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昨年末の衆院選で石原伸晃氏(自民)に肉迫した山本太郎氏。「メディアは偏っているから、国民に方向を示すような大きな受け皿がいる」。=22日、豊島区民センター 写真:山田旬=
参院選は国民連合で 山本太郎氏「根絶やしにされる、ひとつになるしかない」
http://tanakaryusaku.jp/2013/04/0007021
2013年4月23日 08:47 田中龍作ジャーナル
参院選挙まであと3ヵ月に迫った。大方の予想では自民党の圧勝だ。野党が候補者調整をせずに足を引っ張り合い、自民党を利する結果となった昨年末の衆院選挙が思い起こされる。
“惨劇”を2度と繰り返さないために来る参院選挙をどう戦えばよいのか。3月11日に脱原発基本法案を提出した「生活の党」「社民党」「未来の党」「みどりの風」の4党と「今はひとり」「緑の党」が22日、都内でシンポジウムを開いた。(主催:Moving Japan)
緑の党をのぞく5党は「脱原発候補」を掲げて衆院選挙を戦ったが、大惨敗だった。巨大与党を相手にするからにはオール野党で共闘しない限り参院選挙も厳しくなるが、明確な戦術は描けていない。
みんなの党がTPP推進であったり、共産党が独自路線を取ったりするため共闘が難しくなっている、ということもある。
生活の党の はたともこ 参院議員は「安倍内閣になって消費税、TPP、原発推進、さらには憲法96条の改正までしようとしている。(私たちは)大変な危機感を持っている。国民連合で阻止してゆきたい」と厳しい表情で語った。
もっとも危機感を露わに示したのが「今はひとり」の山本太郎氏だった。「このままだと根絶やしにされる。勝てる要素は単独でやると何ひとつない」。
山本氏はその一方で「(放射能から)健康を守ろう、安全を守ろうとしている人たちを信じたい。(中略)…素人が政治を語るなと言うが、プロに任せたらどうなったんですか?大きな受け皿が必要です。ひとつになるしかない」と国民連合の結成に一縷(いちる)の望みを託した。
山本氏は巨大与党に勝って原発を止めるには国民連合しかないと言うのである。
村山富市元首相直系の吉田ただとも参院議員(左から2番目)は「連けいして行かなければ大変なことになる」と危機感を表した。だが、この4党でさえ候補者調整できるのか定かでない。=写真:山田旬=
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国民連合について、みどりの風の谷岡郁子参院議員が次のように明かす。「日本未来の党がうまくいかなかったのは、(脱原発を唱える各党が結集する)統一名簿を作るはずだったのが、嘉田さんのところと小沢さんの党が一緒になったため」。脱原発勢力が四分五裂となったのは、選挙結果が示している。
失敗に学んだ未来の党の阿部知子衆院議員が勝つための戦術を披露した。「(脱原発を掲げる)みどり連合という政治団体を登録する。そこで選挙を戦い、選挙が終われば本籍(自分が所属する党)に帰る」。
参院の比例選挙は個人名で戦う。衆院選の比例区のように党で戦うのではないから当選した政治家が自分の党に戻ることは可能だ。
国民連合は民主党と共産党が参加しないことには絵に描いた餅となる。だが労働組合など支持母体の思惑もあり、実現までの道のりは険しい。
とはいえ、国民連合が実現せずに自民党と維新を勝たせてしまったら、TPPに加盟し、消費税はあがる。原発は再稼働し、憲法は改正される。庶民の生活はガタガタになるだろう。徴兵制さえ敷かれる恐れがある。
国民連合は「救国戦線」でもある。実際、昨年末の衆院選挙で東京8区は、脱原発、反TPP、反消費税で候補を一本化していたら石原伸晃氏(自民)に勝てたのだ。こうした選挙区は他にいくつかあった。それでも同調しない民主、共産がある以上、選挙区(改選73)は絶望的な状況である。
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