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2013年4月22日 神州の泉
安倍自民党は昨年の総選挙中、「J-ファイル2012」で、TPPに関する判断基準の6項目を掲げて政権交代をはたした。
(1)政府が「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する。
(2)自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。
(3)国民皆保険制度を守る。
(4)食の安全安心の基準を守る。
(5)国の主権を損なうようなISD条項は合意しない。
(6)政府調達・金融サービス等は、わが国の特性を踏まえる。
しかし、安倍首相はこれら重要な公約である6項目のうち、(1)のみを取り上げ、しかも関税物品に関して、さしあたっての例外が一つでも得られれば、交渉参加に喜んで踏み切るという態度を一貫して示し、ついには3月15日に正式な交渉参加表明をするという、為政者としての最高指導者にあるまじき振る舞いに及んでいる。
安倍首相は二月二十八日の衆院予算委員会で、政策集の位置付けに関し、上記5項目が「正確には公約ではない。目指すべき政策だ」と驚くべき暴言を吐いている。TPP判断基準項目(1)と、他の(2)から(6)までの5項目を同列視しない考えを強調したのである。他の5項目を“目指すべき政策だ”というのは、“希望的観測でそうあって欲しい”ということであり、実質上の政策から除外するという意味である。これは犯罪的な公約破りに等しい。
前にも書いたような気がするが、何度でも同じことを書く。安倍首相は日米首脳会談後、(5)の『国の主権を損なうようなISD条項は合意しない』という最も重要な判断基準を単なる“目指すべき政策”だと言っているのだ。日米地位協定の百万倍もの治外法権性を持つISDS条項への対策を希望的観測のレベルに押し下げていることは、TPPの本質的な危険から国民の目をそらしているとしか言いようがない。
これは国家主権を放棄するかどうかの最重要懸案であり、その部分をスルーしたのは一国家の宰相として犯罪に等しい行為である。加えて、安倍首相が金科玉条とした(1)の『政府が「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する。』が“崩れた”も、日米首脳会談後の共同声明文や事前協議の内容が分かるにつれ、まったく安心できない状態どころか、逆に一方的に不利な条件を呑まされていることが見えてきた。
米国側は例外関税品目をリストアップも文章化もせずに、総論では例外なき関税撤廃の姿勢をまったく崩していないからである。つまり、関税撤廃に如何にも例外があるかのように首相や政府が装っていることは、国民を欺くトリックに他ならない。
米国は、米、麦、牛肉、乳製品、砂糖などの重要品目を関税撤廃から除外する気がないという底腹である。アメリカ側は日本側の関税撤廃例外品目を、何点かは仮に認めるふりをして、その実、確実に時限撤廃という方向に持って行く。これが断言できるのは、アメリカ側の前提が“例外を設けない”だからである。
つまり、いま日本政府が“交渉だ”と言っているのは、アメリカにとっては詐欺上のリップサービスだということが分かっていて、日本国民を幻惑する意図以外にない。アメリカの市民団体『パブリック・シチズン』が断言するように、TPPは貿易条約でさえなく、1%による人類全体の支配ツールなのである。
今、ネットを中心にTPPのイカサマ性、日本破壊の内実がどんどん暴露され始めていて、安倍政権に対する怒りの内圧が高まっている。このまま参院選に突入して行けば、間違いなく選挙の争点として、TPP参加問題に火が付くことになる。安倍自民党や米官業トライアングルに対する攻略法として、植草一秀氏が勧めているように、参院選に向けて、TPPの詐欺性・欺瞞性を精力的に啓蒙する「TPP詐欺撲滅運動」を展開して行けば、安倍内閣の倒閣も決して不可能ではないと思う。
こういう超危険な内閣は自滅を待つ時間を与えずに、可及的速やかに倒閣しなければならない。なぜなら、安倍内閣はTPPの詐欺性が国民全体にばれてしまう前に、懸案であった憲法改正や消費税増税実施に向けて、できることはやって置こうという危険な段階に踏み込んでいる。だから彼らに時間的猶予を与えてはならない。
ところで、4月6日に全国行脚を大々的にぶちかましていた「TPP対策委員会」の動向が一向にマスコミに出てこないことは何を意味するのだろうか。それはどこの説明会場でもTPPの詐欺性が暴露されているからではないのか!?
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