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小沢訪中団(2009年12月
「政治家・小沢一郎の思想と外交論」(EJ第3528号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/355467826.html
2013年04月16日 Electronic Journal
小沢一郎という政治家と中国の関係といえば、小沢氏が政権交
代後の2009年12月10日、143人の議員を含む630人
の大訪中団を編成し、彼らを引き連れて中国に行き、議員たちに
は胡錦濤国家主席(当時)と写真を撮らせるという派手なパフォ
ーマンスを演じたシーンがおそらく目に浮かぶと思います。
メディアはこれを「小沢の中国詣」と称し、中国に媚を売る政
治家として批判し、報道したのです。しかし、この中国訪問は、
小沢氏が田中角栄政権の頃から続けているもので、政権交代した
ので、舞い上がって実施したものではないのです。例年は数人で
訪問するのですが、政権交代を果たした2009年に応募を募っ
たところ、この人数に達したに過ぎないのです。
これについて、小沢氏の側近の一人である平野貞夫氏は自著で
次のように述べています。
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そもそも小沢さんは基本的に対中外交と同様に対米外交も非常
に重視している政治家だ。それと同時に、権力者同士が互いに
仲よくしただけでは外交はうまくいかないということも見抜い
ていた。だから常日頃から「草の根市民レベルでの友好関係が
大事だ」と説き、実際に20歳前後の若い中国人を日本でホー
ムステイさせたりなど、個人レベルでも友好関係を築こうと努
めていた。現に、中国共産党の幹部・李克強氏は、かつて岩手
の小沢邸にホームステイした経験がある。そして中国から招い
た彼らと現職国会議員が議論をする。私も西村眞悟氏らと一緒
に彼ら中国人と尖閣問題や台湾問題を論議したものだ。
──平野貞夫著/『小沢でなければ日本は滅ぶ/
「政治の悪霊」と戦い続ける男』/イースト・プレス刊
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この本が発行されたのは2012年11月ですが、その後李克
強氏は、ナンバー2の首相に就任しています。田中角栄元首相は
外交というのは、トップ同士の関係だけではなく、政治家たるも
の、草の根レベルの交流を行う必要があることを説いたのです。
小沢氏はそれを万里の長城にちなんで「長城計画」と名付け、ラ
イフワークとして1989年からやっているのです。
もちろん中国だけでなく、米国に対しても行っています。米国
については多くの政治家が行っていますが、米国にも小沢氏の知
己は多く、けっして中国べったりの政治家ではないのです。
今でも小沢氏は、ワシントン在住の元米紙記者で元新進党国際
局長の岡孝氏に、米国政治について、とくに米国の権力構造につ
いて定期的に情報を送ってもらっています。これは米国を重視し
ている証拠です。現在、岡孝氏は英語で「小沢一郎の外交論」を
執筆しているそうです。
李克強氏が小沢邸にホームスティしたことについては、元小沢
氏の秘書の石川知裕氏も自著で次のように述べています。
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中国の次期首相が有力視されている李克強は、自民党と共産主
義青年団が交流していた時に岩手・水沢の小沢の自宅にホーム
スティしたことがある。(小沢は)彼とも、くっついたり離れ
たり。野党時代は李克強もあまり会いたがらず、小沢の「知恵
袋」の一人である中塚一宏さんに確認してもらうと「ちょっと
おかしいですね」と報告を受けることもあった。2007年に
小沢が民主党代表になり、参院選で勝つと李克強はまた近寄っ
て来た。こちら側も習近平が頭角を現すと、その側近に連絡を
取った。それでも李克強とは中塚さんを通じていまでもパイプ
を保っている。そもそも、中国は誰か特定の人間とべ夕べタ付
き合うということはしない国だ。 ──石川知裕著
『悪党/小沢一郎に仕えて』/朝日新聞出版
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小沢氏が幹事長のときに湾岸戦争が起きていますが、自衛隊派
遣をめぐって小沢氏は官僚の壁にぶつかっています。これによっ
て彼が官僚支配の政治構造(官僚主権)を打破し、日本を改造し
なければならないと痛切に感じたのです。それに関してはEJの
「小沢対官僚機構対立の原点/小沢一郎論」をご一読ください。
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EJ第2738号「小沢対官僚機構対立の原点」
http://electronic-journal.seesaa.net/article/138995647.html
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軍の派遣は国のかたちが問われる基幹の問題です。ところが日
本の外務省は、もはや世界と時代の変化について行けなくなって
いるのに、政治の究極の決定事項まで自分たちでやれると勘違い
している──小沢氏はこのことを痛感したのです。
これについて政治ジャーナリストの渡辺乾介氏は次のように述
べています。
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小沢は派閥の部屋住みの身から自民党幹事長になって、初めて
官僚支配の壁に突き当たった。仮にである。「小沢総理大臣」
が実現したら、優先度の高い政策として外務省改革に取り組む
だろう。湾岸危機の自衛隊派遣をめぐつて、外務省が「韓国、
中国、アジア諸国が反発する」と震え上がって派遣に反対しな
がら、イラク戦争では日米同盟重視に転じて自衛隊派遣に方針
転換するまでの、省内の政策協議の全過程を検証し、国民に情
報開示するべきなのである。自衛隊=軍隊を海外にまで動かす
ということに何の原則もなく、一握りの官僚集団に事実上の決
定権が振られている国家のあり方であっていいはずがない。国
の進路を左右する政策決定に重大な誤りがあったとするなら、
内容によっては抜本的な業務の見直しと大規模な組織の改変ま
でやるべきなのだ。 ──渡辺乾介著
『小沢一郎嫌われる伝説』/小学館
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このように小沢一郎氏は、外交に通じたベテランの政治家なの
です。また、彼は日朝の交渉にも通じている政治家であるといわ
れています。 ── [新中国論/26]
≪画像および関連情報≫
●日米中正三角形に対する疑問/中西輝政氏
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あゝ、やっぱりこういうことだったのか。2009年12月
民主党の小沢一郎幹事長に率いられた総勢600人以上(う
ち国会議貝は約140名)の訪中団が大挙して北京を訪れた
のである。日本のTVニュースでは連日、中国の胡錦濤国家
主席とのツーショット写真の撮影に列をなして順番待ちし、
一瞬のショットに収まる民主党国会議員たちの姿を映し出し
ていた。一方、そのころ東京では、沖縄の米軍・普天問基地
の移設問題の紛糾が連日ニュースで伝えられ、11月の日米
首脳会談で合意を見たとされる「年内に結論を出す」という
期限が迫っているのに、鳩山政権はなぜこれほど先延ばしを
繰り返すのか、といぶかる声が日米双方から、しきりに発せ
られていた。そこへ次のような報道が日本に伝わってきた。
一足先に韓国経由で帰国した小沢氏と別れ、訪中団の団長を
務めていた山岡賢次国会対策委員長は、上海市で開かれたシ
ンポジウムに出席して次のように語ったという。「日米関係
が基地問題で若干ぎくしゃくしているのは事実だ。そのため
にもまず、日中関係を強固にし、正三角形が築けるよう米国
の問題を解決していくのが現実的プロセスだと思っている」
山岡氏はこう語ったあと、さらに続けて、「12月10日の
小沢幹事長と胡主席との会談でも確認されたが、日中米は正
三角形の関係であるべきだ。それがそれぞれの国と世界の安
定につながる」と強調したという。
http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/adagio/nakanishi-ozawa.htm
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