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2013年4月24日 植草一秀の『知られざる真実』
弁護士で山梨学院大学法科大学院教授を兼務され、NPJ(News for the People in Japan)代表を務められている梓澤和幸氏が4月24日、午後6時から、国分寺労政会館で開催される憲法学習会で講演をされる。
国分寺革新懇第12回総会記念講演で、
「自由が危ない!!国防軍だけじゃない
自民党憲法改正草案の危険」
と題して講演をされる。
http://www.azusawa.jp/pdf/0424.pdf
梓澤和幸氏のホームページから紹介文を転載させていただく。
「マスメデイアには改憲といえば、改憲発議要件を3分の2から2分の1とすることについての賛否しか載らない。
しかし自民党改憲草案には自由を抑圧する苛酷な内容が記載されている。
この内容を人々が知らなければ、国民主権と民主主義は危殆に瀕する。
改憲と自由に焦点をあてた勉強会に参加されたし。国分寺の開催だがどこからでも。
IWJhttp://iwj.co.jp/ のネットテレビでは当日全部を実況中継してくださる。
全国的に火ぶたを切る集会としたい。
梓澤和幸」
7月21日が投開票日になるだろうと予想されている第23回参議院通常選挙の争点を私は“3+1+1”と表現している。
原発・辺野古・TPP
消費税大増税
憲法
である。
この五つの争点について、安倍政権は既定事実化を図りつつ、同時に争点化しない画策を展開している。
2月28日の原発再稼働宣言、3月15日のTPP交渉参加表明、3月22日の辺野古埋め立て申請を選挙から離れた日程で明確にしてしまい、選挙までは論議の深掘りを封印する作戦を展開している。
消費税大増税は8月発表のGDP統計を見て9月、10月に判断との段取りだが、これについては6月末に実施先送りを示す可能性がある。
支持率を見ての判断ということになろう。
日本の根幹を定める憲法問題については、96条改正だけが提示されている。
96条とは憲法改正要件を定めた条文で、現行規定では、衆参両院で3分の2以上の賛成を得なければ憲法改正を発議できないとされている。
憲法改正のハードルは高いので、安倍政権はこのハードルを下げようとしている。
安倍政権が用意している恐るべき憲法草案を実現するには、これではハードルが高いとの判断があるのだろう。
96条の改正を先行させ、これが実現したら、衆参の過半数勢力の賛同を得て、憲法の内容を変える改正発議を行なおうとしているのだろう。
しかし、もし憲法の内容の改正を実現できた場合には、今度はこの憲法を再改正されないことを画策するだろう。
今度は憲法改正の発議要件を厳しくする再改正を提案するのではないか。
私たちが気をつけなければならないことは、今年の夏の参院選が終わると、丸3年間、国政選挙のない空白期が生まれる可能性があることだ。
初めは96条改正だけが強調されるかも知れないが、96条改正は目的ではなく手段である。憲法本体を改変するために96条改正が掲げられているのだ。
96条改正が実現したその瞬間から、羊の仮面が消えて狼の本性が姿を現すことになる。
その狼の本性は隠されていない。すでに、『自民党憲法改正草案』として、公衆の面前ではないが、ネット上の片隅にはっきりと姿を現している。
その根幹は、
人権抑制・国権強化・戦争体制確立
である。
最大の特徴は、主権者が国家権力を抑制するとの立憲主義の大原則が棄て去られていることだ。
つまり、国民の権利と自由を守るために国家権力の暴走を防ぐために憲法を定め、国家の権力、統治のあり方を憲法の制約下に置くという、「立憲主義」の根本思想が排除されるのである。
自民党憲法改正草案は主権者が国家権力を縛るためのものではなく、国家権力が人民を抑制するための基本法なのである。
憲法についてさまざまな論議があるのは事実だ。その論議を妨げる必要はない。
しかし、憲法は国の基本法であり、立憲主義の原則を踏まえれば、永久不可侵の人民の権利を守り、国家を暴走させないために権力の活動を憲法の制約下に置くことが必要不可欠である。
この視点を踏み外すことなく憲法問題を論じなければならない。
現在の流れで何よりも危険なことは、国民的な論議が十分に行われていないなかで、憲法改正のハードルが引下げられ、国民論議なしに憲法改正が強行されることである。
次期参院選に向けて日本のすべての主権者がこの点についての認識を明確にしておかなければ、取り返しのつかない事態が生じないとは言い切れない。
梓澤和幸氏は「全国的に火ぶたを切る集会としたい」との意欲を示されている。直前の紹介になってしまったが、参加可能な市民はひとりでも多く集会に足を運んでいただきたい。
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