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2013年04月28日 暗黒夜考〜崩壊しつつある日本を考える〜
4/23付の朝日新聞にて、ユニクロの柳井正会長がブチ上げた「世界同一賃金制度」が物議を醸している。
以下のゲンダイ記事にもあるように、この柳井発言を受けてよく耳にするのが「日本国内社員の賃金水準の新興国並み引き下げ」「これに追随する日本企業の総ブラック企業化」といった論調である。
勿論、そのような観点での議論もあるであろうが、小生が最初にこの「世界同一賃金制度」発言を耳にした際に頭をよぎったのは、関税という障壁が取り払われ、グローバル資本に食い物にされるであろう「TPP参加」後の日本の”焼け野原”同然の姿である。
即ち、その経営手法の是非はともかく、曲がりなりにも衣料分野にて大成功を収めている柳井正の頭の中には、すでに「TPP後の世界」が描かれており、今回の「世界同一賃金制度」発言はいち早くそれに呼応・先取りしたものではないかということである。
換言するならば、ユニクロ柳井が”低賃金化”を産み出すのではなく、TPP参加後に待ち受けている”経済敗戦”同然の世の中では、否応なく新興国並みの低賃金化を受け入れざるを得ない世界が待ち受けているということである。
それだけ現在、安倍政権が傾倒している「TPP参加」がもたらす経済的な影響は計り知れないものであり、改めて日本の「TPP参加」が事実上決定してしまった”事の大きさ”を痛感する次第である。
一方で、以下のゲンダイ記事にて、競争社会で富を得る一握りの「勝ち組」とて「寝てない自慢」だけが喜びで、多くが家庭不和を抱えるという真の幸福とは程遠い暮らしがエスカレートするとの指摘がなされているが、まったくその通りであろう。
ここで思い起こされるのが、小泉政権下で議論が導入が検討された「ホワイトカラーエグゼンプション(white-collar exemption)」の”ゾンビ復活”である。
「ホワイトカラーエグゼンプション」が導入されればどうなるのか?
この制度が導入されれば、今でも怪しい”サービス残業”が完全合法化されると共に、社会問題化している”過労死”についても企業が責任を負わずに済むようになるという悪夢のような世界が待ち受けているのである。
小泉政権時にこれを中心になって進めていたのが”A級売国奴”竹中平蔵であり、その竹中平蔵が安倍政権のブレインとして再び表舞台に登場したことを考えれば、この先に何が待ち受けているかは言わずもがなであろう。
「TPP参加」そのものの是非を問うフェーズ(段階)は既に終了しており、もはや世の中はTPP参加後の世界を見据えた次なるフェーズに移行していることを、我々国民はよくよく理解することが肝要であろう。
(転載開始)
◆ユニクロショックは地獄の始まり 年収100万円時代にのみ込まれる
2013年4月24日 ゲンダイネット
○電機、自動車、IT…あらゆる業界追随
<労働価値低下の当然の帰結>
年収300万円どころか、年収100万円が当たり前という地獄の時代が幕開けだ。「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長がブチ上げた「世界同一賃金制度」。これによって、サラリーマンの「給料」と「働き方」、「人生設計」までが、ガラリと変わらざるを得ない。
柳井会長は23日付の朝日新聞で「将来は年収1億円か100万円に分かれて、中間層は減っていく」と言い切った。「新興国での優秀な人材確保」はタテマエで、本当の狙いは別にある。
「長期的には、“賃金のフラット化”によって国内社員の賃金水準は、新興国並みに引き下げられる可能性もあります」と言うのは、「ずっと『安月給』の人の思考法」の著者で経済ジャーナリストの木暮太一氏だ。こう続ける。
「ユニクロはフリース、ヒートテックなど次々とヒット商品を飛ばしてきました。その一方で生産性をあげるために社員教育を徹底し、マニュアル化を進めてきました。利益追求のために必要な企業努力です。しかし、代替の利く仕事は結果的に『労働の価値』の低下を招きます。労働者の報酬が減ってしまうのは当然の帰結なのです。実はこうした経済的な矛盾が日本企業のあちこちで起きています」
小泉・竹中路線以降、この国では「競争」と「グローバル化」が声高に叫ばれ、外食、電機、自動車、量販店、IT企業……あらゆる業界で効率化が進んだ。賃金は年々下がり、非正規雇用の若者は使い捨てられてきた。
弱肉強食の競争社会で富を得るのは、一握りの「勝ち組」のみ。彼らとて「寝てない自慢」だけが喜びで、多くが家庭不和を抱えている。真の幸福とは程遠い暮らしが、「世界同一賃金」でエスカレートしていく。
「ユニクロに追随する企業は次々出てくると思います。まずは電機や自動車の生産ラインなどで“派遣社員を途上国と同レベルにする”という動きが表れるのではないか。そうなったら次はホワイトカラーです。IT企業のプログラマーなど、人種が関係ない仕事は『同一賃金に』ということになる。このトレンドは競争が激しい業界ほど顕著になります」(小暮氏)
世界中で同じ仕事、同一賃金ならば、時を構わず海外に異動させられる。歯向かえば容赦なく首を切られる。いつ自分のポストが見ず知らずの新興国の人々に奪われても、おかしくないのだ。世のサラリーマンは食うのがやっとの地獄の暮らしに唯々諾々と従わざるを得ない。行き着く先は日本企業の総ブラック化だ。
すでに書店には「年収150万円で僕らは自由に生きていく」という、生涯低年収を前提にした本も並んでいる。はたして年収100万円時代を乗り切る知恵などあるのか。
(転載終了)
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