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http://31634308.at.webry.info/201305/article_2.html
2013/05/02 23:41 かっちの言い分
自民党は、次期参議院選挙の争点を、TPP、消費税増税、原発、社会保障から逸らして、憲法改正を最も大きな争点にしようとしている。今の日本の社会で憲法改正は緊急の話ではない。しかし、自民党の安倍首相にとっての悲願であるようだ。特に憲法9条である。自衛隊を国防軍にしたくて仕方ないようである。また、集団的自衛権も認めたいと考えている。
NHKで憲法改正の世論調査を行って、改正に賛成が40%で反対が16%であり、圧倒的に憲法改正を望んでいる印象を与えている。憲法改正も憲法の何条を改正したいのかわからない。またどんな設問をしたのかもわからない。
東京新聞が「憲法」について実に良い社説を書いている。
憲法を考える 日本版PKOがお手本に
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013050202000124.html
日本は憲法の制約から自衛隊を国連平和維持活動(PKO)に派遣しても人道支援に徹してきました。気が付けば、他国のお手本になっていたのです。
今年三月、ベトナムから六人の陸軍将校団が来日しました。目的は自衛隊のPKO参加のあり方を学ぶこと。ベトナム軍といえば、米軍との間で血で血を洗う激しい戦闘を繰り広げたベトナム戦争を思い起こします。中国人民解放軍と戦った中越戦争もありました。
米国、中国という二つの大国と戦った国が日本に学ぶ、意外な感じがします。
◆ベトナム軍が研修
壮絶な戦争を経験したせいか、ベトナムは軍隊の海外派遣に消極的でした。太平洋戦争で三百万人以上が亡くなり、二度と戦争はしないと誓った日本と似ています。近年、日本のPKO協力法に相当する法律をつくり、PKO参加のための準備を始めたのです。
四日間かけて防衛省や陸上自衛隊で研修しました。その実績からPKO大国と呼ばれる北欧諸国やカナダでなく、なぜ日本なのでしょうか。団長のベトナム国防省軍医局長、ビン少将は本紙の質問にこう答えました。
「PKOとは何か、実態を知りたかった。日本は武力を使わない国際貢献を積み上げ、PKOでは人道支援に徹しています。日本が定めているPKO参加五原則に強い印象を受けました。いずれもベトナムの国情に合うものです」
冷戦後、国際貢献のためのPKOに乗り出すうえで、憲法九条との整合性をとるために生み出された五原則。停戦の合意があること、武器使用は必要最小限とすることなどを派遣条件としています。この制約があるから自衛隊は道路や橋の補修といった人道支援に限定して参加してきたのです。
◆九条強調した元防衛相
海外で一人も傷つけることなく、「まじめで礼儀正しい」「技術力がある」と評価を高めてきた自衛隊。派遣を命じる政治家にも慎重さが求められました。
北沢俊美元防衛相は今年二月、所属する民主党の勉強会でこう述べています。
「二年間防衛相をやって、一番心強かったのは憲法九条。中国の動きが激しくなる、米国にもどう対応すればいいのかというはざまで、憲法九条があるから『そこのところまで』となる。憲法九条が最大のシビリアンコントロールだったとしみじみ感じるのです」
日本防衛の指針である「防衛計画の大綱」を改定したり、是非は別として武器輸出三原則を緩和したりした実力派の防衛相がそういうのです。真意を知ろうとご本人に会いに行きました。
長野県出身の北沢氏は太平洋戦争当時、小学生。近所の家々から戦死者が出たそうです。「働き手を失った民が困窮し、国が没落した。この歴史は二度と繰り返してはいけない」。そんな思いで政治家を続けてきたというのです。
防衛相として八回、米国のゲーツ国防長官(当時)と会談しました。「ゲーツ氏が国防長官を辞めるとき『イラクで若い兵士が死んでいくのは耐えがたい思いだ』、そう話したと聞いた。彼も同じように現実の政治の中で悩んでいたのだな、と思った…」
日本もイラクに自衛隊を派遣しました。米軍との違いは武装勢力と戦うのではなく、非戦闘地域での施設復旧、給水などの人道支援に限定して活動したことです。五千五百人が派遣され、一人の戦死者もいませんでした。北沢氏のいう通り、憲法九条が最後の防波堤になったのです。
日本は一九七七年、福田赳夫首相が東南アジア歴訪で表明した「軍事大国にならず、世界の平和と繁栄に貢献する」との福田ドクトリン通りに歩んできたのです。
安倍晋三首相の目指すところは違います。第一次安倍内閣では「戦後レジームからの脱却」を掲げ、保守政権が築いてきた戦後体制を全面的に否定、今では憲法改正を公言しています。憲法解釈を変更して、集団的自衛権行使を容認すべきだとも主張しています。
◆地金見せる安倍首相
「米国から集団的自衛権行使の解禁を求められたことは一度もなかった。安倍政権のかじ取りは危なっかしくて仕方がない」と北沢氏。タカ派色を抑えてきた安倍首相は「侵略という定義は定まっていない」と国会で答弁するなど地金を見せ始めました。
ベトナムから視察団が来たことから分かる通り、憲法九条にもとづく戦後体制が築いた平和な日本こそ、世界に誇れる国ではないでしょうか。安倍首相のいう「美しい国」とはどんな国でしょうか。具体的な国家像を示さず、改憲手きを先行させるようなやり方は間違いだ、とはっきり指摘しておきます。
日本は集団的自衛権を封印し、武力を行使しないPKO活動を行ったことから、世界中に日本の立場が理解される。憲法9条があるから、今まで戦争に巻き込まれることなく半世紀以上も平穏だった。安倍首相は自衛隊を国防軍として、集団的自衛権をみとめさせようとしている。権利は義務を伴うとして、日本の国防軍のために「徴兵制度」を敷きたいと願っている。
参議院選挙では、こんな自民党にはご遠慮願いたい。
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