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★孫崎享氏の視点ー(2013/04/27)★ :本音言いまっせー!
私は36年間外務省で勤務しました。
外国では英国、ソ連、イラク、カナダ、ウズベキスタン、イランで
勤務しました。必ず韓国の外交官に会います。
多くの場合、出だしはぎこちないものになります。
でも、大抵、最も親しい外交官が韓国外交官となります。
それはどこの地の勤務でも同じです。
韓国の外交官から様々なことを教えてもらいました。
一人は朴正煕大統領のことを話してくれました。
彼は次のように述べました。
「カーター大統領が訪問し、青瓦台を訪れた。
ここでカーター大統領は韓国の人権問題を批判した。
この時、朴正煕大統領はカーター大統領に対して“米国にも黒人問題という
人権問題がある”と反論した。これを聞いたカーター大統領は顔を
真っ赤にして会談の場を立った。会談はまだ10分もたっていなかった。
この少し前に盗聴事件が起こっている。米国が青瓦台に盗聴器を
仕掛けていた。これを発見した朴正煕大統領側は逆に米国大使公邸に
盗聴器を仕掛けた。それでカーター大統領は米国大使公邸に戻って怒りを
ぶちまける訳にもゆかず、カーター大統領と在韓国米国大使を乗せた車は
市内をぐるぐる回っていた」
私は、このエピソードが正しいか否かを判断する力はない。
しかし、米韓関係は日韓関係よりはるかに緊迫した歴史を持つ。
米国は朝鮮戦争で自国民の血を流した。もし、米国の軍事介入がなかったら
韓国という国家は存在していないかもしれない。それだけに米国としては、
こうあるべきだという強い思いがあるに違いない。
米国が韓国に行った介入は日本に行った介入よりも大きいかもしれない。
こうした中で、私の書いた『戦後史の正体』は韓国の方々が自分の国の
歴史を見る時の一つの参考になるかもしれない。
日本が自主外交を行う時、米国として容認しない問題は少なくとも2つある。
一つは日本が米国の在日米軍基地の縮小をしようとする時。
今一つは日本が、米国に先行して中国との関係を強化しようとする時。
在日米軍基地の縮小をしようとする政治家、あるいは米国に先行して
中国との関係を強化しようとする政治家が出る時、ほとんどの場合、
米国が直接この政治家を排除することはない。
日本人自らがこの政治家を排除する。そして排除するのは、政治家、官僚、
経済界、マスコミという一体化された対米従属機構とでもいうべきグループの
集合体である。 私は歴史学者ではない・ まして、戦後史の専門家でもない。
何故、この本を書こうと思ったか。それは現在を知るためである。
2009年日本において、総選挙で民主党が成立した。鳩山首相、小沢幹事長の
体制は日本を従来の政治と異なった方向に導くはずであった。
鳩山首相は沖縄における普天間基地を沖縄県民への負担が多すぎるとして、
「最低でも県外(への移転)」を実施しようとした。
さらにアジアでは東アジア共同体を推進しようとした。
小沢氏もまた、米軍の縮小と中国との関係強化を主張した。
そして結果的にこの二人は政治も主要舞台から退かなければならないこと
となった。
この事件は鳩山、小沢という個々の政治家の問題である。
しかし戦後の日米関係の歴史を見るとしばしば生じてきたことである。
déjà-vuである。
また、在日米軍基地の問題を見てみよう。
一九五一年九月八日、日本はサンフランシスコで講和条約と日米安保条約に
調印した。重要なのはこの日米安保条約がどのようなものであったかである。
米軍が日本に駐留することが独立の条件になっていた。
こうして米国側も用意ができ、日本側も用意ができたところで、
一九五一年一月二五日、ダレス国務省政策顧問が訪日し、日米交渉が
開始された。
ここでダレスがどのような姿勢で日本との交渉にのぞんだか、
それは次のようなものであった。
「一九五一年一月二六日、日本との交渉に先立ち、ダレスは最初の
スタッフ会議において『われわれは日本に、われわれが望むだけの軍隊を、
望む場所に、望む期間だけ駐留させる権利を確保できるだろうか、
これが根本問題である』と指摘した」。
このダレスの主張は日米安保条約、そして在日米軍の在り様を決めた
行政協定(日米地位協定に変更)にそのまま盛り込まれている。
日本では今日オスプレイの配備が問題になっている。その中当時の首相
野田氏は「配備は米政府の方針であり、日本からどうしろこうしろと言う話
では基本的にはない」と述べた。
また2012年7月野田内閣は31日、米新型輸送機MV22オスプレイの
日本国内での低空飛行訓練に関連し、地上の人や物件の安全のために
低空飛行を制限する航空法は適用されないとする政府答弁書を閣議決定した。
ダレスの考え方が今日の日米関係に生きている。
私は今日の日米関係を理解するために『戦後史の正体』を書いた。
この本が韓国国民の日本理解に貢献することを期待している。
ひょっとすると「日本も我々と同じか」という声が韓国国民から出るかも
しれない。
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