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ちょっと硬派な対談 Live Talk【4】 <未定稿> 文字起こし「銅のはしご」氏から
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2013年4月5日 (金)17:00〜
小沢一郎の超硬派対談「政治とは生活である」
生活の党代表・小沢一郎 衆議院議員 と堀茂樹 慶應義塾大学教授 対談
第2部 B
堀茂樹vs.小沢一郎
<前回の続きで51分10秒くらいから1時間9分くらいまで。>
堀 茂樹 ; これは,議会制民主主義を定着させたいと強く念願される背景ですね,理由,その意味,こういう事についてお話し頂ければと思うんですが。
小沢一郎 ; はい。それはさっき言った事とも関連するんですが,要するに「自己主張をしない。しないというか,要するに,明瞭な,自分の意見を明瞭な言葉で言わない。曖昧にする」と。
これはある意味で,ハッキリした事を言えば,その言葉に責任を持たなきゃならないですから,日本社会っちゅうのは,皆なが責任取らなくて良い仕組みになってんですね。
政治も「“何とか審議会”で決めたから,その通りに,その事を受けて,その意見を受けてやります」こう言う言い方ですね。(苦笑しながら)
堀 茂樹 ; はい。うん。(頷きながら)
小沢一郎 ; ここにお出での皆さんも,会社だろうが何だろうが,皆なで決めてこう言う結論になりました,と。
誰がどう言う意見を持ってたかという事は,もう,明瞭にならないんですね。
堀 茂樹 ; しばしば大学でもそうです。(笑,小沢氏も笑)
小沢一郎 ; ですから,これは誰をも傷つけない,僕は日本の伝統的な智慧だと思うんです。
だから,本当にそれで済んでる間は,一番良い方法なんですね。誰もが,傷つきません。誰もが,責任取らなくて済む。
堀 茂樹 ; 調整型の政治ですね。
小沢一郎 ; 全員参加の全員賛成のね。
だから,それは,良い時代はそれで済むんですが,やはり,それでは済まない時代が来た時に,日本はお手上げになっちゃうんですね。
だから僕は,大正末期から戦前の昭和史っちゅうのは,もうアメリカともダメ,中国とも何処ともダメ,どうしたら良いの?と,もう,どんどんやる以外にないっちゅうので戦争に行ちゃったという所。
ですから僕は,その意味で,日本人がきちんと自立しなきゃならない。政治的に言うと民主主義。これがきちっと定着しないといけない,と。
民主主義というのは,それぞれの個人の自立ですから,自分達がそれぞれ意見を出し合って,意見を交わし合って,そして出た結論はお互いに守って行こうと言う話しですから。
政治もですね,今のような誰も責任を取らないと言うスタイルでやっていたんでは乗り切れない事態が起こる可能性があるんですね。
例えば今,北朝鮮が暴発するかもしれないとか何とか色々ありますね。
堀 茂樹 ; はい。
小沢一郎 ; だけどあれは尖閣で何かあった時に「どうしよう,どうしよう」と言って,審議会にかけたからって,結論出る訳じゃないですよね。
堀 茂樹 ; はい。
小沢一郎 ; だからそれは,やっぱり最終的に総理大臣,トップ・リーダーが,皆なと力を合わせて「こうしよう」という行く道を示さなきゃならないですね。
それが,議会政治で言えば「こりゃ,やっぱ,おかしい」となれば,国民が違う政権に変える。
そういう中で,お互いに切磋琢磨した,緊張した,真剣な政治をやって行けるという事が,僕は,この危機を乗り切るためには必要なんで,
だから,はやく日本で,そういった民主主義が定着するという事を,僕は望んでいて,ずっとそれを言い続けて来たんです。
堀 茂樹 ; なるほど。良く分かります。それで,ただ,後でその話しを伺いたいと思ってるんですが。
一面ですね,最近は,私の本心を言えばあれは表面的な事だってしか思えないのですけれども,ハッキリ物を言うという意味ではね,非常にハッキリ,大声で 言う政治家も出て来ているんですね。
だけどコロコロ変わる,言ってる事が。こういう問題もありますので,これは後で伺いたいんですが,その前に,最近,社会で色々な,原発の事故もありましたし,それから今日ではTPPの問題もありますし,消費税値上げの問題もあります。そういったものを,そういうトピックに関連してですね。
基本的には今仰った事から言っても良い事だと思うんですが,市民が立ち上がって,自ら主張を述べると,デモをやると。
そのデモの中には,小沢さん,ご存知かどうかどうか分かりませんが,中には,この間から新大久保で何か「朝鮮人殺せ」みたいなですね,そういう事をやった在特会(=在日特権を許さない市民の会)がやったデモは,私はそれはデモじゃなくてテロだと思いますけども,そういうものも含めて,色々社会で動く人が出て来た人は事実なんですね。
小沢一郎 ; はい。
堀 茂樹 ; その時に間接民主主義,つまり代議制,つまり議会制民主主義に対して,不信感がどうも募っておって,それは公約が守られなかった(笑)からとか,そういう事があると思うんですが。
それから仰ったとおり,たとえば尖閣の時も政権担当者が責任取らないで沖縄の裁判所(※ではなく地検)に言わせた。
小沢一郎 ; 検察に。
堀 茂樹 ; 検察でしたっけ。ありましたですね,ああいう事。嘆かわしい事があるので,苛立ちがあるんだと思うんですが,直接民主主義じゃなきゃダメだという事を非常に感じる方が多いようなですね。
これ,小沢さんの言説を聞いていると,やはり常に議会制民主主義と仰っている。ここはどうでしょうか。
小沢一郎 ; 直接民主制って言うのは,多分,大統領制の事だと思いますね。日本では「首相公選制」という言い方もしますが。
堀 茂樹 ; ええ,それもありますね。
小沢一郎 ; 1億2千万全員集まっての直接民主主義というのは成り立たないんで,多分,大統領制,そういう事じゃないかと思うんですが。
堀 茂樹 ; ええ,大統領制に近いと言うような発想ですね。
小沢一郎 ; これは,あのう,非常にその大統領制という事に(リスクが非常に高い)ある意味でまた,これも基本は民主主義なんですが。
民主主義をちゃんと分かってその上でトップ・リーダーを皆なで選ぶ,という事がしっかりしてる所は,それはそれで良いんですが。
往々にして,大統領制そして権力を物凄く大統領に与えるっちゅう事は,間違いを起こした時のリスクが非常に高いんですね。
堀 茂樹 ; はい。
小沢一郎 ; ですから,その意味で昔ギリシャでは「民主主義は衆愚政治でしかない」「哲人政治がベストだ」と言った哲学者がいますけれども。
堀 茂樹 ; はい,その通りです。
小沢一郎 ; 本当に神様みたいに間違わない人がやってくれるんなら,もう哲人その人に全部任せちゃった方が一番良いんですね。
ところが,そんな人は現実にいないし,必ず,権力を持てば間違えたり或いは邪まな気持ちを抱いたりする権力者が出て来ますから,そういう意味で民主主義というのは衆愚政治的な所もあるけれども,大きな間違いをしないという所で多分,先人は民主主義を選んだんだと思いますけれども。
日本の場合に,考えてみますとね,この制度の違いではないと,僕思ってるんです。
例えば議会制民主主義の最先進国であるイギリスで,チャーチルも出ました。
堀 茂樹 ; はい。「強い指導者」ですよね。
小沢一郎 ; はい。「強い指導者」が出ました,もう色んな。サッチャーも出ました。 これは,イギリスでは,小選挙区1つに,人口わずか10万人です。日本ではそんな10万なんて(少ない数ではない)。
堀 茂樹 ; はい。選挙区1つで(有権者数)10万人ですね。そこに(議員)1人ですね。
小沢一郎 ; (イギリスでは)10万人に1人ですね。
小沢一郎 ; 日本ではそうすると区議会議員や都議会議員や県議会議員よりも小さい所(=狭い地域)から選ばれると,人物が小さくなんじゃないかと議論にもなりますけれども,そんな話しじゃないんですね。
ちゃんとやっぱ有権者が分かってんですね。地方選挙で地方の議員を選ぶのと,国政選挙で自分達の国政の代表を選ぶちゅうのは,ちゃあんと自分で判断して,その資質,その仕事柄に従ってその資質を見て,ちゃんと代表を選んでるですね。
だから,チャーチルも出る,サッチャーも出る(また別の)誰も出る訳ですよ。
だからこれが,大統領制じゃなきゃあならないかって言う議論から考えると,議員内閣制でも充分,国民と政治家がきちんとした認識と資質を持ってれば,強いリーダーも出来るし,ちゃんとした政治が出来るという事が,私は証明できるし,私は日本の場合はその方が合ってるような気がしますね。
て言うのは,どうしても日本人はどうも情緒的にパアーッと流れるでしょ。あれが良いとかマスコミが囃せば,もうすぐそっちだ,こっちだってなるでしょ。
堀 茂樹 ; はい。はい。
小沢一郎 ; それが戦前の大きな過ちに繋がった訳ですが,そういう傾向が若干ありますから,もう少しきちんと民主主義が定着するまでは,私は寧ろ議会制民主主義,代議政治で良いんだと思ってます。それから1つ,若干,これは英国とも共通ですけれども,君主制を採ってますからね。
堀 茂樹 ; はい。天皇が。
小沢一郎 ; 天皇陛下がいる天皇制を採ってますから,これとの調整っちゅうのは,大統領制と君主制とは絶対,調整できないですね。
堀 茂樹 ; まあ,それはそうですね。大統領を置くってのは共和国ですからねえ。
小沢一郎 ; はい。ですから最近どっかの政党がですね「首相公選,大統領制にして,天皇は“元首”でいいじゃないか」と(言ったが)そんなバカな事ないんです。
堀 茂樹 ; はい。うん。
小沢一郎 ; 主権者が,直接国の政治の責任者を選んだら,それが元首なんですよ。
堀 茂樹 ; はい。
小沢一郎 ; だから,そう言う意味で,私はこの問題,天皇制云々賛否の人色々あると思いますけれども,今の日本で天皇制を廃止してまで大統領制が良いとする意見が良いかどうかは,ちょっと僕は疑問ですね。
堀 茂樹 ; いやあ,恐らくそこまで考えてないんじゃないですかね。
小沢一郎 ; 考えてないんだと思います。それ(=考えていない事)は別としても,僕は議会制民主主義だから強いリーダーが出ないと言うのはウソだと思います。
堀 茂樹 ; はい,分かりました。その議会制民主主義のもう一つの側面で,今若干,日本社会の中で良く議論されているのはですね,たとえば小沢さんは,選挙のね,意義というものを高く,高くって言うか強くお書きになってます。
私は,それは非常に説得力があると思ったんですけれども,一方で小沢さんのお考えだと,有権者が投票をして代表を選ぶ,と,その代表には一定期間は任せるんだ,と,いう事もお書きになってますよね。
小沢一郎 ; はい。
堀 茂樹 ; だから有権者が直接政策を選ぶとか実行するとか言うことではなくて,ここに代表を置いて,代表が一定期間は自分の見識を以って政治行動を行なって,そして期間=任期が終わったらば選挙にまたふされると。
小沢一郎 ; 原則その通りなんですけど,選挙の時には,議会政治ってのは政党政治ですから。これも例えば,典型的なイギリスでは,労働党も保守党も党大会をきちんと開いてマニフェストを作って,政権を頂いたらこれをしますよという事を,必ず,国民の皆さんに示して,その上で選挙戦に臨んでるんですね。
堀 茂樹 ; はい。
小沢一郎 ; ですから仰るように,選ばれた以上は,その政治家本人の自主的判断で行動するっちゅうのが原則ですけど,その前に,その政治家が選挙の時に,国民に何を主張したのかっちゅうのは,これは絶対の事なんですよ。
堀 茂樹 ; はい。契約ですから。
小沢一郎 ; 国民の皆さんとのいわゆる契約ですから。契約違反をしてでも自由にして良いと言う事ではないと思うんですね,僕は。
堀 茂樹 ; はい。なるほど。だけどもですね,例えば,小沢さんも党を作ったり,党を変えたり,替わったりする時に,いちいち選挙民或いは後援会に相談はしていないと。自分はそこは信頼されているから出来るんだと。つまり,そういう意味で選挙に強い政治家の方が自由に行動できるという事も仰ってますね。
小沢一郎 ; そりゃそうですよ。はい。これは,国民が主権者ですけど,主権者・国民が自分の意思表示をする機会は,選挙しかないんですね。簡単に言うと。
ですから私が選挙が大事だと言うのは,選挙は民主主義の根幹をなす,大前提のものなんですね。そう言うと,もう,マスコミは「アイツは選挙のことば―っかり言う」って言いますけどね,どうも僕はその感覚が分からないんですよ。
堀 茂樹 ; はい,そうですよね。(選挙は)民主的正当性の根拠ですよね。
小沢一郎 ; (マスコミのように言うと)じゃあ選挙ってのは何なの?っちゅう事になっちゃうんですよ。
堀 茂樹 ; はい。
小沢一郎 ; それ(選挙)は主権者が自分の意思を表明する場でしょ,と。代表を選ぶ場でしょ,と。だから,このぐらい民主主義社会で大事なものはない訳で。
堀 茂樹 ; はい,なるほど。
小沢一郎 ; だから僕は若い人達にも,東京でね,なーんば偉そうな議論してたって,ダメだと。
地元へ帰って,主権者の皆さんが何を考え,何をしてもらいたいと思ってるのか,一言でも二言でも良いから,そういう触れ合い,会話の中で初めて分かんじゃないの,と。
堀 茂樹 ; はい。
小沢一郎 ; 役人の話し聞いてたって,それ分からんでしょと。だから僕はもう兎に角,時間あったら(地元へ)帰れ,帰れって言うんですけどね。それでまた嫌われてんだけど。ははは(笑)
堀 茂樹 ; うーん。変に解釈されてね。浅い解釈なんですね。
よく「小沢さんは選挙に強いんだ,選挙が巧いんだ」と言うと,何か選挙以外は何もないみたいなね。(小沢氏・笑) そういう言説は割と流通しておってですね。非常に残念。
残念て言うか,私なんかは聞いていて「何を考えているのか,またこんな事言ってる」って,よくテレビなんか見てねえ......
さて,民主主義,議会制民主主義の重要性っていう事を今仰っていただいたので,更に掘り下げてですね,政治というのは何ぞや? という事を思うんですね。
で,私の学生時代ってのは1970年代の始めなんですけれども,その頃はある種の政治の季節でですね,世界の全てが人生の全てが政治であると言うような事が流行して,そう言う言説がはやった事があります。
しかし,そんな全てが政治であるって事は,私は,ないと思うんですね。
政治では解決できない,倫理的な問題もありますし,政治で一体あなたの恋愛出来ますかって言ったら出来ませんて,それから,人間は死ぬという事がありますので,それも政治の問題とは違うだろうし。
しかし,思うんですが,しかしながら,その死や病気の治療や,そういう事も含めて,あらゆる所に政治は関与していると思うんですね。
小沢一郎 ; そうですね。だから,政治が考えなくてはならない対象は,正に森羅万象。すべてについて考えながら政治はやんなくちゃいかんという事でしょうね。
堀 茂樹 ; はい。で,そこでね。政治は何を目的として,何のために政治をするのか,という事を考える時に,この本『小沢主義オザワイズム』の中にも「政治とは生活である」って言うのが来るんですね。これは非常に人に知られたフレーズだと思います。
しかし「政治とは生活である」とは,胸に手を当てて考えてみると「政治とは生活である」とは,つまりどう言う事なんだろう?と。
つまりは,どう言う事なんだろう。
ひとつ,この機会に輪郭を掴んで見る事が出来ればと思ってましてね。どういうお考えをお持ちでしょう。
ちょっと硬派な対談 Live Talk【5】民のかまど 仁徳天皇,プラトン,トマス・モア,マキャベリ<未定稿> 文字起こし「銅のはしご」氏から
2013年4月5日 (金)17:00〜
小沢一郎の超硬派対談「政治とは生活である」
生活の党代表・小沢一郎 衆議院議員 と堀茂樹 慶應義塾大学教授 対談
第2部 C 堀茂樹 vs. 小沢一郎
< 1時間9分あたりから1時22分くらいまで >
堀 茂樹 ; (前回続きから) しかし「政治とは生活である」とは,胸に手を当てて考えてみると「政治とは生活である」とは,つまりどう言う事なんだろう?と。
つまりは,どう言う事なんだろう。
ひとつ,この機会に輪郭を掴んで見る事が出来ればと思ってましてね。どういうお考えをお持ちでしょう。
小沢一郎; はい。ですから人間が1人で生活している分には,それは自分勝手に自由に生きてりゃ良いんですけども,色々な状況がどんどん時代とともに変化するに従って,やはり皆なで1つの集団と言うかと言うか,社会と言うか,それを作ってやって行く方が,より自分達にとってベターであると,都合が良いと言う考えに,多分至ったんだろうと思いますが,
そうするとその中でそれぞれの人達が,じゃあどうしたら皆なの生活を守れるか? 我々の社会を,集団をどのようにしてより良くして行けば良いのか? と言う事は当然考える訳です。
そこに,じゃ,こう言うルールでやろうと言うルールをまず作る事も出て来る。
堀 茂樹 ; はい。
小沢一郎 ; そうすると,そのルールに従って,そのグループを,社会を,色々と指導して行くリーダーも必要になって来ると言う事だろうと思うんです。
基本はまあ,僕は社会契約論的な考え方ですけど。
堀 茂樹 ; はい。
小沢一郎 ; それぞれの個人が,集まって,それぞれお互いに自分達の暮らしを守り,昔で言えば「敵から皆なを守る」と。
「その為に団結しよう」って事になる訳ですけれども,
また獲物を獲るためにも農耕するためにも皆なで協力した方が良いと言う話しになりますわね。
堀 茂樹 ; はい。
小沢一郎 ; そうすると必然的に,ルールが必要になるし,リーダーが必要になる,と。
ですから私は,政治と言うものは,その最初の社会が出来上がる過程の中で,皆なの安全を守り,暮らしを守り(右手で水平に大きな円を描きながら),より良い社会にして行く。
そのために,政治と言うのはあるんだと。
簡単に言やあそういう事じゃないかなと。(何度も頷きながら聞く堀氏)
ですから,そう言った事でリーダー(がいて)政治が行なわれなきゃならないのに,国民の生活が脅かされたり,命が危なかったり,生活がうまく行かなかったりしたんでは,政治ではないんではないですか。と。
だから政治と言うものは,皆なの暮らしや生命をきちっと守って行くという事が使命だろうと。そんな感じです。
堀 茂樹 ; そうですよね。生活の党の「政策」冒頭にも「命と暮らしを守る」と言う事が書いてあってね。易しい言葉なんだけれども,私は,非常に具体的でね,注目に値すると思っているんです。
と言うのは,今のお話しの中でも「国民の生活を」という言葉が勿論出て来る訳ですね。
だから小沢さんの考えでは,どうも私は,まあ推測ですがね,国家も国民のためだと。国民の生活を抜きにして国家を何か偉大な物のようにするって事はあまり意味がないって言うふうに考えていらっしゃるんではないかと思うんですね。
◇ ◇ ◇ 途中で参考 ◇ ◇ ◇
生活の党 < 「生活の党」とは < 綱領
http://www.seikatsu1.jp/about/index.html
政治には未来をつくる力がある。我々は、自立した個人が自由と公正を規範とし、多様な価値観をもつ他者と互いに認めあう「共生の社会」を目指す。
生活の党 < 政策 < 基本政策 < はじめに
http://www.seikatsu1.jp/policy/index.html
私たちは「国民の生活が第一」の理念に基づき、「いのち」と「暮らし」と「地域」の3つを守ることを政治の最優先課題とする。そのための三大改革を突破口として、政治、行政、経済、社会の仕組みを一新して、日本を根本から立て直す。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
小沢一郎 ; そうですね。昔の語り伝えの中で,仁徳天皇のお話しありますよね。
堀 茂樹 ; はい。
小沢一郎 ; 僕,ずっと以前はその話し始終(しょっちゅう)したんですが。
堀 茂樹 ; はい。ぜひ此処でも,話して下さい。
小沢一郎 ; 仁徳天皇がある時,宮中の高殿に昇って都を見たらば,朝餉夕餉の時間に,かまどから煙が出ていない。御飯の時なのに,かまどの煙が見えない。これは多分本当に民の生活が苦しいに違いないと。
これは自分はこういう事ではいけない,まつりごとを司る者として。と言う事で皆なの税金をなくして....
堀 茂樹 ; はい。宮中の方に使うのを少なくして。◇参考 『日本書紀』
小沢一郎 ; 宮中の費用を減らして......
堀 茂樹 ; はい。宮中の方をなくして。
小沢一郎 ; それで国民の暮らしを何とかして守ってレヴェル・アップして行こう。
それで数年後に宮中の中では雑草が生い茂って,建て物や何かも雨漏りしたり(ぼろぼろになった)けれども,民のそれぞれのかまどから御飯の仕度の煙が立ち昇る様になった。
それを見て仁徳天皇が,これは,天皇というのは国民の暮らしをきちんと守って行くためにある地位なんだと。
堀 茂樹 ; はい。
小沢一郎 ; まあ,話しでは誰かに,お妃にかな,言われた「宮殿の修理費用もなく何故豊かになったと言うのか? さらに無税にするとは?!」と。
◇ 参考 『小沢主義』p.50〜51
堀 茂樹 ; はい。もうちょっと税金をとって下さいと言われて(仁徳天皇が)そうは行かないんだと(答えた)。
小沢一郎 ; そう言う話しが語り伝えられてんですね。
堀 茂樹 ; はい。
小沢一郎 ; ですから私は,日本の政治,即ち,まつりごとと言うのは,その逸話と言うか,仁徳天皇のその話しに尽きるんじゃないかと。
堀 茂樹 ; なるほど。
小沢一郎 ; 私は,そう思ってますね。
堀 茂樹 ; うん。私ね,それね,仁徳天皇の話しとか,これは,子どもにも通じるような易しい分かりやすい話しなんですけれどね。
私は、これ非常に注目に値するんじゃないかと思うんですね。
と言うのはですね,西欧の哲学史の中で,政治哲学ってのがございますが,「政治とは何か」って言う時に,大きく言って2つの系統がありまして,考え方が。
小沢一郎 ; はい。
堀 茂樹 ; 1つは,先ほどもお話しが出ましたけども,哲人を支配者にする理想国家を作る。それはプラトン(紀元前427年―紀元前347年)の場合ですが,プラトンのそういう形に限らず,トマス・モア(1478年2月7日―1535年7月6日)の1516年に出した『ユートピア』ってのがあります。
ユートピア思想ってずっとありまして,これは道徳的な価値を実現するような理想社会を作る,理想国家を作ると言う事を目指すのがこれが政治であるという考え方が一方にあって,非常に理想主義なんですが,現実にはなかなか出来ない事なんですが。そういう系統があって,これも無視すべからざるもので,豊かな考え方は沢山あるうですけれども。
一方で,同じ近代に入った時に,トマス・モアの同時代人ですが,イタリアのマキャベリ(1469年5月3日―1527年6月21日)って出て来て。マキャベリは道徳的な事を政治家は考慮すべきではないと。もっぱら政治的な価値の維持・実現・補守につかうべきだと。その場合の政治的な価値は何かと言うと,これは「国家の安定」なんですね。
で,ただその「国家の安定」は,何のための国家の安定かって事は,どうもハッキリしないでですね,そしてそう言う政治的な目的のためには手段を選ばず,と。所謂「目的のためには手段を選ばず」と言う考え方を彼は出したんですが,但しマキャベリの場合は,そう言う手段を選ばない事が「倫理的な事だ」てなことは言ってないんですね,決して。 手段を選ばず,技術的に何でも結果が出ればいいんだって事を,それを倫理的に正当化はしないんですけれども。
つまり政治ってものは必要悪の技術なんだ,と言う考え方。
この,プラトンの系統とマキャベリの系統と両方見てもですね,具体的な(小沢さんが)仰ってる,例えば仁徳天皇の「天皇の地位は人びとのためにある」
「自分以外の具体的な人びとの安寧のためにある,保守のためにある」と言う考え方はちょっと出て来ないんですね。で,それでね,私は個人的にですが,非常に叡智のある考え方だと思ってね。
小沢一郎 ; はい。
堀 茂樹 ; 非常に注目させて頂きました。
小沢一郎 ; はい。僕はですから,先生が仰るように,こう言う考え方がずっと語り伝えられていると。この考え方が,国民の中にも非常に理解されてるというのは日本だけじゃないですかね。
堀 茂樹 ; うーん。
小沢一郎 ; 僕はそれだけ,やっぱり日本の統治者ってのはある意味で,そう言った国民の暮らし・生活という事に意を使ってたし。
それから,もう一つは,やっぱり非常に,日本は島国で平和で豊かだったと言う事もあると思うんですがね。
しかし僕はその意味では,この仁徳天皇の話ししてると,また,マスコミがね,どうだこうだ,どうだこうだ,と。(苦笑)
堀 茂樹 ; (笑)あはは,どうしてですか。
小沢一郎 ; いや,またお前,仁徳天皇の話ししてるのかなんて。(笑)
堀 茂樹 ; (笑)はは,まだ言ってるのかと。
小沢一郎 ; 僕はこれこそ日本が世界に誇るべきね,まつりごとの精神だと思いますね。
堀 茂樹 ; ええ,ええ。私は,個人的には天皇制主義者ではないんです。もし白紙で,政治形態を書けって言われたら,私は共和制を選ぶんですけどもね。
しかし,日本にはそういう智慧があって,そしてしかも仁徳天皇の話しのような考え方をすれば,天皇は天皇のために天皇陛下でと言う事ではなくて,その天皇と言う存在と国民との関係ですね,今仰った。
ここに非常に,非常に感動的な物がね,あると私は思いますね。
小沢一郎 ; いや僕も本当にそう思いますよ。
堀 茂樹 ; はい。今,マキャベリの系統,プラトンの系統と言うふうに言いましたが,これはいずれも,プラトンの理想国家の場合は,倫理的な価値の実現を“目的”としております。マキャベリの場合は,倫理は無視するけれども国家の安定と言うものを“目的”とします。
小沢一郎 ; はい。
堀 茂樹 ; ところがね,最近,これは私は非常に問題だと思ってるんですが,自己目的化した政治がね,流行しているように思うんですね。
どこかで小沢さんもお書きになってた。
選挙前は“A”と,ある事を言って,政権取ったら全然別の事を言って,それで良いんだと。それで権力を維持できれば良いんだと言うね。そういう事を,普通考えれば,それはおかしいだろう,なんですけどもね。
どうかすると世間の言説やマスメディアで飛び交ってる言説,更にはソフィスティケィトされた合意で以って行なわれる言説の中で,まるでそういう事が,パフォーマンスとして優れていると。それが政治だと。
何かその,技術のための技術と言いうものがね,どうも,台頭して来ておって非常に私は,危惧を覚えるんですね。
小沢一郎 ; はい。本当に大いなる間違った考え方だと思いますけれども。ただ,それがですね,罷り通ってしまうという現実も,これはもう,国民の皆さんに考えてもらわなきゃないんで。
堀 茂樹 ; はあ。なるほど。国民が許してしまうから,そうなると。
小沢一郎 ; そう,そう,そう。民主党政権のね,失敗に,もの凄く,皆さんに申し訳なく思っているんですけどね。
だからと言って,じゃあ,自民党政権では,時代の変化に対応できない。官僚支配では,本当に国民の暮らしに目を向けた政治ができない,と言って,多分,民主党を選んだんですね。あの時は。3年半前は。
堀 茂樹 ; そうですね。 はい。
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