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2013/4/25 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
現場は"検察ムラ"の絶対服従に震え上がる
生活の党の小沢一郎代表が強制起訴された陸山会事件で、東京第1検察審査会が、捜査報告書をデッチ上げた田代政弘元検事(46)を「不起訴不当」にした議決。
これで田代の「起訴」はほぼ消え、検察上層部の高笑いが聞こえてくるようだが、この決定によって今後、第2、第3の“捏造検事”が出るのは間違いない。
今回の議決に最も驚いているのは、現場の検事だろう。何と言っても「ウソの捜査報告書」というブツがあるのだ。「記憶の混同」なんて子供だましの言い訳が通用しないことは法律のプロなら分かっているはずだ。
「検察がいったんこうと決めたら、国民に批判されようが何だろうが絶対に覆らない。つまり、上司がシナリオありきで、『割れ(自供させろ)』『立てろ(起訴しろ)』とムチャな命令をしても、部下は絶対に逆らえない。現場の検事は今回の議決で、そんな検察ムラの体質を痛感し、恐怖すら覚えたはずです」(司法ジャーナリスト)
検察ムラのためなら“誘導”してでも結論をねじ曲げる――。そんなムラの“支配”を感じさせるのが、今回の東京第1検察審の審査補助員を務めた澤新弁護士(70)の素性だ。東京地検特捜部に所属した経歴を持つ元新潟地検検事正。つまり、被疑者の田代とは先輩、後輩の関係だ。
「澤氏は新潟地検検事正在任中、妻の遺産相続をめぐって2億数千万円の申告漏れを指摘された際、国税当局に“圧力”をかけたとして戒告処分になり、辞職しています」(司法記者)
つまり、田代と同様、検察に弱みを握られた“フダ付き”である。そんな人物が、なぜ審査補助員に選ばれたのか。推薦した東京弁護士会に聞くと、「具体的な選出方法はお答えしていません。(選ばれた)結果についての評価はコメントする立場にありません」と回答した。これでは弁護士会も検察ムラの一員ではないか――と疑われかねないだろう。
元最高検アドバイザーで、検察審制度に詳しい山下幸夫弁護士はこう言う。
「よりによってなぜ、この方が審査補助員に選ばれたのか。(審査の)公正さを疑われても仕方ないでしょう。弁護士会は推薦理由の説明責任があると思います。審査補助員は1人ではなく、複数選任するなどして、“暴走”させない仕組みに変えるべきです」
検察はもちろん、検察審も本気で改革しない限り、この国から冤罪事件は永遠になくならない。
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