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TPP(ティーピィピィ)にはMAI(マイ)という先行モデルがあった(神州の泉) 
http://www.asyura2.com/13/senkyo146/msg/255.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2013 年 4 月 08 日 17:10:45: AtMSjtXKW4rJY
 

http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2013/04/post-3f80.html
2013年4月 8日  神州の泉


 最近、約一年前に出たカレル・ヴァン・ウォルフレン氏の『日本を追い込む5つの罠』(角川書店)を読んでみてびっくりした。ウォルフレン氏はTPPは経済協定ではなく、政治的な“罠”であると、神州の泉が感じている“TPPトラバサミ論”と同様な捉え方をしていた。驚くべきことに著者はTPPには先行的な雛型(ひながた)があると言っている。

 そもそもアメリカ主導の経済協定は押しなべてグローバル資本の意向が反映しているが、OECD(経済協力開発機構)もIMF(国際通貨基金)と同様にそういう怪しげな世界機構敷設の一環である。ウォルフレン氏によれば、今から18年前の1995年、その経済協力開発機構(OECD)は、突然、多国間投資協定MAI(Multilateral Agreement on Investment)という構想を打ち出し交渉を始めたそうである。

 だが、この胡散臭い構想に対し、グローバリゼーションで辛酸を舐めてきた数々のグループは異議を唱え、インターネットを通じて大衆反対運動を起こし成功したという。ウォルフレン氏によれば、MAIは経済協定の名を借りた投資家オンリーの独善的な政治協定だそうである。著者が強調したことは、これが政治的な協定なのであって経済的な協定ではないということである。

 MAIにおいては、政府は自国企業に有利な扱いをしてはならないという取り決めがあり、開発途上国家は開発政策を推進できなくなる事態に追い込まれる強制性があるという。そうなれば、海外投資家によって国内の市場関係者たちはたちまち壊滅状態に追い込まれる。MAIの目的は強力な条約的威力を嵩(かさ)に着て、アメリカの多国籍企業が進出先の国で、競争力という点で最大級の特権、恩典を受けるという構造になっていた。

 なぜなら、このMAI協定には、企業が外国政府に対し、直接、“平等な扱い”を要求し訴えることができるという条項が含まれているという。ウォルフレン氏は、MAIは新植民地主義的なやり方に法的基盤を与える構想であると断言している。これを構想した連中は、これまでの国際協約の経験則から、厳格な強制措置なしに自分たちの要求を通すことはできない観念し、海外の政府にも企業にも極めて不利になりかねない条項が満載されていたという。

 MAIとはそもそも経済発展とは何の関係もない、世界におけるグローバル資本権力の拡大シフトを狙った構想であった。これが反グローバリズム運動の盛り上がりに火をつけ、1999年にピークに達したという。MAI構想は1998年にフランスが交渉参加を取りやめることで完全に頓挫した。MAIはWTOのドーハ・ラウンド(貿易障壁の除去を目的とする多角的貿易交渉)に姿を変えて再び登場したが、暗礁に乗り上げた。

 以上のウォルフレン氏の説明を見ると、18年前にいきなり登場したMAI(多国間投資協定)とは、TPPとまったく同じ連中が同じ目的で編み出した理不尽な暴力条約であることが分かる。つまり、グローバル資本家は、交渉事というまだるっこしい手間を掛けても、望むような収奪効率を実現する術は得られないと判断し、貿易交渉という偽りの仮面をかぶった“罠”を堂々と国際舞台に打ち出してきたことになる。

 MAIは1995年に打ち出され、その3年後に頓挫した。それから12年後の2010年に突然、日本の前にTPP(環太平洋経済連携協定)という平和な名前で表れた。これはMAIの進化形であるから貿易条約ではなく、全ての参加国を多国籍企業が打ち出す企業ルールによる法制下に組み込む目論見がある。

 TPPは、貿易条約の名を借りたグローバル資本のための治外法権体制の構築であり、参加国から眺めれば治外法権を受け入れろということに他ならない。昔、中国が華夷秩序という周辺国に対する冊封体制を築いたが、TPPは多国籍企業群が先進諸国に対して行う“冊封体制”の強制である。この冊封体制を可能する武器がISDS条項であることは言うまでもないだろう。さしあたって、最大のターゲットは日本である。

 われわれは、TPPにはMAI(多国間投資協定)という先行モデルがあったことを自覚し、どういう反対経緯でそれを挫折させたか、知った方がいいと思う。 


 

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コメント
 
01. 2013年4月08日 17:54:01 : jjVNhIk9cQ
当時は細川政権が倒れ、オウム事件、
村山内閣、

神戸地震、日米再定義、
橋竜内閣、

そんな時代だったにゃ〜


02. 2013年4月08日 17:56:26 : cIkmTyypTY

 まあね

 アメリカにも TPP反対派がいて 潰したいと思うわけで

 そいつが アメリカ本国ではなく 日本でロビー活動なわけだね!!

 ===

 アメリカで 主流の考えではないだろう

 ワン・オブ・ゼム といったところかね〜〜〜
 


03. 2013年4月08日 18:58:57 : FNFR5SlX4l
>01.、>02.は、寝言をつぶやきに、来たんだな。
 神州の泉さんは、とても大事なことを、チンピラ安部下痢小僧にでも、こいつら一味にでも、よくわかりやすいように、書き出していると思うんだがな。
 ちょっとばかりつまみ出してみようか。

 これまでの国際協約の経験則から、厳格な強制措置なしに自分たち『多国籍企業群』の要求を通すことはできないと観念した。グローバル資本家どもは、交渉事というまだるっこしい手間を掛けても、望むような収奪効率を実現する術は得られないと判断し、貿易交渉という偽りの仮面をかぶった“罠”を堂々と国際舞台に打ち出してきたのだ。
 TPPはこいつらグローバル資本家どものための治外法権体制の構築であり、参加国から眺めれば治外法権を受け入れろということに他ならない。


04. 2013年4月08日 19:07:47 : FfzzRIbxkp
MAIの目的は強力な条約的威力を嵩(かさ)に着て、アメリカの多国籍企業が進出先の国で、競争力という点で最大級の特権、恩典を受けるという構造になっていた。

MAIなんて、初めて聞きました〜!
1998年にフランスが交渉参加をとりやめることで頓挫したのですね。

MAI構想も、頓挫したプロセスも、日本政府はちゃーんと知っているのでしょうか?知らなかったら、給料泥棒です。

親戚がフランス大使館勤務していましたが、知ってるのかな?


05. 2013年4月08日 19:22:19 : KO4C9oEhYU
>02
愛さんアメリカ人は日本人と違ってTPPの事などほとんどの人が知らないのではないかと想像します。アメリカはそんな国だと思うがどうでしょう。

06. 2013年4月08日 19:30:04 : KO4C9oEhYU
今NHKのニュースで安倍がメキシコ大統領に日本はTPPに参加すると伝え賛同を得たと報道していた。まだ参加決定していないことを決定と世論操作している。とんでもないことだ。既成事実を官民合同で作っている。

07. 2013年4月08日 21:46:45 : Leq45E6jPg
>>05
小生は拙い英語力で米国版ヤフーニュースのトップページを一応チェックしてますが、
TPPのニュースはこの1年で1件しか見かけたことがありませんなあ。

08. okonomono 2013年4月09日 01:31:25 : ufgCmUGS6CG6M : We8QQnYmOC
2011年に日本農業組合新聞(JAcom)に掲載された、内橋克人氏と薄井寛氏(JC総研理事長)の対談がある。

【対談】TPPの背景と米国の世界戦略―環太平洋の盟主の座狙う
前編 http://www.jacom.or.jp/tokusyu/2011/tokusyu110617-13862.php
後編 http://www.jacom.or.jp/tokusyu/2011/tokusyu110624-13962.php

薄井: 1997年6月、経団連は「多国間投資協定交渉に対する意見」の中で、「MAIは、海外投資の保護、自由化、投資に関わる紛争処理手続きに関する国際的なルールの策定を通じて国際的な投資を促進・円滑化する。ルールが明確であって各国政府による恣意的なルールの解釈や運用がなされない」と高く評価しています。生産拠点を海外へ移転しようとする日本企業が投資先の政府による差別的な扱いを受けることがMAIによって無くなることを経団連は強く期待していたわけです。

内橋: MAIの時は世界1000を超えるNGOが立ち上がり、なかでもスーザン・ジョージさんを中心とするフランスのATTACというNGOが最も強い闘いを展開し、結局、協定をつぶしました。日本から声を上げたのは「日本フォーラム2001」というNGOだけでしたが、NZのジェーン・ケルシーさん(オークランド大学教授)に来てもらってシンポジウムなどを開きました。

などなど。当時は消化できなかったが、読みかえしてみると、MAIについてもよくまとめられている。いま検索してみると、対談の前編は阿修羅掲示板(政治板)にも転載された。しかし、カウンターが277、コメントがゼロ。日本のNGOの反応のにぶかったことを彷彿させる結果におわっている。
http://www.asyura2.com/11/senkyo115/msg/374.html


09. 2013年4月09日 03:02:56 : A4StvFXlzQ
賛成派も反対派も外国人頼みなのか

10. 2013年4月09日 14:19:34 : qugjM7x9TQ
投資家が制度に頼ったらお終いじゃないの。

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