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2013/4/6 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
マーケットが狂乱している。
日銀の政策決定会合から一夜明けた5日も、株価は一時600円も急騰、4年7カ月ぶりに1万3000円台を回復した。終値こそ200円高で落ち着いたが、この2日間で、あっという間に500円近い上昇だ。
そりゃあ、資金供給を2年で2倍、130兆円規模の「次元の違う金融緩和」(日銀・黒田総裁)をやるとなれば、市場は沸く。NHKのニュースでは、「ワクワクしますよね、僕の周りも投資を始めています」なんて若い兄ちゃんの声を拾っていたが、この日は出来高も過去最高を記録した。
しかし、安倍政権がこの狂乱相場を演出している狙いはハッキリしている。8月に発表される4―6月期のGDPを良くするためだ。名目3%、実質2%成長の条件さえクリアすれば、来年4月の消費増税を強行できる。そのために、日銀に際限なく札を刷らせ、市場をジャブジャブにして、景気回復を演出しているのだ。経済アナリストの菊池英博氏が言う。
「このままでは、間違いなく消費増税は強行されます。そのために安倍政権と日銀は、昨年末からの勢いが落ちつつあった株式市場に、再び火を付けたのです。だが、今回の一件で日銀はパンツを脱いで素っ裸になったも同然。これ以上の材料はないから、いずれ株価は下落するでしょう。祭りの後に残るのは、円安とインフレだけ。それでも増税さえできればいい。今の株高はそのための布石でしかないのです」
安倍バブルに浮かれている国民は、それを覚悟しておくことだ。
◆ギャングと何も変わらない思想とやり口
株高を演出した見せかけの景気回復で消費増税を断行したら、庶民の暮らしはどうなるか。
すでに円安の影響で原油やガソリン、天然ガスの価格が高騰しているが、燃料代の上昇は、電気やガス料金の値上げに直結する。
鉄鋼や機械など製造業のコストアップに加え、ハウス栽培や漁船の燃料費もかさみ、野菜や魚の値段にもハネ返ってくる。家畜の飼料に使われる穀物の輸入価格高騰は、牛肉や豚肉、牛乳の価格までつり上げる。
円安によってこの先、ありとあらゆる物価の上昇が庶民の財布を直撃することになるが、そこに来年8%、再来年10%の消費増税がのしかかってくるのだ。いよいよ家計は破綻だ。
「おまけにサラリーマンの給料は上がらないから最悪です。そこが80年代バブルとの決定的な違いです。当時は名目・実質ともGDPはプラスでした。資金需要もあり、公共投資も民間投資も増えていた。実体経済が良かったから、給料も上がっていた。しかし、今はデフレ下でマイナス成長です。株価だけが上昇している本当に空っぽのバブルで、いくら金融を緩和したところで意味がない。需要もなければ仕事もないから、給料だって上がらない。所得が増えないのに物価だけが上昇を続けるスタグフレーションに転じる恐れもある。そこへもって、国民は消費税率10%で毎年8兆円近い所得を召し上げられることになるのです」(菊池英博氏=前出)
つくづく、この国の政治家と役人は民衆の敵というしかない。昔のアメリカ映画に「民衆の敵」という作品があった。禁酒令下で密造酒を売って暴利を得ていたギャングの話だ。株高で庶民を酔わせ、ゴッソリ吸い上げる安倍政権も似たようなもの。
日銀法改正を突きつけて日銀を脅した手口は、拳銃を突きつけて「カネを出せ」と脅す銀行強盗と何が違うのか。
◆「民衆とゴマは搾れるだけ搾れ」のお上体質
もっとも、「アベノミクスだ」「3本の矢だ」とエラソーにしている安倍や閣僚ら政治家だって、背後にいる役人に操縦されているだけだ。
「このバブルの黒幕は、安倍首相でも日銀でもなく、黒田日銀総裁のバックボーンでもある財務省です。役所の中の役所といわれる彼らは、予算を牛耳り、政治家を陰で操り、自分たちがこの国を動かしていると思っている。彼らにとって悲願の消費増税のためには、株価のつり上げでも、円安誘導でも、何でもやる。それが多くの国民にババを引かせる形になろうと、円安・インフレで実体経済がガタガタになろうと知ったことではない。もともと『バカな民はお上に従え』の発想ですから、庶民の暮らしなんて関係ないのです」(政治評論家・本澤二郎氏)
財務官僚は、江戸幕府の勘定所だった時代から、生活に苦しむ民をいじめて年貢を取り立てるのが仕事だった。“百姓とゴマは搾れるだけ搾れ”の論理で、ギュウギュウに民を締め上げてきた。そんな連中にとって消費税率は、10%どころか、20%に引き上げても高くないと思っている。
「そうして庶民から召し上げたカネで、自分たちは甘い汁を吸うのです。事務次官まで上り詰めたキャリアの場合、退官までの生涯賃金は5億円に上ります。しかも、国の予算を差配している彼らには天下り先はいくらでもある。消費増税となれば、いろんな業界、団体が“軽減税率を適用してくれ”と陳情に来る。こうして、天下り先などの利権を拡大させるのが彼らのやり方です」(霞が関事情通)
そういえば、消費増税法案を通させた勝栄二郎前財務次官は、都内の高級タワーマンションを購入し、IT企業に天下りしたかと思えば、ちゃっかり社長に就任した。
この連中に庶民の気持ちは逆立ちしても分からない。国民は見せかけの景気回復にダマされてはいけない。
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