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2013年04月28日 天木直人のブログ
谷内君、第二次安倍内閣で内閣官房参与に就任し安倍外交に助言を与える要職についた事を、遅ればせながら元同期の一人として祝福させていただく。
君の内閣官房参与就任以来、メディアは君の事を安倍首相から全幅の信頼を得て安倍外交を動かしている影の外相であると高く評価している。ご同慶の至りだ。
もっとも私は安倍外交が君の言う通りに行なわれているとは思わない。もしそうだとしたら政治家としての安倍首相は自らの外交理念を持たない官僚依存の政治家ということになる。なによりも、もし君が本当に安倍外交を動かしているのであれば、ここまで間違った外交が行なわれているはずがないと思うからだ。
日本外交が日米同盟を基本とすることは異論はない。しかしその事と対米従属とは全く異なることは君も十分認識しているはずだ。なぜここまで対米従属に突き進む安倍外交を君は許しているのか。
なによりも私が最も疑問に思うのは最近の安倍首相の異常なまでの対中国、韓国敵視外交である。
米国との同盟関係を堅持しながら、隣国の中国と韓国との友好関係を維持、強化していく。それこそが外務省の伝統ある外交であったはずだ。
揺れ動く国際情勢の変化の中で我が国の外交もその時の優先度が変化したことはあったが、対米外交がここまで従属的になり、我が国の対中、対韓国外交がここまで悪化した事はなかった。とくに最近の安倍外交を見ていると中国や韓国との関係は危機的状況と言える。そしてそのような安倍首相の国家主義的な言動については、ついに米国からも疑念を持って見られるようになった。
これは先輩たちが築き上げて来た日本外交をぶち壊すものではないのか。その事を君が知らないはずはない。
君が安倍政権の内閣官房参与として、安倍首相の信認を得て外交を任されているのであれば、ここは日本のために、そして外務省のためにも、安倍首相に諫言して伝統ある日本外交を取り戻すように務めるべきではないか。
それとも安部外交の対米従属外交も、中国や韓国に対する敵対的な外交も、すべて君の「価値観外交」とやらに基づいて進められているとでも言うのだろうか。
そうだとしたら反省すべきは君だ。対米外交も、そしてアジア外交も日本の自主的な外交があってはじめて日本の国益が実現できると言っていたのは君ではなかったのか。安倍首相に取り入るためにそれを封印したとすれば元同期として残念に思う。いまならまだ軌道修正できる。誤りに気づき一日も早く正しい外交に戻る事を元同期の一人として期待するばかりである(了)。
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