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2013年04月11日 世相を斬る あいば達也
10日に打ち上げと言われていた北朝鮮の中距離弾道ミサイル・ムスダンは10日現在打ち上げられることはなかった。今度は15日前後が一番危ないだろうと云う観測である。今日になった、格納し始めた、などと云う報道まである。時事通信によると、ムスダンの同時発射から、スカット、ノドンも加わる“三色最中”風味になってきたようだ。それにしても、北朝鮮のミサイル発射技術を評価する場合、絶対に他国の領土に命中しない(被害を出さない)事実は、注目に値する。つまり、標的に間違っても当てない技術が裏付けられているとも言える。盗塁を助ける空振りのようなものだが、結構難しいのだそうだ(笑)。
≪ 北朝鮮、日米韓に同時圧力=各種ミサイル発射の構え
【ソウル時事】北朝鮮が中距離弾道ミサイル「ムスダン」に加え、短距離の「スカッド」や中距離の「ノドン」も発射する可能性が浮上、日米韓は10日午後、厳重な監視を続けた。北朝鮮は、日米韓それぞれの脅威となるミサイルを同時発射する構えを見せ、圧力を高めようとしているもようだ。
韓国国 防省当局者は、日本海側に移動されたムスダンは燃料注入が終わり、いつでも発射できる状況とみている。また、10日付の韓国紙・東亜日報によると、米国の衛星が、日本海側でノドン、スカッドと推定される物体が搭載された発射車両3、4台をとらえた。
推定射程3000〜4000キロのムスダンは米領グアムに届く。同約500キロのスカッドは韓国、同約1300キロのノドンは日本が主なターゲットといわれる。 北朝鮮の労働党機関紙・労働新 聞は10日の論説で、「わが軍は、日本やアジア太平洋の米軍基地も撃破する報復能力を十分に保有している」と強調した。各種ミサイルの同時発射により、ムスダンでグアム、ノドンで日本の米軍基地を封じた上で、スカッドで韓国を攻撃する能力を誇示する可能性がある。≫(時事通信)
報道機関はネタとして美味しいと云う意識があるだろうが、隣接する韓国の国民も、理屈上一番打ち込みやすい日本の国民も馬耳東風と云う感じだ。一つには北朝鮮の度重なる瀬戸際外交や恫喝発言が、“オオカミ少年”と受けとめられている証左だろうが、このような行為で、彼らが確信的利益を得た事実はない。国内の国威高揚だけの為に、ここまで大掛かりな事をする必要もなさそうだ。つまり、北朝鮮は、親子二代に亘って骨折り損なことをしているとも言える。支援が欲しいのであれば、ニコニコ外交している方が余程実入りは良い筈なのだ。このように考えれば、少し妙である。
一般的論調は、世界のあらゆる勢力が、北朝鮮の“金王朝”の消滅を狙っている。それを阻止する為に、国内の不満の矛先を変える為とか、攻撃的武力を保持することによって、自立外交を組み立てようとしている等があるが、その目的への手段が、必ずしも合理的に説明出来ない部分がある。最近では、核も開発保有しているだろうと言われるわけだから、米国本土まで到達するミサイル開発まで手を伸ばさなくても、十二分に威嚇的武力を保持している。韓国であろうが、日本であろうが、ミサイルを撃ち込む態勢さえ出来れば、米国に対しても充分な外交カードになり得る。米国に届かない核爆弾なら、気にしないと同盟基軸国としては言えない。
北朝鮮の外交姿勢は、兎に角、米国と二国間協議に持ち込むことだと言われるが、6カ国協議で特に拙い事もないだろう。米国と二国間協議して結ばれた協定より、中国、ロシアが加わっている6カ国協議の方が、絶対に都合は良い筈だ。北朝鮮が、専らアメリカとだけ話がしたいと云う言説にも、疑念が持たれる。如何にも、米国が偉大な世界の王のような存在に印象づけられている。つまり、そのように傍から見えるように、誰かが小細工していると云う考えも捨てきれない。北朝鮮も馬鹿ではないのだから、米国の覇権国としての威勢のよさが、相当程度剥げている事は知らないわけがない。
北朝鮮は国連にも加盟している独立国である。通説のように、“米国に対し、北朝鮮の体制を認めよ。また、北朝鮮を特段の理由もなく攻撃しない約束を取り付けようとしている”なのだが、幾ら暴力大好き国家アメリカでも、気に入らん政治体制であろうと、意味もなく(実際はコジツケの理屈はつけるが)、国連加盟の独立国を奇襲で攻撃するわけもない。そこまで偉そうな態度は、イラク戦争の失敗で、当分使えそうもないのである。確たる国家主権は牛耳られるとしても、日本や韓国程度には自由裁量権はあるのだから、特にそれ以上を望む理由もない。独裁国家であっても、世界の主たる勢力と穏便につき合えば、積極的に、その体制崩壊に舵を切る理由もない。
何か、北朝鮮の領土に、ほっても掘っても尽きることがない金鉱でもあるならいざ知らず、わざわざ北朝鮮の領土や主権を思い通りにしたとして、米国にだって、これだ!と云うほどの理由は見つからない。また、金王朝を崩壊させる為に、隣接する中国、ロシアへの影響や、まして同盟国である日本、韓国を戦火に巻き込むことを、好んで行う理由も曖昧だ。以上のように、北朝鮮にも、米国政府にも、特段のメリットがない行為を、前向きに行う理論づけは、どうも説得力に欠ける。しかし、地球上が安定的であることを好まない勢力は存在するだろう。
欧米中露やイスラエル、中東の政府と、そこに存在する勢力が一致している事は稀で、多くの場合Wスタンダードな状況で存在する。彼らの多くは、公の行動を取る必要がないので、隠密裏に多くのことを行える。平たく言えば、地球上に、常に不穏な空気を醸成し、その威嚇に対し、万全の防衛体制を構築する必要性を、それぞれの国家や国民にアカウンタビリティ用の危機を用意する必要がある、と考えてみる必要もあるのだろうと思う。この論を進めていくと、所謂“陰謀論”になるのだが、最近の日本で起きている多くの事実を、色々と吟味してみると、陰謀論が荒唐無稽なものだと一笑にふす程、いい加減なものではない印象も持つ。
国家や政府の陰謀と云う見地から、その陰謀画策の正体を突き止めるよりは、ある事象により、不承不承利益をうるような立場にいる勢力に目を向けてみる必要があるのだろう。勿論、その勢力は一つではないので、その全体像を把握することは困難だ。国際金融勢力かもしれないし、あらゆる国にある産軍複合体であるかもしれないが、これらの抽象的集合体は、その構成員を明確に指摘出来ない難しさがある。いずれにせよ、筆者は、度重なる北朝鮮の核開発やミサイル発射問題で、一番利益を得るのが、当事者である北朝鮮でも金正恩でもないような気がする。
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