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脱原発を表明した唯一の内閣総理大臣、それは菅直人氏である。
その結果、原子力村=原子力推進勢力に政権を潰されることになったことは周知の事実である。
その菅直人氏が、現内閣がトルコへ原発を輸出するという路線を引いたことへの懸念を呈しているので、諸君に紹介しておこう。
さすがは菅直人氏、という発言である。
菅直人オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/n-kan-blog/
トルコへの原発輸出
安倍総理はトルコのエルドアン首相との間で原発輸出に向けた原子力協定を結ぶことを決めた。福島原発事故後、日本国内の原発の新たな安全基準を検討中で、まだ決まっていないこの時期の、原発輸出を決めるのはあまりにも無責任だ。
私自身、3・11福島原発事故の前は日本の原発は世界で最も安全と考えていたので、トルコの首相に日本製の原発の輸入を積極的に勧めた。しかし、3・11原発事故に総理として直面して私は全く考えが変わった。完全に安全な原発は存在しない、これが今の私の考えだ。
トルコは地震国でもある。福島原発事故では津波の前の地震によって配管など原発が損傷し、それが事故の原因ではないかという国会事故調の田中三彦委員の有力な指摘もある。そうした福島原発事故の原因調査も不十分な時点で、安倍総理は何を根拠に「日本製の原発は安全だ」と断定できるのか。もし事故が起きたら、損害賠償の責任は誰が負うのか。日本政府、つまり税金で払うというのか。
この問題は国会で徹底的に議論すべきだ。
日本政府が安全性を保証するのか
トルコへの原発輸出が安倍総理の後押しで進んでいる。民間会社が欠陥のある製品を売ってそれが原因で事故が起きた時には、その会社の責任となる。しかし、日本政府が安全性を保証していたとすれば日本政府も責任を負う。
現在、原発事故について損害保険を受ける民間の保険会社はない。福島原発事故のような事故が発生した時の損害があまりにも大きいからだ。そのためコマーシャルベースでは原発の建設にブレーキがかかっている。エネルギー自給の観点から国策として原発建設計画を進めている国がいくつかある。トルコもその一つ。しかし地震の多いトルコに、原発は不向きだ。
自民党は長年原発を推進して来た。事故を起こした福島原発も自民党政権時代に建設されたもの。日本の福島原発事故の教訓を伝えて、火力や自然エネルギーによる発電を勧めるのが福島原発事故を経験した我が国首相の取るべき立場。それとも安倍総理は、福島原発事故は無かった思っているのか。忘れてしまったのか。
原発輸出は富国無徳
原発輸出は「富国無徳」と、今日の毎日新聞・風知草で山田孝男氏が書いている。日本の原発の安全性について議論中で、再稼働や新設について結論が出ていないのに、安倍総理は「安全」と称して外国に輸出する。儲かれば安全性など後回しでいいと考えているとしたらまさに「富国無徳」の総理だ。
私も3・11福島原発事故までは日本の原発はどの国の原発よりも安全性が高いと信じていた。まさに私自身「安全神話」に染まっていた。そして3・11前には総理として、ベトナムやトルコの首脳に原発を導入するのなら日本製の原発をと勧めるトップセール展開していた。
しかし福島原発で、起きることを全く想定していなかった全電源喪失が起き、メルトダウンだけでなく、溶けた核燃料が分厚い鋼鉄製の圧力容器を溶かして突き抜けるメルトスルーを引き起こし、格納容器の底に落ちるという世界で初めての重大事故が発生した。今も福島原発一号機、二号機、三号機は格納容器の底に極めて高線量の核燃料がたまった状態にある。使用中であった核燃料が保管されている四号機の使用済み燃料プールを含めて、今でも長期に停電し、冷却できなくなると再びメルトダウンが起きる状態だ。事故は終わっていない。
私は3・11原発事故に直面して原発に対する考え方を根本的に変えた。東京を含む広範囲の東日本から、5千万人の人々が避難しなければならないぎりぎりの事故を経験して、考え方を変えるのは当然だと思う。
確かに事故は民主党の菅政権下に起きた。大きな責任が私にあることは痛感している。と同時に、我が国の原発政策は長く自民党政権下で推進され、福島原発をはじめわが国の54基の原発はすべて自民党政権下に建設されたことも紛れのない事実。自民党にも安全神話に乗って十分な安全性を確保することなく、原発を建設し、今回の事故が起きたことを深刻に反省してほしい。
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