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2013/4/5 晴耕雨読
すとう信彦オフィシャルサイト
http://sutoband.net/
キタア!BSE全頭検査廃止! 2013年04月03日から転載します。
http://sutoband.net/2013/04/post-481.html
7月にTPP交渉参加・・というのを目標に、アメリカ議会を納得させるためにアメリカ政府から指摘された日本側のハードルをともかく下げようと、各省・各産業が猛烈な勢いで規制撤廃や条件緩和に動いているようだ。
自動車産業界も「ともかくアメリカ車を輸入しなきゃ相手は納得しない..」というところから、韓国と同じように、輸入優遇枠を設置する動きが垣間見える。
なさけない話だね。
もうそういう自動車メーカーには不買運動でもしようかなという気になってくる。
これだけ無理な円安誘導や輸出にともなう消費税還付などを受けていて、まだ儲けたいのかね。
しかし、今日の朝日新聞に載ったBSE全頭検査廃止には驚いた。
確かに日本は潔癖症で、仏教の伝統もあり、肉を食べること自体に微妙な罪悪感を持っていて、BSEの時も特殊な反応があったと思うが、小松菜にも農家のオヤジサンの写真がついているような現在、牛肉の全頭検査も究極のトレーサビリティで悪くないと思っていた。
いま、世界では「もったいない」とか「カイゼン」とか、日本的な社会の知恵が広がりつつあるので、全頭検査なども非肉食文化の表現としていいなと思うのだが...
実は昨年、アメリカにTPP情報調査で行ったときに、米国畜産業界の人から、アメリカでは放牧が中心なので全頭検査などはとてもできないが、それでも最近は自分たちの製品の安全性を売りに全頭検査をする畜産農家が増えている..日本の立場もよく理解している...というような話も聞いた。
今回の厚労省方針の最大の問題は、単にたかだか年間5億円程度の検査用品の補助金を厚生労働省が無くすということだけでなく、自治体に全頭検査をしないように指導するということだ。
要するに、日本国内で、「消費者の反発」や「独自の安全哲学」で全頭検査を続行する自治体の存在を許さないということだ。
そりゃそうだ。
ある自治体が全頭検査を維持し、米国産牛肉に懐疑的であって、その県だけが米国産牛肉の売り上げが伸びなければ、アメリカ企業はISD制度に基づいて、その県ではなく日本国政府に損害賠償の訴えを起こすことになるからだ。
This is TPP!とでも叫びたいような事例が次々と浮かび上がってくる。
まだほんの数か月だけど、恐ろしい時代になったものだ。
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