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TPP(環太平洋連携協定)と共済規制の行方:これからTPPでやりたいことは、まず農協共済の解体です
http://www.asyura2.com/13/senkyo146/msg/324.html
投稿者 taked4700 日時 2013 年 4 月 10 日 20:41:26: 9XFNe/BiX575U
 

http://www.jisyu-kyosai.net/gazou/pdf/0926data2.pdf

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共済学習会資料
TPP(環太平洋連携協定)
と共済規制の行方
この講演録はさる9月26日に、共済の今日と未来を考える懇話会と同東京懇話会が共催した
講演内容を基に、東谷氏に加筆・修正しただいたものです。主催団体のひとつである全日本民主
医療機関連合会が講演テープをおこし、講師の校閲を経て作成したものを、許可を得てご提供いた
だきました。
TPPをめぐっては、国論を二分する議論が起こっています。こうした中、民主党政府は、TPP参加
を表明しようとしています。共済事業の発展にとっても、重大な影響を及ぼすTPP を考える一助とし
て、多くのかたにお読みいただければ幸いです。
東谷 暁 氏 プロフィール
1953 年、山形県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。現在、フリ
ーのジャーナリスト。ビジネス誌や論壇誌「発言者」の編集長を歴任。政
治や経済に関する多彩な評論活動を行っている。
主な著書
『世界金融崩壊 七つの大罪』(PHP研究所、2009)
『エコノミストは信用できるか』(文藝春秋、2003)
『民営化という虚妄」』(祥伝社、2005 ※増補して文庫化。筑摩書房、2008)
『日本経済の突破口』(PHP研究所、2009)
『エコノミストを格付けする』(文藝春秋、2009)
『間違いだらけのTPP』(朝日新書、2011)
など多数。
●以下、東谷、加筆・訂正
「TPP環太平洋連携協定と共済規制のゆくえ」
東谷 暁
私が今日呼ばれたのは、TPPについて、いまよくしているイメージとは多少違うこと
2
を言ってきたからだと思うんです。マスコミに流れているTPPのイメージは前原前外相
がいったような、1.5パーセントしかない第一次産業、農業を含む第一次産業と98.
5パーセントの対比なんだ、農業が1.5パーセントで、農業の人たちが妥協してくれな
いから、98.5パーセントの日本国民が困っているというようなイメージを振りまいて、
いかにも農業の問題が今回のTPPの肝なんだというわけです。最初のころ、マスコミも
そういっていたわけです。
私は最初から農業だけでないといっていた。なぜかというと、2005年の郵政民営化
のときも反対しまして、あのときも変だった。あのときも郵便事業が問題だといって、郵
便事業が将来的にはしぼんでしまうから、今のうちに改革しなければいけないと竹中平蔵
という男が言っていた。しかし、狙いは違っていたわけです。狙いは金融だった。私はそ
のあとも追跡取材をしていまして、来年の1月か2 月あたりに本を出したいと思っている
んですが、郵政民営化は成功したんでしょうか。私は全然していないと思うんです。同じ
ように今回のTPPも、農業だ、農業だといっておいて、別のところに中心があるんじゃ
ないか、それが、私が取材をはじめたころの仮説でした。はじめてみたら、なんのことは
ない、世界中のTPPに反対している人たちは、金融だと言っている。とくに、ニュージ
ーランドは、ジェーン・ケルシーというオークランド大学教授が中心になって反対運動を
やっていまして、彼女たちはなんといっているかというと、金融と投資なんだと最初から
論文でそう書いている。
なんだ、そういう話だったんだと私は納得しました。日本のケースも調べていくうちに、
日本政府とアメリカ政府が情報交換を行い、日本側の官僚たちが帰ってきてすぐ作ったの
が、TPP24作業部会でした。24ですよ、農業はそのうちの1つなんです。もちろん、
農業がどうでもいいんだという話ではないんです。逆に、農業は別の方向でかなり危険な
んだということです。今日は、そのことを含めて話したいんですが、時間は限られていま
すので、少し早口になるかもしれません。そのときには、合図を送っていただければあり
がたいです。
まず、TPPとはいったい何なんだ、みなさんは一般の人とはちがって、すでに勉強さ
れているかもしれませんが、あらためて振り返ってみたいと思います。まず、2004年
にニュージーランド、ブルネイ、チリ、シンガポールの4カ国で経済協定を結ぼうとなっ
た。この話はシンガポールが最初にいいだしたわけですが、経済規模でみれば非常に小さ
な国が4つ集まって、グローバル時代をどうにかして乗り切らなければいけないから、お
互いに戦略的に、つまりお互いの傷を舐め合って、お互いにきついことをやらないで、協
力しあおうじゃないか。そういう非常にささやかな地域経済協定だったわけです。それを
みれば、非常に穏健なものだったことが分かります。レジメの2ページ目にありますが、
ごく常識的な経済協定です。
ところが2008年、ブッシュ大統領の時代ですが、突然小さな国の集まりのなかに、
世界最大の経済規模を誇るアメリカが割り込んできまして、おれもいれろよ、と言い出し
3
たわけです。みんなびっくりした。なにやっているんだろうこの人は、という感じです。
小さな集まりの中にとんでもない実力者がはいってくると、みんなしらけますよね。しか
し、アメリカは力が強いですから、見守っていたら案の定、簡単な話ですが、新しいこと
を言い出したんです。
詳しくは、2ページ、環太平洋戦略的経済連携協定オリジナル、P4といわれますが、
その章立てを見ていただいて、そこにはいり込んできたアメリカが作った作業部会、3ペ
ージ目のTPP24 作業部会の構成と比較していただきたい。新しいものがいくつかはいっ
ています。とくにはっきりしているのが金融と投資なんです。金融と投資をアメリカがい
れこんできた。もちろん、オリジナルの方も、金融のことに少しふれてあったんです。し
かし、今回は除外するという除外条項がついていた。金融を経済協定で話をつけてしまい
ますと、その国のいろんな事情が無視されてしまって、トラブルが起きやすいんですね。
そこで金融はやめようぜとやっていたのに、アメリカが入ってきたら、まさにその金融を
いれてきた。それと、4カ国は最初からまったく考えていなかった投資も加えた。金融と
投資、この2つがポイントだろうと私はにらみましてその後も取材をしてきました。
アメリカのFTA、自由貿易協定と訳されますが、同種の経済協定を全部をくくる場合
があります。たとえば、FTAという名前が尻尾についているNAFTAとよばれている
北アメリカ自由貿易協定とか、CAFTAと略称される中央アメリカ自由貿易協定。こう
いうものをアメリカはいくつも作ってきたわけです。なぜ、そのようなことをはじめたの
か。世界貿易で70年代、80年代は貿易の取り決めをするのがGATTといわれていま
した。GATTつまり「関税と貿易にかんする一般協定」は、歴史が古いものです。
このGATTの中心は、物の貿易を仕切るためのルールを決めようということだったわ
けです。ところがアメリカという国は不思議な国で、物の貿易を決めようというGATT
のなかに、GATSというものを無理やりいれてきたわけです。80年代から、GATT
だけではなくてGATSもやろうといいだしました。このGATSとはなにかといいます
と、「サービス貿易にかんする一般協定」で、物とはちがうサービスを貿易しよう、そのた
めの取り決めをしておこうじゃないかというわけです。
なんとなくわからないわけではないが、しかし、このサービスには金融サービスが含ま
れています。アメリカがサービスといったときには金融が含まれていると思って間違いあ
りません。サービスの貿易をもっと伸ばしましょうとオバマ大統領が言ったら、それは金
融を伸ばそうと言っていることと同一だと考えていい。それと、金融とそのパートナーで
ある投資もセットです。サービスの一般協定を結ぼうじゃないかというのは、金融と投資
についての一般協定もやろうじゃないかということだったわけです。
なぜ、アメリカはこんなことを始めたのか。アメリカは70年代から80年代にかけて
急速に、モノをつくる経済からサービス経済、分類でいけば第三次産業の方に変わってい
ったわけです。80年代、ドイツや日本が物の輸出をはじめるようになりましたので、ど
んどんサービスの方にシフトしていった。この分野は絶対おれたちがとるというのがアメ
4
リカの方針だったわけです。ですから取り決めも自分たちが仕切るんだというわけで、ま
ずそれをGATTのなかでやろうとします。
95年にGATTが発展的解消をとげて、WTOというのが生まれました。WTOとい
うのは「世界貿易機関」。これがうまれてからも一生懸命GATSをやろうとするわけです。
GATTのなかにおいても、WTOのなかでも、物の貿易はいいよやろうよという国は多
いんですが、金融を含むサービスの貿易はやりたくないんですね。なぜかというと、金融
と物の貿易とは根本的にちがうからです。
金融というのは、お金を使っていろいろとやるわけですが、そこには、かならずその国
の政策が反映されます。それなのに、アメリカの言うことを聞いて、金融の一般的なルー
ルを作ってそれに従ってしまうと、その国の金融政策、経済政策が危うくなるわけです。
WTOにおける先進国、ヨーロッパの先進国もみんな嫌がったわけです。そこでアメリカ
はどんなことを考えたかというと、WTOで多国間協定をむすぶのは無理だ、多国間がだ
めなら何を考えますか。各個撃破です。1国ずつだったらやれるぞと思った。
どうでもいい話ですが、宮本武蔵の「五輪書」というのがありまして、そのなかに大勢
と戦うときにどうすればいいかが書いてある。細い道にはいって、そこで一人ずつと戦う
という話が出てくるわけです。別にアメリカは五輪書を読んだわけではないでしょうけれ
ども、各個撃破に走るんです。1989年、まだGATTの時代です。アメリカ・カナダ
FTA(米加自由貿易協定)というのを結びます。94年には、NAFTA(北アメリカ
自由貿易協定)。これはカナダとメキシコとアメリカという3カ国の経済協定です。こうい
うふうに、各個撃破をはかるようになっていく。
ここで誤解されてはいけないのは、WTOはお払い箱になったのかというと、そうでは
ない。学者でも間違っていて、もうWTOはないんだからという言い方をしますが、そう
ではない。WTOを根拠にしてFTAとかNAFTAとかTPPをやるんです。WTOの
取り決めの中に、地域例外条項という条項がありまして、地域例外条項を使うと、WTO
の取り決め以上のものができるというのが、最初から盛り込んである。アメリカはそうい
うところに目をつけるのが非常にうまいわけで、WTOの枠組みは残して、そこの例外条
項をつかって自由貿易協定、地域経済協定を追求しはじめた。それで自分が望むような、
自分に有利な経済協定を結ぶようになっていきます。
私が講演などで、FTAもTPPも金融と投資だという話をしますと、必ず手が上がり
まして、FTAもTPPも、関税の撤廃が目標なんじゃありませんかといいだす人が必ず
います。一般の国民にすり込まれているのは、アメリカと韓国のFTAも、韓国とEUの
FTAも、全部関税の撤廃なんだということで、金融と投資だという人はおかしいじゃな
いかとなるんですね。そうではありません。実は、FTAもNAFTAもTPPも、2つ
の顔をもっているんです。
1つの顔は、開発途上国あるいは新興国むけの顔。もう1つの顔が、アメリカと同じよ
うに、いわゆる先進国と呼ばれるようになった国むけの顔です。なんで2つの顔をもって
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いるのか。開発途上国や新興国は、いまも関税が数十%という国が多いわけです。ですか
ら、そういうところとアメリカが交渉して、たとえば農産物に30%の関税をかけている
ところと交渉して、そこにアメリカが関税なしで売れるという話はアメリカにとって得で
すよね。それが新興国にむけての顔で、かならずその時は農業が中心的な問題になります。
しかし、もう1つの顔は先進国むけです。先進国は、すでに食料も工業製品の関税も非
常に低くなっています。数%です。数%同士で争ってもあまり得ではありません。アメリ
カが日本、ヨーロッパと経済協定を結びましょうといったときは、だいたい、関税ではな
くなっている。そうすると、また手が上がって「おかしいじゃありませんか。日本の農業
の関税は高いんじゃありませんか?」。これは間違いです。日本の農業の関税は、アメリカ
についで低いんです。これがよく間違うところです。日本のお米の関税778%、すごい
ぞ、だから鎖国だというんですが、そうではない。778%というのは、日本はお米だけ
はいやだという意思表示にすぎません。
お米だけじゃなくて、蒟蒻芋も嫌だ。バターも嫌だ。そういう「例外品目」に関しては、
とんでもない関税を課して、事実上輸入を拒否するのは、WTOのルール内なんです。だ
から日本は、778%の関税を課すことによって、お米は貿易をしないよと宣言しただけ
なんです。そのかわり、WTOには罰則ルールがあって、ミニマムアクセス米という最低
はこれぐらいは買えよという課題を押し付けられます。それが年間に77万トン押し付け
られました。日本は毎年77万トンしっかり買っています。
WTOの建前としては開発途上国に農産物の輸入を促進させるためのルールだったわけ
なんですが、77万トンのうち32万トンは、不思議なことにアメリカから持ち込まれて
いるんです。蒟蒻芋も1700%以上の課税がかかっていますが、これも輸入はしないよ
という意思表示です。そうした例外品目以外の平均課税は11.7%。アメリカは5.5%
です。ヨーロッパは19%ぐらいあります。韓国はこのまえまで、60数%ありました。
だからアメリカは韓国とFTAを結べば、得するということがいえたわけです。
こういう関税のやり取り、駆け引きは、マスコミも政府もちゃんと説明していないんで
す。お米は778%、だから日本は鎖国だなどというとんでもない発言を、菅前首相など
は平気でいってしまうわけです。前原前外務大臣などは、1.5%の農業のために、98.
5%が犠牲になっているんだなどというものですから、日本の農業はよっぼど閉鎖的で、
外に開かれていないというイメージだけが流れたわけです。
しかし、日本の食料の自給率は、40%前後です。残りの60%は、当然、外国から買
っているに決まっているわけです。これほど多くの農産物を買っている国は珍しい。それ
なのになぜ鎖国なのか。菅政権がTPPに参加すると言ったときに、どれほどいい加減な
ことをばらまいたかということを、かみしめておかないといけません。そうすれば今日の
話の中心が、金融と投資かということも理解していただけると思います。
TPPというとすぐ農業という人はさすがに減りましたが、まだ、雑誌などを読むと平
気で農業が問題だと書いてあるし、評論家を名乗っている人でも農業の改革をしなくちゃ
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いけないといってTPPに賛成している。私は、農業に何も問題はないということをいい
たいわけじゃありません。農業が危なくないとは言っていません。農業は、別の側面でむ
しろ危ないです。これで前段です。いままで論じられている話というのは、評論家もおか
しいし、政府が一番おかしかったわけです。とくに、前原前外相が一番です。
では、TPPで日本はどうなるのか。日本にとってのTPPはどういう問題になるんだ
ろうということを考えていかなければならないわけです。いま申し上げた金融と投資とい
う問題を、農業にとってどうなんだろう、という視点で見直してみたいと思います。農業
というのはお米が狙われているんだというんですが、おかしいんです。4ページ目、「アメ
リア通商代表部の文書でみるアメリカのねらい」のなかで、A−2、米国政府は日本政府
が世界貿易機関WTOにおける輸入量に関する約束を引き続き果たしていくことを期待し
ている」と述べている。アメリカは日本にいま持ち込んでいる32万トンお米を毎年毎年
買ってくれればそれでいいといっているんですね。32万トンは大きいですよ。いままで
もおかしい話です。日本のコメの全消費量900万トンなのに77万トンも買わされてい
る。しかも、建前として開発途上国の農業を援助するためのミニマムアクセス米だったの
が、なぜ先進国のアメリカから32万トンも買わなければいけないのか。これも馬鹿な話
ですが、アメリカはそれを守ってくれればいいといっているわけです。
ではアメリカは何を狙っているのか。「民間企業にとって不公平な業務規制、税制におけ
る優位性を農協共済に与えている。アメリカ政府は公平な競争の確保や消費者保護のため、
農協共済にかんする規制の基準や監督を、競争相手である民間企業と同じ条件にすべきで
あると考える」。これでほとんどわかってしまいます。狙いの大きなのが農協共済なんです
ね。アメリカは菅政権と悪だくみして、一方では、農業の問題、お米の問題だといってい
ながら、他方で、アメリカ通商代表部、日本でいったらアメリカの経済産業省は、農協共
済を解体してやるといっているわけです。ここまでははっきり書いているのに、菅政権も
野田政権も、対決しようとしていますか。そういうことを国民に伝えていますか。まった
く対決していないし、伝えてもいないわけです。
私は最初にニュージーランドの例を調べたわけですが、これはやばいなと思って、日本
政府がどういう対応をするかをみてきた。日本ではこれまで、農協共済がテーマになって
いると、政府高官が話したことはありましたか。もちろん、ありませんね。ひどい話です。
アメリカは公文書に書いているわけですよ。ここに掲げているのは2010年版の『外国
貿易障壁報告書』ですが、これは外国と貿易していておもしろくないことをぶちまけたみ
たいな文書で、インターネットでみることができます。USTRと入れてクリックすると、
アメリカ通商代表部のホームページに到達しますから、そのなかに英文ですがでてきます。
いくらでもでてくるが、日本政府は国民に伝えていない。そういう状態なんです。
しかも、残念ながらTPPに反対している農水省も、ウソをいっているわけです。農水
省は、TPPに参加してしまうと、いまの食料自給率が40%から14%に下落する、お
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米の市場が90%外米にやられてしまうと発表した。これを建前にして、われわれを支持
してくれといっていますが、完全なウソっぱちです。TPPに今度参加している国で日本
人が食べられるジャポニカ種というお米を輸出できるのは、アメリカだけです。アメリカ
が輸出するお米の中で、何%がジャポニカ種か。全部合わせても作っているジャポニカ種
が30万トンです。日本国内で食べているお米の消費量は、900万トンです。アメリカ
のジャポニカ種に席巻されるというのは、計算があわないですね。
もう1つ計算しておきましょう。世界中で、ジャポニカ種を生産しているところは多く
なってきました。中国とかでも高級品として作っています。中国の人たちも、ジャポニカ
種、つまり単粒米が好きになってきたんですね。他にも中粒米であるジャバニカ種、長粒
米であるインディカ種がありますが、インディカ種やジャバニカ種ではなくてだんだんジ
ャポニカ種を食べるようになっている。さて、世界で輸出用に作られているジャポニカ種
は何万トンか。450万トンにすぎません。全部日本に入ってきても、900万トンの2
分の1にしかならない。これではとても日本コメ市場の90%は席巻できません。さっき
言ったようなでたらめな試算をして、農水省はごまかしているんです。問題の中心をみせ
ないようにしているんじゃないかとすら思う。もし、日本がTPPに入ってひどいことに
なっても、農水省は「おれたちはコメを守った」ということができるわけです。
その一方で、内閣府の試算発表で、GDPで、参加する場合と参加しない場合の差がど
れくらいあるか。日本のGDPが3兆円から4兆円ちがうというんですね。これはすごい
とみんな思います。ところがこの試算を作った人が「週刊東洋経済」でしゃべってしまっ
た。「私がつくったのは10年の単位で、1年間では3000億円から4000億円しかな
りません。GDPでせいぜい0.1%です」。さらに突っ込まれて、「過剰期待はやめたほ
うがいい」とまで発言しています。こういう試算という名の信用できない情報が、どんど
ん流れていくわけです。
では、農業は安泰なのかというとそうじゃない。アメリカはなにをしたがっているか。
金融です。投資です。昨年の10月1日に菅前首相が、TPP参加を発表しました。その
少しあとに共同通信が菅前首相にインタビューして、農業の方で特にやっていることはな
んですかときくと、菅前首相は農地法の改革をもっとすすめますといったんです。農業関
係者の方もいらっしゃると思いますが、すでに2009年の農地法改革で、地域の農業委
員会が地域農業と調和しているとお墨付きを与えると、外資でも農地を手に入れることが
できるようにしてしまいました。
さらに、菅首相の話を信じれば、それをもっと開放的にするんだというわけです。これ
も調べればでてきます。蓮舫さんがまた大臣になりましたけれども、彼女の配下の行政刷
新会議にある、農業部門のワーキンググループで文書が作られていまして、農業生産法人
の資格についてもっと緩やかにしようじゃないか、農地についてもっと緩やかにしようじ
ゃないかということが、もう議論されていたんです。これに対して、農水省もあわてまし
て、これ以上、農地法改革をやって自由化すると、世界でもまれな農地が自由売買できる
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ような国になってしまいますよ、とコメントしています。
でもやりかねないですね、このままでは。北海道では、外国人が林地を買い占めている
という報道がされまして、話題になりました。林地につづいて農地に関しても、農業生産
法人に関しても、自由売買できるんだったらどうでしょう。たまったもんじゃないですね。
農業政策なんてできなくなりますよ。いまや日本はそういう状態にあるわけでありまして、
農業に関してもちろん、牛肉とかそういうものも、もっと多く持ち込まれるでしょう。お
米だってアメリカ人はビジネスチャンスを逃しませんから、もうちょっと入れてくるかも
しれません。
ある農業の評論家によりますと、中粒米といわれているジャバニカ種も、日本に無理に
押し込めば押し込めないこともないらしい。いま32万トンのうち、かなりがジャバニカ
種だといわれています。何に使われているかといいますと、インスタント食品です。こう
いうところにもっと押し込んでくる。これは可能性があります。しかし、考えてみてくだ
さい。日本は世界で農業は5位だとか4位だとか、もうすこし日本国内でお米が安くなれ、
打って出られるという論者たちが多くなってきました。世界に美味しいいお米を売ること
ができる、実は、日本の農業は強いんだというような人が何人もでてきまして、とくに若
い人たちが、いままで日本の農業はだめだと刷り込まれていたものですから、その反動が
おこって、日本の農業は本当はすばらしかったんだといった、ある種のナショナリスティ
ックな感情を刺激しました。しかし、彼らのいうことがすべて正しいとして、日本の農業
はすばらしくて、輸出のチャンスがどんどん生まれてきても、農地と農業生産法人をとら
れてしまったらどうなんですか、ということなんです。ここらへん、私は不思議に思って
いるんですが、農業の専門家という人たちは、そういう話をまったくしないんです。
このときに何が問題になるか。たとえば、日本の農地や農業法人を買うだけではなくて、
農産物の集荷・加工・流通を外資に押えられたらとうでしょうか。いま農協が非常に評判
悪いです。マスコミも頻繁に農協の批判をして、「農協の大罪」という山下一仁氏の本がベ
ストセラーになっている。私は農協に問題がないとはいわない。きっと問題はたくさんあ
るでしょう。だけれど、それを解体してしまうというのはどうなんでしょうか。解体した
ら、その後釜をねらってくるところがあるわけです。
まず、日本国内の商社があげられます。しかし、もっとすごいアメリカ巨大アグリビジ
ネスといわれている、巨大農業多国籍コングロマリットが入って来ないとも限らないんで
す。農協批判はどうぞおやりなさい。しかし、解体ということは煽ってほしくない。煽れ
ば煽るほど、さっきいいましたナショナリスティックな感情に目覚めてしまった若い人た
ちが、やっぱり農協なんかつぶせばいいんだ、というような短絡的な議論をはじめる。こ
れは非常に危険だと思います。
これはなにかと似ていませんか。そう、郵政民営化と同じなんです。竹中平蔵とか小泉
純一郎がいっていたのは、郵便の収入がなくなって、そのうち郵便局はだめになっていく
んだ、だからいまのうち改革しなければいけないということでしたが、アメリカが狙って
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いたものは何かというと、郵政がもっていたお金です。お金の中でも保険、簡保なんです。
みなさんお読みになったかもしれませんが、私の若い友人に関岡英之という男がいまして、
彼の「拒否できない日本」はベストセラーになりました。いまも彼は地道に世界中の文献
を渉猟して研究を続けていますけれども、最近、「国家の存亡」というタイトルの本を出し
ました。興味ある方は、「拒否できない日本」の続編だと思って読んでください。非常に面
白いんです。結局、今回のTPP問題というのは何かといえば、年次改革要望書の延長線
上にあることなんですね。
年次改革要望書は、アメリカ産業界がバックアップしていたんです。日本の在日アメリ
カ商工会議所というところが仕掛けて、文書をつくってアメリカ政府を通して日本政府に
突き付けるようにしたのが始まりです。ところが、2008年だったでしょうか、年次改
革要望書がぴたりとこなくなった。その代わり来ているのが、4ページ下の「日本経済調
和会話」なんですね。読んでみましょう。「保険業、銀行業における平等な条件――活気あ
る競争を市場にもたらすことにより、顧客選択を拡大すべく、日本郵政にあたえられた競
争上の優位性を完全撤廃し、業者すべてが平等な規制施行をうけるようにすることにより、
日本のWTO義務にのっとり、対等な保険サービスおよび銀行サービスの競争条件を確立
する」、というわけです。
民主党政権になってから、国民新党あたりががんばって郵政民営化が凍結されています。
これに対してアメリカは凍結を解けといっているわけです。こういう文書でよくある「す
る」と書いてあったら「しろ」という意味なんです。とにかくアメリカは、いま凍結して
いる簡保を俺たちのためにあけろよ、話し合いはそれからだと言っているわけなんです。
これは、国内向けですが、B、アメリカ通商代表部による「アジェンダ2011、201
0年年次報告書」のなかでも、保険と金融業に関しては、しつこく書いています。アジェ
ンダとは、「すべきこと」というラテン語ですけれど、アメリカ国内に宣言するような文書
です。「アメリカ合衆国は、……市場アクセスの制限、銀行、保険、郵便の部門における郵
政と民間との間にある平等性の欠如、米国の自動車に関するアクセスの制限など、……問
題を完全に解決するため、さらなる努力をはらってきました」。
アメリカ通商代表部は、ますますこれから日本に圧力をかけますと言ってるんです。こ
んなに明らかなのに、TPPを結んで日本に何かいいことがあるんでしょうか。また、な
ぜTPPを推進して輸出が伸びるんでしょうか。みなさん変だと思いませんか。韓国はア
メリカとFTAを結んだから、対米輸出が飛躍的に伸びたと、財界人が一生懸命いってい
ます。評論家も、FTA戦略をやってきたから、韓国がこの数年間の間に輸出を劇的に増
大させたという。私はおかしいと思います。なぜなら、米韓FTAというのは、まだ批准
すらされていないんです。今年6月には批准されると噂が流れましたが、アメリカの経済
停滞で、オバマ政権は窮地に陥っているわけです。そういう政権が調印してきた条約に、
アメリカ国民は関心を失っているわけです。
そもそも、批准もされていない米韓FTAによって、どうして韓国が対米輸出を伸ばす
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ことができるのか。できるわけないです。そういうデタラメを経団連の財界人は言ってい
るわけなんです。彼らがなんて言っているか。アメリカとTPPを締結すると、アメリカ
の関税が減るんだ、関税がゼロになるんだ。そうすると自分たちの輸出が伸びるんだ。自
分たち本位なんです。農業はどうだっていいと思っているわけです。
しかも、アメリカはどれだけの関税を取っているかというと、乗用車が2.5%です。
液晶カラーテレビは5.0%。ここで2.5%、5%安くなったら売りやすくなるといい
たいんでしょうが、その間に日本の円高はどのくらい進んだでしょうか。リーマンショッ
クのときに110円でした。それからいま70円です。30%から40%不利になった状
況を、2.5%でどうやって取り返すんですか。これと同じで、韓国が急速に輸出を増や
したのは、FTAではないです。リーマンショック以降、韓国の経済が信頼をかなり失っ
たんです。世界中が、韓国はこれからだめになるんじゃないかと見た。だから韓国の通貨
ウォンの価値が約2分の1に下落した。韓国のしたたかなところは、2分の1に下落した
ウォンのレートをそのままにして輸出攻勢をかけたわけです。自国通貨が安くなれば、輸
出はしやすくなって、高くなれば困難になります。日本は4割も3割も不利になって、韓
国は50%も有利になった。差がつくのは当たり前です。
こんなことも知らなければ大企業の社長なんて務まらない。知っているのに財界人はい
い加減なことを言っていると思います。ほんの数%でも楽になりたいということもあるで
しょうが、なんとなく雰囲気に流されているだけのことで、ほんとに馬鹿な話です。
ここらへんは、いわゆる国際マクロ経済なんです。TPPについて国際マクロ経済学的
な視点をもう少し勉強したいなと思ったら、これもベストセラーになりましたが、「TPP
亡国論」という本で著者は中野剛志君です。京都大学の准教授ですが、経済産業省のエリ
ート官僚だった人ですが、最近、ちょっと研究がしたくなって京都大学に出向した。そう
したらTPP問題がでてきて、実態を調べたらあきれてしまって、こんなものをおれの同
僚は進めようとしているのかと怒り、テレビやインターネットで激しく批判し、本や論文
も書きまくっているわけです。非常に優秀で将来を嘱望されていたんですが、あそこまで
批判すれば経済産業省にもどれるかどうかわからない。同じく造反官僚といわれたのに古
賀茂明とかいう人物がいますが、彼は初めから経済産業省の問題児で、自分が出世などで
きないとわかっていたんで、経済産業省や官僚の批判をはじめたんです。中野剛志君のよ
うに、嘱望されていた自分の未来を捨ててTPPを反対している人間と、マスコミは一緒
くたにしてしまうんですね。しかし、おおきな違いです。「TPP亡国論」は、関岡君の本
とはまた違って、国際マクロ経済学から論じたTPP論です。非常にわかりやすいですね。
集英社新書で出ています。
話を少し戻します。アメリカがなぜ、共済というものに目を付けたか、考えてみなけれ
ばいけないと思います。アメリカという国は、さきほどから述べているように、金融と投
資で国の経済を支えていこうと、80年代から移行していって、90年代になったら、そ
れでいくしかない、これはぜったいに手放せないと思うにいたった。金融と投資で自分た
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ちの国をささえる、だから金融と投資は国策産業なんです。
リーマンショックで、バタバタと金融機関が潰れていきました。一番問題だったのは、
巨大保険会社AIGの破綻だった。AIGというのは日本にさんざん圧力をかけて日本の
保険市場を荒し回ってきたわけです。それが潰れかけて万歳と思っていたら、アメリカの
政府がでてきて国営化してしまった。世界で一番パワーのあるAIGという保険会社は、
いまやアメリカ政府が所有しているんです。このことを念頭におかねなければならない。
アメリカ保険業界というのは、前から日本の保険と共済には目がなかった。いつか日本の
保険と保険市場、共済市場に参入、もしくは奪取してしまおう思ってきた。ここらへんは
16ページ目に、ACCJの話がはいっているので、もう話す必要はないんじゃないかと
思います。
ACCJというのは、在日アメリカ商工会議所です。ここが、共済、保険でも簡易保険
に繰り返し攻撃を繰り返してきた。なんと言っているか。普通の保険は不特定多数なんで
す。共済は特定で、地域も限定しているが、最近は違っているじゃないかと文句をつけた。
事実、コープ共済とか都民共済などは、会員でもなんでもないのに私のところに勧誘のパ
ンフレットがきます。こういうことをしていたので、アメリカは「しめた」と思ったんで
すね。しかも、2000年頃から日本では無認可共済、無認可保険と呼んだ方がいいとい
う先生方もいらっしゃいますが、一応通り名で言いますと無認可共済がいろいろ問題を起
こした。そこでアメリカは、2003年に日本に突きつけた「年次改革要望書」で次のよ
うにいいます。
「共済は民間と直接競合する各種の保険商品を提供し、日本の保険市場において相当なマ
ーケットシェアを有している。管轄省庁が規制をしている共済もあれば、たとえば農林水
産省は農協共済を規制している。まったく規制されていない、根拠法のない共済もある。
根拠法のない共済にたいして規制制度の欠如および他の共済制度への弱い規制制度は、日
本政府の健全かつ透明な規制環境を企業ならびに保険契約者に提供する能力を損なうもの
であり、また共済がビジネス規制および税の観点から、民間の競合会社に対し、大幅に優
位にたつ要因となっている。米国は日本に対し、共済と民間競合会社間の公正な競争確保
のため、すべての共済事業者に民間と同一の法律、税金、セーフティネットのコスト負担、
競争準備金条件、基準および規制・・を適用することを提言する」
むかむかしながら聞いておられるかと思いますが、何を言っているかわからないと思っ
た人もいるかもしれません。お国のつくる文書というのは、日本もそうですが、アメリカ
政府の文書も非常に読みにくいです。これは日本の外務省が訳したものですが、原文を直
接読んでもあまり意味がないくらい非常に読みにくいものです。要するに何をいっている
かというと、共済が目障りだから、すべての共済事業は保険業になれといったんです。そ
れで、2005年の改正保険業法がでてくるわけです。いつもスキあらばつけこむという
のがアメリカの金融機関のやり方なんです。
昔むかし日本では保険業に対する規制が強くて、アメリカの保険が入り込めなかった。
12
94年あたりから、おれたちに市場をよこせよと、アメリカの保険業界がすごい圧力をか
けてきた。それでしかたなく、がん保険の市場を開放しました。ところがブームになりま
して、AIGとかエジソン保険、ああいうところががん保険で急速に伸びました。199
6年、こういう問題を解消しようということで、98年に日本はビッグバンをやるから、
全部にがん保険を開放する、日本の保険業界に開放するかわりにアメリカにも開放するか
らチャラにしてくれないかといったら、事務折衝ではオーケーがでた。そのときに日本側
の事務折衝をしたのが大蔵省の榊原英資保険局長でした。ところが突然アメリカ側から圧
力がかかって、アメリカ通商代表部のバシェフスキー代表代理がやってきまして、当時の
三塚博蔵相と政治取引をして、全部チャラにしてしまいました。AIGの会長だったグリ
ーンバーグはクリントン政権へのトップクラスの政治献金者だったので、クリントン大統
領に圧力をかけた。しかも、グリンバーグは三塚・バシェフスキー会談の間、来日して日
本のホテルでその推移を見守っていたといわれています。
さて、話を元に戻して、共済に関しては、アメリカは2003年ごろからいろいろ圧力
をかけてくる。2005年のときも、竹中たちが日本経済の問題を解決するためだと偽っ
て郵政の民営化を図っていたわけですが、アメリカが最も望んでいたことは郵便貯金と郵
便の保険部門である簡保だったわけです。そのために竹中平蔵という人は、自分たちの同
志であるはずの自民党議員とも相談しないで、アメリカの保険業界の人たちと17回も会
っているんです。たぶんすべてアメリカの言いなりになったわけではないでしょうが、1
7回もあってやっているということは、アメリカの保険業界が納得するまで何回も会った
ということです。そうやって決めたのが郵政民営化だったわけです。今回のTPPも、本
にも書きましたし、雑誌などでは何回も触れましたが、農業はお米よりも共済の方を見た
ほうがいいと私がいっているのは、こうした過去があるからなんです。
しかも、さっき言いましたように、アメリカ通商代表部はターゲットが農協共済だとい
ってくれているわけです。アメリカという国は変な国で、全部文書に書くんです。議会の
力が強いからです。議会に報告しなければいけないからです。そうやって書いていること
をみれば、何をするかわかってしまいます。ですから、これからTPPでやりたいことは、
まず農協共済の解体です。郵政のときと同じような形になっていくとみています。最悪の
場合は、農協解体もやらせられてしまうのではないか。
それはまったく、簡保の市場を開放させるために圧力をかけて、結局、郵政民営化にな
ったのと同じで、農協共済を開放させるために、農協の根拠法の変更みたいなことまでい
ってしまうのではないかと私はみています。それとだきあわせで、さらなる農地法の改革
をしているわけですから、農協が場所を開けたところへ他のいろんな企業が入ってくる、
農地が外資のものになるというプロセスが進むのではないでしょうか。これをTPPをき
っかけにやろうとしているわけです。
日本のいわゆる改革派、竹中平蔵とか高橋洋一とか、有名な評論家や経済学者が大勢い
ますが、ああいう人たちは不思議にアメリカの望む通りにやりたがる。アイデンティティ
13
がアメリカにあるせいだと思いますが、アメリカがうまくいくととってもうれしい、日本
が苦しんでもあんまり良心が痛まない。陰謀説で論じる人たちは、竹中はアメリカのジャ
パン・ハンドラーに操られているといった怪しげな説を唱える人がいますが、アメリカに
竹中とか高橋にいちいち司令を出しているような人がいなくても、アメリカに留学してア
メリカでいい思いをして帰ってきて、アメリカとの交渉にあたっている官僚を含めたアメ
リカ派みたいな人たちは、いつのまにかアメリカの要求を一生懸命実現してあげようとす
るんですね。今度の場合も、一生懸命アメリカの意図を実現しようとして行政刷新会議に
出入りしている経済学者や経済産業省・外務省の役人さんたちがいるわけなんです。
さて、肝心なのは、これから本当にこれまで述べたようなことが起こるのかですね。わ
たしは起こると思います。何をみればいいか。簡単な話です。TPPの将来をみるには、
アメリカによるFTAや当時の地域経済協定がどういう結果を生んできたかを見ればいい
わけです。アメリカは89年あたりからFTAを結んできて、自分たちの都合のいいよう
な自由貿易を実行させてきました。アメリカ・カナダFTAがどういうふうになったか、
これは悲惨なものです。貿易の量は、たしかにアメリカとカナダともに増えました。カナ
ダは農業国です。アメリカは何を狙ったんでしょうか。小麦粉でも売りたかったんでしょ
うか、そうじゃないんですね。89年から10年を経ずして、1997年のデータを見ま
すと、カナダ農業の集荷・加工・流通はほとんどアメリカの企業によって押さえられてし
まいました。8割から9割までは、いわゆるアメリカのアグリビジネスと呼ばれる巨大多
国籍企業のものになってしまいました。89年以前、集荷、加工、流通をやってきたのは
カナダ農協だったんです。カナダ農協はいまでは見る影もなくなって、小麦製粉の89%
ぐらい乗っ取られてしまった。キャノーラ油、油料種子加工の9割がアメリカの会社がカ
ナダ内でやっています。輸出用牛肉の約7割がアメリカの加工業者がやっています。それ
に加えてアメリカの当時ビッグ3といわれた自動車が洪水のようにカナダ国内に流れ込ん
でいきました。
逆にカナダから何が流れたか。小麦が大量に流れた。ところが、アメリカ政府はすぐ政
治的決着をはかって、その量を減らさせました。やってみたら、予想以上に流れ込んでき
たのでアメリカは驚いて、カナダに政治的圧力をかけて半分ぐらいに減らさせました。ひ
どいものです。自分たちの自動車はバンバン送り込むけれども、カナダの小麦はそこそこ
買えばいいわけです。カナダの小麦製粉、キャノーラ油の加工、大麦から作った麦芽製造
があるんですが、これも87%ぐらいアメリカの企業がやるようになってしまっています。
いま日本で農協が集荷・加工・流通に占める割合は65%ぐらいですか、それをほとんど
乗っ取られてしまって、アメリカの会社がしきっているという状況なんです。
94年にNAFTAに加わったメキシコはどうかというと、93年にメキシコがNAF
TAに参加するといったら、アメリカからメキシコに怒涛のように投資が行われました。
やってみたら、メキシコに投資しても儲からないことがわかったんで、すぐに引き上げま
した。そうしたらメキシコ金融恐慌です。メキシコはまだ協定も発効していないのに、そ
14
のおかげで金融危機に陥ったんです。94年からNAFTAがいよいよ始まりまして、1
0年たちました。アメリカのカーネギー財団がレポートを発表しましたが、NAFTAに
よってメキシコは利益を得たか、まったく得ていないし、メキシコの雇用はむしろ減った
と書いてあります。
2008年には、アメリカからの食用とうもろこしの輸入が無関税になった。メキシコ
人は、とうもろこしを2600万トン消費します。その3分の1強にあたる800万トン
をアメリカから輸入するようになってしまいました。そのことによって、メキシコ農業は
壊滅的な打撃を受けて、そのために生まれた失業数が200万人といわれています。もう
めちゃくちゃです。メキシコからの農産物の輸出の割合、76%がアメリカ向けです。い
ってみれば、アメリカの畑にされたわけです。NAFTAというのは両隣の国と結んだ協
定ですから、アメリカのいいようにやったわけです。完全にアメリカのための改造をされ
てしまっている。ちなみに、メキシコにおける金融も25%が外資に乗っ取られています。
カナダの金融は激しく抵抗しまして、そこまではいっていませんが、アメリカの金融の脅
威にさらされています。
こうしてみると、NAFTAをモデルに作られつつあるTPPに何かいいことがあるの
か、疑うほうがまともでしょう。輸出を伸ばすという財界の話はウソです。お米が9割乗
っ取られてしまうというのは嘘くさいですが、そのかわり農地や農業生産法人を買収され
たらたまらない。農協がやっていた仕事を外資がやるようになったら日本人はいい気持ち
ではないでしょう。そういう協定を、なぜ日本が結ばなければならないか。ものすごく疑
問です。私はタイトルが軽くて申し訳ないですが、「間違いだらけのTPP」という本を書
きまして、朝日新書から出ていますが、何にもいいことはないと書いたんです。そうする
と友人から、またやったね、お前の本は歪んでいるという。
郵政民営化の時も、「民営化という虚構」という本出しまして、いまでも読む方がいらっ
しゃるので、ちくま文庫から増補版がでています。そのときも、「お前は思ってもいないよ
うなことを書くんだね」というんです。その友人は、頭が完全にマスコミにやられている。
マスコミとちがうことを書くと、私がわざとちがうことを書いていると、私の友人はいう
んです。それぐらい、いまの経済マスコミは現実と乖離しているんです。とくに、日本経
済新聞を読んでいると、この世のものかと思えるほど違うわけです。朝日新聞も、私がた
まにコラム書いています産経新聞も、TPPに関してはまったく何もわかっていません。
産経新聞に、「TPP オバマ政権の愚策」という小さなコラムを発表したんです。そうし
たら、「TPPへの参加を進めなければいけない」という意味のコラムが次の日に載るんで
す。ちょっとまえに、「ちょっとまてTPP」というコラムを書いたことがあるんですが、
やっぱり次の日に、TPP推進についての記事が出た。正確なイメージで報道しなければ
いけない報道機関がこの体たらくですから、私はよほど変なことを言っているみたいに思
われているんです。今日のような会場にきますと、なんとなくホッといたします。共済が
危ないといっても、みなさん変だとは思わないでしょう。しかし、一般の人に共済があぶ
15
ないというと、自分が加入している県民共済が潰れるのか思ってしまうわけです。
また、話が脱線しましたので、元に戻します。いま、アメリカが何をしたいかを知るに
は、最も新しい経済協定である米韓FTAを見ればよいのです。これまでのアメリカのF
TAとか地域経済協定の集大成です。アメリカが新しいFTAを結ぶ、あるいは地域経済
協定を結ぶときは、それまでの成果を全部盛り込もうとします。たとえば、オーストラリ
アと結んだオーストラリア・アメリカFTAというのがあるんですが、これは2003年
に交渉しました。テロが起こってまだ安全保障が不安定なときに、ロバート・ゼーリック
という、いま世界銀行総裁になっているとんでもない策士がアメリカ通商代表部代表で、
FTAをおれたちのいうように結んだら安全保障にもなると脅しつけて、2004年に調
印して2005年から発効しました。2004年にはオーストラリア国内でブームがおこ
って、FTAでアメリカに輸出をぼんぼんできるようになるんじゃないかと輸入業者たち
は喜んだわけですが、6ページごらんください、オーストラリアの対米輸出は2005年
から落ち込んでいきます。アメリカと自由貿易協定を結んだのに、対米輸出のシェアが減
っているんです。実数をみますと、オーストラリアからアメリカに対する輸出というのは
微増もしくは横ばいです。アメリカだけがどんどん伸ばしている。
FTAとかTPPを推奨する経済学者たちは、自由貿易はすばらしい、両方とも得をす
るんだ。両方とも勝てる、だからいいんだ。TPPはいろいろ問題があるかもしれないけ
れども、自由貿易協定なんだから両方とも得しますよという。そんなことウソですと私は
言っているわけです。だれでもわかるわけです。たとえば、オーストラリアは砂糖をアメ
リカに押し込みたかった。オージービーフをもっとアメリカに売りたかった。しかし、ア
メリカは砂糖に関しては全面的に拒否しました。どこが自由貿易なのか。オージービーフ
については18年の期限をつけて、18年後には関税をなくす約束をしました。9年目ま
では26.4%という高い関税をかけています。いまも26.4%という高い税金がかか
っています。そうやって不平等協定をつぎつぎと結ぶのがアメリカのやり口です。
しかも、オーストラリアから大きな妥協を勝ち得たんです。金融と投資です。金融と投
資では、アメリカがオーストラリアのなかに入り込むことができるようになりました。依
然として拒否しつづけているのが、となりのニュージーランドです。ニュージーランドは
アメリカといまだにFTAすら結んでいないのですが、今回のTPPでニュージーランド
が一番恐れているのが、となりのオーストラリア並みにされることです。日本で日本経済
新聞を読んでいると、ニュージーランドは大喜びでTPPに入りたがっているみたいな感
じがします。ほかの国もみんな大喜びで、アメリカ市場に輸出ができるんだという情報だ
け日本国内に流しているからです。私は「日本経済新聞は信用できるか」という本を出し
ていまして、これも筑摩書房で「増補 日本経済新聞は信用できるか」という文庫になっ
ています。どれほど信用できないかということが書いてあります。ともかく、その時次第
で、アメリカがこうしたいというと両手を上げて賛成するというのが日本経済新聞です。
日本経済新聞がTPPについてどのように報道しているか。これはアメリカの圧力じゃ
16
ない。日本が望んで推進している話だと書いていたんです。さすがにおかしいいと思った
朝日新聞の経済部がアメリカに取材をかけたら、なんのことはない、アメリカの政府高官
が、それはもちろんおれたちが持ちかけたと話してしまいまして、日本経済新聞はそれ以
来言わなくなりましたけど、これぐらい嘘つきなんです。経済に関心がある人たち、ご商
売をやっている人たち、経営をやっている人たちが日経新聞を読まないわけにはいかない
ですが、自家製の補正用めがねをつくって日経新聞を読まなくてはいけません。この本に
は補正用めがねの作り方も書いてありますので、もし関心があったら読んでください。
さて、こうしてみると、FTAという自由貿易協定のどこが自由なんですか。現実を見
れば貿易自由協定というのは力関係なんだと悟らなければならない。米韓FTAも同類で
す。まず、米韓FTAの特色といわれているものはどういうものか。これはアメリカの在
日公使ハンス・クレムが述べたもので、5つぐらいありますが挙げておきます。1、工業
製品および消費財の関税が全面的に撤廃されるということ。2、農産物の関税が全部撤廃
されること。3、投資の内国民待遇が貫徹されること。4、金融を含むサービス市場への
アクセスが拡大すること。5、私的財産権の保護。この5つですが、今日お話申し上げた
ことでほとんどをカバーしています。
1番目の工業製品とか消費財の関税率が下がって喜んでいるのは、アメリカよりも韓国
ですね。これはいえるでしょう。でも、まだ批准すらされていないんです。韓国はどうに
かアメリカによりいっそう物を押し込みたいんですね。なぜなら、韓国は経済危機だから
です。なんとか輸出でささえなくちゃいけない。それをやりたいので、農業には泣いても
らおうということだった。いま大統領は、経済界の回し者といわれている大統領ですから
当然そうです。
2番目、農産物の関税を取り払おう。これは韓国側が泣かされた部分です。自由貿易協
定というのは、強いものが勝つんですが、それなりに「オファー」というものをお互いに
出し合います。おれたちはこれを我慢するからおまえたちはこれを我慢しろよというわけ
です。韓国側からすれば、農業の方で泣くから工業の方でいい思いをさせてくれ。そうい
う話なんですが、韓国はお米だけは妥協したくなかったので外した。牛肉に関しても、ア
メリカの態度がかなり高圧的なので、まだまだもめています。平気で骨のついた牛肉を送
ってくるわけです。文句をいうとアメリカ人は食っているというわけです。
3、4番目が、今日の話の中心でした。投資の「内国民待遇」の貫徹と「投資家保護」で
すね。TPPによらずFTAでもなんでも、自由貿易協定というのはずっとGATT、W
TOの時代から3本の柱があります。「最恵国待遇」「市場アクセス」「内国民待遇」の3本
です。まず、1本目の「最恵国待遇」というものです。参加した国が参加していない国と
新しい貿易協定を結んだ時にはもっとも有利な条件を参加国にも適用しなくてはいけない。
具体的には、TPPに日本が参加したとすると、シンガポールがほかの国と勝手に自由貿
易協定を結んで、そっちの協定の方がもっと妥協しているとすると、そのときは自動的に
日本にも同じ妥協が適用される。これが最恵国待遇です。
17
また、2本目の「市場アクセス」条項というのは、税金など関税まえにいろんな障害が
あります。たとえば、土木とか建築関係とか、これまで公共的な入札をしていなかった会
社はこれからもだめだよというルールが日本にはあるわけです。点数制になっていて、何
点以上とらないと今年の入札はできないよ、しかし、自由貿易協定では違反になります。
勝手に新しいルールを自分たちできめるなよということになって、市場アクセス条項に違
反することになります。
さて、3本目の「内国民条項」です。一番危険です。日本にアメリカの企業が入ってき
たときに、日本の企業に与えているいろんな条件と、アメリカから入ってきた企業に与え
ている条件が違ってはいけないです。いけないだけでなく、協定を結んでいる国から企業
にたいしては、自国以上の待遇をしなくてはいけない。同じもしくは、それ以上でなけれ
ばいけない。これが内国民待遇です。GATSでは、これでもめたんです。日本の金融機
関に比べて、アメリカの金融機関の方が同じ以上の待遇を受けるとなったら、日本の金融
機関はやっていられないですね。アメリカのゼネコンの子会社が日本に入ってくる。日本
のゼネコンと競合して、公共サービスの入札に参加する。そのときに、日本の企業には前
もっていろんなことを教えておいたのに、アメリカの企業には教えていない。これも完全
に違反になるんです。日本の企業には5%の税金をかけるけど、アメリカは5.5%だと
いうのもいけないわけです。日本の企業に5%の税金をかけるがアメリカの企業には4.
5%の税金というのはいいんです。これも内国民待遇。これもいったん認めてしまうと、
金融政策や経済政策ががたがたになるので、どこの国も嫌っていたんです。当然ですよね。
アメリカだけがこれを推進したがったんです。
米韓FTAで、韓国はこれを受け入れてしまいました。それから、4番目にいった、金
融を含むサービス市場へのアクセス。これが保険と共済です。この2つについては、今日、
十分にお話ししました。ほかの点も簡単にお話しておきますが、韓国が手にするのは、た
ぶん自動車のアメリカの関税である2.5%、テレビの5.0%、これはゼロになるでし
ょう。ただし、10年以上かけてのことですが。それから、米は除外してもらっています。
しかし、韓国は10年後には、すでに日本と同じように関税で守ることに決めていたんで
す。10年間はミニマムアクセス米を何万トンかしりませんが、それを受け入れるかわり
に関税で輸入は拒否する。他のほとんどの農産物に関しては、アメリカからなだれ込んで
来ても文句は言えません。そういう状況になりました。やがてアメリカは、牛肉も押し込
んでくるでしょう。
もうひとつ残っていました、5番目の知的所有権です。これは日本だっていろいろ問題
ある。知的所有権というと、ビデオとかDVDの話と思うかもしれませんが、それだけで
はないんです。薬や農産物とかにも知的所有権はからんでいますので、日本でもかなり打
撃を受けるんです。韓国はこの協定を結んだことによって15億ドル、約1000億円も
マイナスになることが目に見えている。韓国の経済は日本に比べて非常に小さいですから
1000億円というのは非常に大きいです。
18
米韓FTAについて、もっと細かく見ておきましょう。金融を含むサービスの貿易の拡
大。米韓FTAの13章付属書13のB、これは4ページごらんください。「韓国郵政によ
って公共に提供される保険サービスの規制は、韓国郵政は同国内における同種の民間保険
サービス企業に対して、優位にたたせることを認めるものであってはならない」。これは日
本の郵政民営化と同じです。郵政民営化で一気に攻められたわけです。しかし、みなさん
が注目しなければいけないのは、付属文13のBのF。「韓国の業種協同組合によって供給
される保険は、」、共済のことです。「規制によって同種の民間保険に対する競争上の優位を
もたらす扱いを受けてはならない」。これも日本の簡保なみに開放しようよ、といっている
わけです。これを韓国は認めてしまいました。
さきほど、業種協同組合が販売する保険について述べましたが、この業種協同組合とは
何を意味するかというと、農業協同組合、水産協同組合、信協共済(クレジット関係)、そ
れから、セマウル金庫などです。セマウルというのは、セマウル運動という地域振興運動
だったんですが、そのときに地域的な銀行ができたんです。こういうところも日本と似て
いる部分があります。しかし、アメリカはそういう共済は許さないといっている。それを
韓国は今度のFTAで認めてしまいました。ただし、韓国も馬鹿じゃないので逃げまくっ
ています。国策金融機関については、銀行業務のほうは、今回は除外してもらっています。
たとえば、韓国産業銀行、韓国中小業銀行、農業協同組合の銀行部門、水産業協同組合の
銀行部門、韓国住宅金融公社などは銀行業務を続けるようですね。
このように金融全体でみれば多少のまだらな部分はありますが、米韓FTAによって韓
国の協同組合組織の共済は、ほぼ完全に開放させられてしまうのではないかと思われます。
しかし、これは日本の明日の姿です。TPPを認めれば、いまのところ農協共済がターゲ
ットだといっていますが、全労済にも文句をいって、コープも対象になり、独立系の小さ
な共済にも及んでくるのではないでしょうか。いまとりあえず農協共済といっているのは、
金額が大きいからです。資産が45兆円あります。ちなみに、簡保は民営化当時120兆
円ありました。そういうところをまず市場開放させて、国営にしてしまったAIGとかそ
ういうアメリカの保険会社が商売をしやすくするというのはTPPの大きな柱です。政府
がからんだ金融機関はまかりならんといっておきながら、アメリカは自国の政府がらみの
金融機関で攻めようというわけです。
もちろん、もうひとつの顔、マスコミに流れている関税撤廃の顔もありますが、先進国
同士の場合には、関税撤廃はあまり問題にならない。農業の778%というのは例外的な
話です。例外品目を除外すると、日本はアメリカについで11.7%いう低い値です。同
じような計算するとアメリカは5.5%と非常に低い。EUの場合は19%、他の国はも
っと高くて60%とか、韓国の場合はもっと高くて62%ぐらいだった。だから韓国とア
メリカがFTAを結べば、この高い農産物の関税障壁がなくなるから、アメリカにとって
はうれしい。他の国にとってもつけこむスキができるから、アメリカとのFTAを進めた
方がいい、ということだったのです。
19
しかし、鉱工業製品の場合、アメリカは平均値で3.3%まで下がっています。EUは
4.0%です。日本は、2.6%で、世界でトップクラスの関税の低さ。日本は開放国家
なんです。それを鎖国しているというのは、もう頭がおかしいといってよいでしょう。そ
れをそのまま報道しているマスコミも目と耳がおかしい。そういう間違った情報で、日本
国民はいままでイメージを作ってきたので、話がややこしくなって、私の友人は、「またお
前は変なことをしているな」と電話をよこす。そういうことなんです。  

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コメント
 
01. 2013年4月10日 21:09:10 : cIkmTyypTY

 そうですよね〜〜

 まずは TPPの成果として 農協を ぶっ潰しましょう
 
 医師会も潰した方が 良いでしょうね〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 


02. 2013年4月10日 21:18:15 : UGSA6BU7Lg
昼間のテレビはアメリカ系の保険会社の宣伝がしつこくしつこく繰り返される。
あまりうざいのてテレビを消す。

これだけ宣伝日をもらっているのだからテレビ局はAIG,アフラックの批判など出来ないだろう。年間1000億の宣伝費を使う原発命電力会社に対しても同じ。


03. 2013年4月10日 22:54:20 : cIkmTyypTY

 そうだよね〜〜

 メキシコは Naftaで 随分成功したので 

 日本も早く TPPにはいりなさいよ〜〜 って言ってるよね〜〜

 実に 良い関係だよね〜〜〜

 マツダは TPPで関税なしで メキシコに車の部品を輸出して

 完成品を アメリカに関税なしで 販売して 儲かるわけだ

 ===

 実に 良い スキームだよね〜〜〜
 


04. 2013年4月10日 23:20:34 : sFWufns0LU
米国のやりたいことは出ています。

外務省「2013年米国通商代表(USTR)外国貿易障壁報告書(日本の貿易障壁言及部分:外務省作成仮要約)」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/tpp/pdfs/tpp20130404.pdf

日本は米国の属国です。
マスコミはとりあげません。


05. 2013年4月11日 06:55:23 : cIkmTyypTY

 ここで言ってる韓国の 共済保険についても アメリカの主張が正しいので

 韓国は 譲歩したわけだ そもそも 共済は 特別に優遇されていたりする

 もともと アンフェアーな保険なので 韓国の 一般の保険会社でも

 被害を被っているわけで

 ===

 日本も同様で 農協の共済や カンポなどの 特別な優遇処置は

 非関税障壁になるのは 当たり前の話だよね!!

 ===

 つまり TPPによって 保険の仕組みも すっきりするわけだ
 
 


06. 2013年4月11日 08:20:47 : jeTvew8W3Q
01さん、記事を読まないでコメントしていますね。こんな長文記事を30分で読んでコメントできるなんて、私には不可能です。

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