http://www.asyura2.com/13/senkyo147/msg/162.html
Tweet |
件名:岡留安則の「東京ー沖縄ーアジア」幻視行日記 2013.04.28
日時:2013/04/28
引用:http://okadome.cocolog-nifty.com/
--------------------------------------------------------------------------------------------
■4月某日 4・28を「主権回復の日」と位置付けた安倍政権による政府主催の記念式典が憲政記念館で強行された。4・28は、サンフランシスコ講和条約の発効日である。米軍の占領下に置かれていた日本は、この日を境に体裁上の独立を果たす。体裁上というのは、この日以降、沖縄、奄美、小笠原は日本政府から切り離されて米国の施政権下に置かれるという、独立とは真逆の統治・支配形態も同時にスタートしたためだ。
安倍総理の政府主催の記念式典開催の発表後、4・28を歴史的な「屈辱の日」と位置付けてきた沖縄では、県民の7割以上が式典に反対するという地元紙の世論調査の結果が発表された。米国の統治下に置かれた沖縄の苦難の歴史を思えば、当然の結果である。そのことに思いが至らなかった安倍総理の度し難い単細胞ぶりはもはや救いようがないレベルにあるといっていい。式典に参加した東京都知事・猪瀬直樹や沖縄県副知事の高良倉吉(元琉球大教授)らは安倍総理の空疎で虚偽的な「お祝いの挨拶」に満足したのだろうか。
安倍官邸や閣僚の周辺では、「主権回復」を最大限にアピールし、憲法96条改正を皮切りに国防軍の創設にまで一気に突き進もうという戦略を描いているのだろう。最近の安倍総理の靖国参拝をめぐる中国や韓国の強い批判に対して、居丈高で開き直りともいえる強烈な発言に対しては、「宗主国」の米国ですら危機感を抱くほどだ。
アベノミクスで円安、株高の動きが出始めていることで、内閣支持率も7割に達する勢い。それで、出戻り総理も自信を深めているのだろう。加えて、7月の参議院選挙においても、勢いがまったく感じられない民主党や日本維新の会に圧勝できると踏んでいるのだろう。確かにこのままの状況が続けば、自民党が勝利し、安倍政権は長期政権になる可能性もある。そうなれば、この国はタカ派的な軍事国家色を強め、強固でしたたかな官僚組織が跋扈する戦前の日本国家への逆戻りである。
核武装の必要も説いたことのある安倍総理の国家感は国を危うくする懸念材料が一杯である。
4・28の政府主催の記念式典には天皇、皇后も参加させた。挨拶抜きの形式的参加である。戦前同様に、国家の威信を高めて国民を服従させるための権威づけも計算通りなのだろう。まさに、皇室の政治利用にまで踏み込んだのだ。今回の式典で、右翼団体の一部には政府に建白書を出して、皇室の政治利用に異議を唱える動きも出ていた。
記念式典における各地方の来賓の県知事は半分程度の参加で、沖縄の仲井真知事は不参加を決めた。民意を形成する前に政治主導で発案されたイベントだから当然だろう。安倍総理の記念式典発表は、沖縄県民の怒りに火をつけた。それだけではなく、多くの人々に、4・28の歴史をあらためて見直すきっかけも与えた。ヤブ蛇というやつである。
沖縄でも奄美でも、この政府の記念式典に反対する抗議集会が開催された。沖縄では宜野湾海浜公園に一万人以上の反対派が詰めかけた。安倍政権の誕生以降、沖縄は「宗主国」米国のために、辺野古新基地の強行建設、オスプレイの激しい訓練、離島振興の意味もあるサトウキビ産業の壊滅を招くTPP参加も決めた。
すべての政策は「宗主国」米国の国策に忠実にしたがったものばかりである。米国の占領時代に仕込まれた憲法よりも優位性を持つ日米地位協定を米国が放棄しない限り、日本にも沖縄にも独立も主権回復もあるわけがない。そんなことは世界の常識だろう。日本人も沖縄人もいつまで騙され続けるつもりなのだろうか。100年か、いや200年以上かもしれない。
--------------------------------------------------------------------------------------------
//Memo
*「主権回復の日」で政府式典、万歳三唱も
Published by tbsnewsi
*http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-05-01_48729 (沖縄タイムス)
:菅義偉官房長官は30日、首相らの唱和について「自然発生的であり、政府として論評すべきではない」と深入りを避けた。式典の模様を伝える「政府インターネットテレビ」。出席者の1人による「天皇陛下、万歳」の声は聞こえず、それに続く「万歳」の唱和から音が戻る。内閣府は「式典が終了したので、運営業者が会場のマイクのスイッチを切り、万歳に気付いて入れ直した。意図的な編集ではない」と説明する。ただ、テレビのニュースでは三唱の声が流れており、なぜ政府のカメラだけが音を拾えなかったのか、疑問も残る。:
*日米地位協定全文
http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/docs/19600119.T5J.html
*岡留安則とは
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A1%E7%95%99%E5%AE%89%E5%89%87
*噂の眞相とは
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%99%82%E3%81%AE%E7%9C%9E%E7%9B%B8
//Hitokoto
沖縄県民のこころを踏みにじるような式典です。
既成事実の積み重ねは強力な歯車のように、民主社会の背骨を噛み砕いていきます。
世の中をひと色の方へ向けてみたい。してみたい。
そんなたくらみが、見え隠れする式典です。
口をつぐむ、ひとつの抵抗があった一方で
私たちは、それぞれに持っている口で
沖縄の決してかき消されてはならない声を
伝え合いましょう。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK147掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。