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2013-04-05 陽光堂主人の読書日記
日銀は昨日、金融政策決定会合を開き、お金の総額を2年間で2倍に増やす新たな量的緩和に踏み切ることを賛成多数で決めました。黒田新総裁は記者会見で、今回の緩和を「常識を超えて巨額だ」と強調していますが、長期国債の購入を約100兆円増やすそうですから、まさに常識外れです。
日銀内ではリフレ派は少数派で、巨額の量的緩和は難しいのではと囁かれていましたが、予想を覆す展開となりました。それだけ安倍内閣の圧力が強かったのでしょう。甘利も出席していましたし…。日銀の独立性など吹っ飛んだ形です。
尤も日銀は株式会社でありながら実質的にはお役所同然ですから、今回の金融政策も見かけ通りではありません。テクニカルな点に興味がある人は、本日付の「日刊闇株新聞」を御覧下さい。
http://yamikabu.blog136.fc2.com/blog-entry-731.html
要は、米国のFRBと同様の政策を行なっているわけです。日銀の当座預金残高は、87兆円から2014年末に175兆円に急増すると予想されますが、FRBの現在の準備残高は174兆円で、ほぼ同じ水準となります。偶然だとされていますが、本当にそうなのでしょうか?
日銀は国債の買い入れも大々的に行い、直接買い入れこそしませんが、銀行から買い取るので実質的には直接引き受けと同じです。その割合は7割ということですから、歯止めが効かなくなっており、非常に危険です。金利が上昇したら膨大な含み損を抱えることになります。
日銀は株式会社で、資本金は僅か1億円しかありません。政府の銀行ですから潰れることはないと思われていますが、損失が拡大したら通貨の信認が失われます。円の価値が暴落したら、エネルギーなどの輸入も困難になり、国民生活が破壊される恐れがあります。
今後の展開ですが、銀行は量的緩和で積み上がった資金を融資に回さざるを得なくなりました。これまでは国債を購入して利ざやを稼いでいましたが、日銀が7割買ってしまうのでもうその手は使えません。政府も、銀行に対して融資するよう圧力をかける模様です。(イオンの岡田社長ではないですが、これでは全体主義国家と同じです)
しかし、融資しようにも企業は設備投資に消極的です。それはそうでしょう。国内はこれ以上消費が伸びる余地はありません。生産人口が減っていますし、皆買いたいものは買ってしまって、購買意欲をそそる商品やサービスは余りありません。
日本国民は、世界で最もシビアな消費者で、価値のないものに手を出したりしません。輸入品も、優れているものしか売れません。米国がどう騒いでも、ポンコツのアメ車など売れるはずがないのです。
そうすると銀行は、個人事業者やサラリーマンに無理やり借金させるしか手立てがありません。地価が上昇しつつありますから、マンション等の購入を勧めるようになるでしょう。事業者に対しては、節税対策という名目で攻めて来るはずです。
しかし、グローバル経済下では賃金は下がることはあっても上がりません。(もちろん、例外はあります) 無理して資産投資するのはリスクが大き過ぎます。参院選が終わって消費増税の道筋がついたら、後は野となれ山となれで、金融大崩壊を起こす恐れがあります。
そうなってからでは遅いので、慎重な国民はアベノミクス(アベクロミクス)には簡単に踊らないでしょう。それが正解だと思います。(アベとクロダによる金融緩和ですから「アベクロミクス」とも言われています)
金融ジャブジャブは、お金の価値が失われるということで、何もしなければ損失を被ることも事実です。過剰な流動性は金利上昇を生みますが、資金が銀行に積み上がって投機にしか使われない状況では、物価は上昇せず、金利も低いままです。現状では、大半の国民が損失を被ることにます。(いつの時代もそうでしたが…)
それを避けようと、株に手を出す人が多いのですが、外資の餌食になる公算が高く、それを覚悟で臨む必要があります。一般庶民が損失を出しても、誰も損失補填してくれませんから。
このままではバブルが再び到来し、また弾けることになります。前回と同じ轍を踏む公算が大ですが、後遺症は一層深刻なものになります。狂気とも言うべき金融政策で、この国の終わりも近いと思わざるを得ません。
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