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宝塚市長選で候補者の応援演説をする日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長。結果は惨敗
橋下氏の“神通力”兵庫では通用せず…「何をでしゃばってきてるんや!」
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130421/plt1304211019001-n1.htm
2013.04.21 ZAKZAK
【関西の議論】
日本維新の会が夏の兵庫県知事選と参院選の前哨戦と位置付けた4月14日の兵庫県伊丹、宝塚両市長選で、維新候補がいずれも大敗を喫した。宝塚ではダブルスコア、伊丹はトリプルスコアに近い惨敗ぶり。敗因は、頼みの「橋下人気」が陰りを見せているという分析のほか、相次いで発覚した所属議員による迂回(うかい)寄付問題がイメージダウンにつながった、などの指摘もある。しかし、市民感情として兵庫が大阪にソッポを向いていることや、“橋下頼み”が大阪でしか通用しないとの深刻な見方も囁かれている。(梶原紀尚)
■お株奪われ…
伊丹、宝塚両市長選の結果は、東京方面などから見れば「関西」としてほぼ一体化しているように思われている大阪、兵庫が、まったく一枚岩ではないことを見せつけたともいえる。
橋下氏を中心とする維新の旋風が関西を席巻しているかのイメージは幻想にすぎず、大阪ではいまなお圧倒的な橋下氏の“神通力”が兵庫では通用しないことも浮き彫りに。維新候補を退けた各陣営からは、単なる選挙戦勝利という意味合いよりも、維新の兵庫進出を食い止めたことへの発言が目立った。
「維新が兵庫に入ってくるのを退けたと思う」
伊丹市長選で維新新人の元市議、岩城敏之氏(52)を破り、3選を果たした無所属現職、藤原保幸氏(58)=自民、民主、公明推薦=は14日夜、こう胸を張り、維新への対抗心をむき出しにした。
街中至る所に維新共同代表の橋下徹大阪市長のポスターが貼られていたことを取り上げ、「橋下氏と戦っているような気がした」と振り返った藤原氏。なぜ、隣の大阪で強大な勢力を誇る橋下維新にトリプルスコアの大差をつけることができたのか。
1つ目は、これまでの橋下氏が得意とする戦法、つまり、自ら争点をつくって相手を「抵抗勢力」と位置づけることで世論を味方に付ける手法を藤原氏側が先取りしたことだ。
藤原氏は、かつて橋下氏が大阪(伊丹)空港の廃港を主張していたことを取り上げて空港の存廃を争点にあげ、橋下氏ら維新側を抵抗勢力に仕立て上げるなど橋下氏のお株を奪う選挙戦を展開。市民の「民意」を追い風に、圧倒的大差での勝利につなげたとみられる。
また、宝塚市長選では、維新幹部が告示前に大阪都構想の経済圏を神戸市周辺まで広げるという考えを示したことも市民感情を逆撫でしたようだ。無所属現職の中川智子氏(65)=民主支持=は14日夜、「宝塚を維新に奪われてなるものかと思い、死にものぐるいで頑張った」と振り返り、同市に住む40代の男性会社員は「兵庫の人間からしたら、よそから何をでしゃばってきているんやという感じ」と切り捨てた。
■「風頼み」に限界
2つ目は、昨年12月の衆院選で維新を躍進させた「風」が吹かなかったことだ。
「維新にノーを突きつけられた。重く受け止めなければならない、実力不足がそのまま出た結果だ」
投開票翌日の15日、橋下氏は大阪市内で記者団に敗北を認め、「選挙のときだけボーンと候補者を出してやるのでは、これまで行政をやってきた人にかなわない。それがはっきり示された」と敗因を分析してみせた。
維新は橋下氏ら党幹部が次々と現地に応援に駆けつけ、公務員制度改革を訴えたが支持は思うように広がらなかった。
宝塚市長選で現職の中川氏に敗れた維新新人で元市議の多田浩一郎氏(40)は14日夜、事務所で「(大物を招く)空中戦で引っかき回せると思っていたが、甘かった」とうなだれた。
大阪の地方議員は「党執行部や国会議員はいまだに『橋下氏が有権者に訴えれば勝てる』という錯覚に陥っている。いいかげんに目を覚ますべきだ」と批判。民主党兵庫県連の藤井訓博(さとひろ)幹事長も「維新の勢いが止まった。衆院選で維新に流れた有権者が良識を取り戻した」と分析した。
■イメージダウン
3つ目は、選挙期間中に維新議員の関与が相次いで発覚した迂回寄付問題の影響だ。
「市政改革を訴えていく際に自分自身のモラルの低さがあると説得力がない」
6月の門真市長選に出馬表明していた大阪維新の宮本一孝大阪府議(42)は今月10日に記者会見し、平成21、22年の2年間でそれぞれ約360万円と約290万円を迂回寄付したことを認め、出馬断念を表明した。
租税特別措置法の規定では、政治家が自らの政治資金管理団体に直接寄付した場合は所得税控除が受けられないが、政党支部を迂回させることで最大約30%の税控除(所得税額の25%が限度)を受けることができる。税務当局によると、年収約1200万円の大阪府議が計650万円を迂回寄付した場合、計約46万円が還付される計算だ。
維新議員は自民党出身者が多く、発覚したのはいずれも自民時代の寄付に関してだった。10日以降、元堺市議の馬場伸幸衆院議員(48)=大阪17区=や元大阪市議の井上英孝衆院議員(41)=大阪1区=、元兵庫県議の新原秀人衆院議員(50)=比例近畿=ら昨年12月の衆院選で初当選した国会議員でも明らかになった。
伊丹、宝塚両市長選の選挙を取り仕切る兵庫県総支部代表の新原氏の関与が発覚し、選挙戦でマイナスに働いたとの見方がある。ある大阪府議は「維新の大きなイメージダウンとなり、大敗につながったのではないか」と分析する。
党のイメージ回復を急ぎ、参院選への影響を最小限にとどめたい維新幹事長の松井一郎大阪府知事は、迂回寄付の当該議員に修正申告を指示。党規約に「迂回寄付による税還付の禁止」を盛り込み、他党にも法改正への協力を呼びかける方針だ。
これまでと同様、橋下氏という「印籠」に両市民がひれ伏すとふんでいた維新の誤算。伊丹・宝塚での惨敗という衝撃で、党内には今、「橋下人気だけでは参院選は戦えない」という危機感が広がっている。
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