敗に終わった経緯はいかがですか。
○政府参考人(深野弘行君) お答えいたします。
特許庁のシステムの開発につきましては、平成十八年に事業者と契約を結んで、それから開発を進めてきたものでございます。その開発の中で遅延が生じまして、なかなかこれが放置できない状況になったということ、さらに、その過程でいろいろと特許庁にかかわる不祥事などもございまして、こういったことを踏まえて外部の第三者の委員会を立ち上げまして、そこで検討していただきました。そして、平成二十二年の八月にいろいろと課題を片付ければ更に進めることができるという、そういう一旦報告が出たわけでございます。
しかしながら、その後、そのフォローアップをするための第三者委員会で検討した結果、そういった残った課題についても解決していないと、この先の開発の見通しが立たないということで、平成二十四年の一月に改めてそういう趣旨の報告書が出まして、一旦この開発については中断ということになったという経緯でございます。
○森ゆうこ君 一枚資料を皆様のところにお配りをいたしました。今御説明のありました特許庁システムの開発失敗の経緯でございます。
平成十八年、これ自民党の二階大臣のときにスタートいたしましたけれども、十八年から七年たってもこれができなかった、失敗に終わった。これは物すごい国家としての大きな損失です。この特許申請あるいは管理の業務というのは日本の国家戦略、成長戦略にもかかわる問題でして、この大きな国家プロジェクトが失敗したことは非常に大きな痛手であります。また、この間、今さらっと説明をいただきましたけれども、報道にも一部出ておりますが、政治家の介在あるいはフロント企業の介在、汚職事件、いろんな問題がございました。
ところで、今ここの経緯について説明をいただきましたけれども、これ、確認書、契約書がここにございます。でも、時期までに納入できないということで、二回、契約を更新しておりますし、二回、確認書が交わされております。その二回目の確認書が締結される直前に東芝本社社長から念書が提出されているかと思いますけれども、それについて私は提出を要求しましたけれども、拒まれました。それはなぜですか。
○政府参考人(深野弘行君) 御指摘いただきました東芝本社がかかわりました文書については、まず、その存在があることは事実でございます。
しかしながら、この文書につきましては、現在、特許庁に対して情報公開法に基づく情報公開請求が起こされております。特許庁といたしましては、一旦、本件について開示をするということで決定をしたところでございますが、これにつきまして、東芝、そして東芝ソリューションから異議申立てがなされまして、現在、この情報公開法に基づきまして内閣府の情報公開・個人情報保護審査会への諮問手続を進めているところでございます。そのような経緯で本件については回答を差し控えさせていただいたということでございます。
○森ゆうこ君 なぜ出せないんでしょうか、理解ができません。
年金局、来ていらっしゃるでしょうか。
先ほど申し上げました、安倍総理、消えた年金の問題については、これはまだ解決していません。このマイナンバーの中核を成すコンピューターシステム、これは年金記録管理システムです。これがごちゃごちゃになっているというのは総理も御存じだと思います。これも直そうとして、七年掛かってできませんでした。
年金局に伺いますが、このひも付けされるシステムのこの刷新について、途中で業者が違約金を払い、契約は白紙になったと。違約金、そのことについて報告してください。
○政府参考人(高倉信行君) お答え申し上げます。
ただいま御指摘いただきました契約の解除につきましては、基本設計の補完工程の一部としまして平成二十二年度に調達いたしました部分につきまして、受注者が契約を履行する見込みがないということが明らかになったため、契約の解除等を講じたところでございます。
平成二十二年八月の時点で行った契約でございますが、二十三年の二月の時点で解約に至ったという経緯でございます。
○森ゆうこ君 今御報告がありましたように、年金のこの記録システムも大変問題がある、同じような経過をたどっております。七年掛かってもできなかった。いまだにぐちゃぐちゃのままで、これを全部つなげるのが今回のマイナンバーですから、そんなごちゃごちゃのものをつなげたって国民の本当に役に立つかどうか分からないと、こういう状況でございます。
特許庁、違約金の請求や損害賠償を東芝ソリューションに求めないのはなぜですか。
○政府参考人(深野弘行君) この情報システムの現在の東芝ソリューションとの契約につきましては、これに基づく作業というのは現在中断をしているということでございます。この後の処理につきましては、現在、契約そして関係法令にのっとり厳正かつ的確に処理をするという方針で協議を継続しているところでございます。
現在、まだ協議中の段階でございまして、具体的な内容について申し上げることは差し控えたいと思いますけれども、この第三者委員会の報告書、先ほど申し上げました報告書におきましては、本件について、本来この完成責任を負っている事業者の策定能力がなかったということがこういったことの原因になったという指摘もございますので、私どもとしては、そういった指摘を踏まえて厳正に対処していきたいと、そのように考えております。
○森ゆうこ君 能力のないところが落札をしたと。何だかんだ言って二回も契約を更新して、結局できなかったと。どれぐらい古くさいというか旧態依然としたコンピューターシステムかというと、特許を申請する、途中で住所や何かが申請者が変わって、それで申請をし直すと、それが、七つぐらいコンピューターのシステムがつながっていて、そこの最後のところに行くまでに下手すると一か月掛かるというんですよ。コンピューター要らないじゃないですか。手作業でやった方がいいじゃないですか。それぐらい古くさいシステムを使っている。それを刷新しなければならないということで巨額な契約が行われ、しかしできなかった。そもそもできるところが受注をしなかった。これが特許庁の問題なんです。
総理、この国家プロジェクト、特許庁の問題、そして例の年金の記録システムの問題。どちらも日本では一流の企業ですよ、請け負ったのは。七年掛かってもできなかった、こういう状況があるわけです。そういう中でマイナンバー、大きなコンピューターのシステム、いろいろつなげるわけですよね、そういうものをやると。これはできないと。できるという証明は、保証はないわけです。しかも、先ほど申し上げましたように、これに約三千億円掛かるんですよ。年金の抜本改革も行われない。しかし、この新しいコンピューターシステムに三千億も掛かる。やめた方がいいんじゃないでしょうか。総理、総理に伺っています。
○委員長(石井一君) 先に、それでは、甘利担当大臣。
○国務大臣(甘利明君) いろいろ反省点はあると思います。私もある世界企業の関係者に何でこれが失敗したんだと言いましたら、仕様が恐らくかなりアバウトであった、だから、発注仕様を作るところから当事者、もちろんその当事者に発注するということじゃないですから遮断しなきゃいけないんですけれども、そういう関係者が入って仕様書をしっかり作らなきゃいけないんじゃなかったかということを言われています。実は、米国の大手企業の日本子会社が受注したのもなかなか大変になりまして、それで本体が出てきて何とか仕上げたということもありました。でありますから、発注の段階から専門家を入れると。
今回の場合はその反省も踏まえて、過去の幾つかの委員指摘の問題点をしっかり精査して、それを織り込んで発注の段階から仕様書を作っていくということにしていくことになろうかと思います。
○森ゆうこ君 できる保証はございません。
先回の委員会で甘利大臣は、日本にこの技術力がなければ海外に発注するという可能性は否定しないというふうにおっしゃいました。しかし、皆さん、年金の記録、納税、資産、ありとあらゆる国民の皆さんの情報を一元化して管理するというこのマイナンバー、これ海外に発注しますと、当然そのシステムの作成者は、システムの作成時もそうですし、その後のメンテナンスのときにもずっと国民のその全ての情報にアクセスすることになるんですね。私はこの国の安全保障という観点から見ても極めて問題だと思いますので、総理、三千億も掛けてこんなことするぐらいなら、年金給付額、十月から減らさないでください。やめると言っていただけませんか、マイナンバー。総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) マイナンバー制度はそもそも、より公平な社会保障制度や税制の実現を図るとともに、情報化社会の基盤として国民の利便性の向上や行政運営の効率化に資するものであると考えておりまして、着実に進めていく必要があると考えております。今委員が御指摘になられました年金の記録システムの刷新や、まああの刷新が大変大幅に遅延をしているわけでございます、特許庁情報システム開発の中断、それは教訓として踏まえることは当然大切だろうと、このように思います。
そうしたことを教訓にしながら、現在国会で御審議をいただいているマイナンバー法案においては、政府CIOに大きな権限を付与しながら、その指導の下で事業者の技術力の適正な評価などに配慮をしながら関係府省の調整、管理を十分に行って、適切にシステム整備を進めていきたいと考えております。
○森ゆうこ君 消費税増税法案を成立させた歴史に残る財務省事務次官は、去年、退官後、コンピューターシステム関連の会社に再就職をしております。めでたくこの六月に代表取締役兼COOに御就任される予定だというふうに伺っておりますので、総理、是非相談された方がいいと思います。
以上です。
○委員長(石井一君) 以上で森ゆうこさんの質疑は終了いたしました。
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