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松下新平国交政務官
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130417/plt1304171542007-n1.htm
2013.04.17 ZAKZAK
政治家の“特権的節税”が問題になっている。いったん自分が支部長を務める政党支部に寄付をしてから、支部から自分の資金管理団体や後援会に寄付して、本人は税還付を受ける手法で、「迂回寄付」ともいわれている。新たに、安倍晋三内閣の政務三役の2人が、昨年分の確定申告でこの手法を使っていたことが分かった。
問題の寄付が発覚したのは、自民党の井上信治環境副大臣と、松下新平国交政務官。
昨年分の政治資金収支報告書によると、井上氏は370万円を「自由民主党東京都第25選挙区支部」に寄付し、同支部は井上氏の資金管理団体「信政会」に1000万円を寄付した。また、松下氏は1035万円を「自由民主党宮崎県参議院選挙区第1支部」に寄付し、同支部は「松下新平後援会」に1050万円を寄付した。両事務所は夕刊フジの取材に対し、還付申告をしていたことを認めた。
個人が政党や政治団体など寄付した場合、確定申告すると「寄付金控除制度」で、寄付額の約3割が所得税から控除されて還付される。
ただ、政治家が直接、自分の資金管理団体や後援会に寄付すると、租税特別措置法の規定で「寄付した本人に利益がある」として優遇措置はない。このため、政党支部を迂回させて控除を受ける節税策が政治家の間で口コミで広がっていた。
だが、この手法は「国民の政治参加を促す」「寄付をしやすい環境をつくる」という制度の趣旨を“悪用”したともいえる。日本維新の会の松井一郎幹事長(大阪府知事)は13日、「納税者に理解されないような特権階級的な政治資金の流れはおかしい」と述べ、党規約でこれを禁じることを決めた。
ジャーナリストの若林亜紀氏も「そもそも、政党支部への寄付が政治家本人の利益になる。サラリーマンには不可能なやり方で、セコい。税金の議論をする資格はない」と断じた。
現に、政党支部に1000万円を超える寄付をしながら、「国会議員の歳費は税金から出ており、還付申告は税の精神に反する」として“特権的節税”を断固拒否した副大臣もいる。
井上事務所では「今後は寄付控除を受けない」とコメント。松下事務所は「(資金の)不足分を歳費などの寄付で賄っている」としている。
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