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2013-03-31 21:14:49NEW ! Shimarnyのブログ
TPP交渉において林農水大臣が安倍政権の「最後の希望」となるのであろうか。
林農水大臣が、閣僚で初めてTPP交渉で「席を立って帰ってくる」と発言した。
本日のNHK「日曜討論」でTPP交渉で、年内妥結にこだわらず交渉に取り組むこと、国益は守れない場合に撤退を視野に入れることを述べたのである。
[3月31日 NHK]農相「関税撤廃の例外訴えたい」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130331/k10013568791000.html
NHKの「日曜討論」で林農林水産大臣は、TPP=環太平洋パートナーシップ協定について、関税撤廃などのルールはまだ決まっていないとして、参加国との交渉の中でコメや麦などを関税撤廃の例外とすべきだとする日本の主張をしっかりと訴えたいという考えを示しました。
政府は、TPPに参加した場合に農林水産物の生産額が3兆円減少するとした試算を公表しており、自民党はコメや麦などの5品目を関税撤廃の例外とすることを最優先に交渉に当たるべきだとする決議をまとめています。これについて林農林水産大臣は、「TPPの参加国の中で、日本はアメリカに次ぐ大きな国だから主体的に交渉をやっていくという意識を持たないと交渉にならない。われわれが交渉がまだだといえば延ばしていけばよい」と述べました。
そのうえで林大臣は「市場アクセスの分野はまだ何も決まっていないという情報がある。決まっているものにサインするだけならば、その場で席を立って帰ってくることだって視野に入れてやればいいわけで、しっかり交渉力を行使していかなければならない」と述べ、参加国との交渉の中で、コメや麦などを関税撤廃の例外とすべきだとする日本の主張をしっかりと訴えたいという考えを示しました。
もちろん、TPP交渉で日本の国益は自民党が3月13日に採択した決議である。
自民党HP:TPP対策に関する決議
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/120316.html
●「TPP対策に関する決議」と「TPP交渉参加の判断基準」のまとめ
(1)「コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物」の重要5品目等を守る
(2)自動車の税制制度と安全基準と環境基準を守る、工業製品の数値目標を阻止
(3)公的医療給付範囲を維持、医療機関の企業参入と混合診療の全面解禁を阻止
(4)農薬と添加物、遺伝子組み換え食品、原産地表示、BSEなどの基準を守る
(5)ISD条項(投資家による国家訴訟制度)を阻止
(6)公共事業の参入自由化を阻止、郵貯とかんぽと共済等の金融サービスを守る
そして地方自治体は1項目の重要5品目等が守れるかどうかで激震が走っている。
政府の試算は農業の生産額が3兆円減少するしか算出していないが、地方自治体は北海道を筆頭に農業に関連する産業の経済損失まで算出しているのである。
もし、1項目の重要5品目等が守れなかった場合、下記の農業の生産額減少と関連産業の経済損失によって農業のみならず地方経済が大打撃を受けるのである。
●TPP参加で農業の生産額減少と関連産業の経済損失(北海道試算に基づく)
北海道 :約5241億円生産額減少、約1兆6000億円以上経済損失
岩手県 :約1015億円生産額減少、約 3000億円以上経済損失
群馬県 :約 635億円生産額減少、約 1900億円以上経済損失
栃木県 :約1088億円生産額減少、約 3300億円以上経済損失
茨城県 :約1174億円生産額減少、約 3500億円以上経済損失
鳥取県 :約 246億円生産額減少、約 750億円以上経済損失
島根県 :約 272億円生産額減少、約 800億円以上経済損失
岡山県 :約 407億円生産額減少、約 1200億円以上経済損失
香川県 :約 178億円生産額減少、約 600億円以上経済損失
徳島県 :約 213億円生産額減少、約 600億円以上経済損失
高知県 :約 158億円生産額減少、約 500億円以上経済損失
大分県 :約 332億円生産額減少、約 1000億円以上経済損失
宮崎県 :約1254億円生産額減少、約 3700億円以上経済損失
熊本県 :約 869億円生産額減少、約 2600億円以上経済損失
鹿児島県:約1372億円生産額減少、約 4400億円以上経済損失
沖縄県 :約 581億円生産額減少、約 1800億円以上経済損失
(※北海道と鹿児島県は農業の生産額減少と関連産業の経済損失を公表)
つまり、TPP交渉で重要5品目等の関税撤廃もしくは関税引き下げを許せば、農業並びに関連産業は甚大な被害を被って地域経済が壊滅するのである。
しかもTPP交渉で、日本と同様の後発参加国には、TPP交渉の合意事項には再交渉権が無く、TPP交渉の打ち切りを宣言されれば拒否権が無いのである。
おそらく、これらの事情から日本の国益を守れない場合の最善の道は、TPP交渉の妥結を延期させるか、TPP交渉から離脱するかの2拓しかないのである。
林農水大臣の発言内容は、TPP交渉で国益を守れず農業を含めて関連産業が壊滅して、国益を大きく損ねる事態を招かないための回避策を提示したのである。
政治は結果が全てである。TPP交渉では結果が出ていないが、これまでの言動から安倍政権でTPPに対して物申してきた閣僚は林農水大臣だけである。
1月18日の「TPPは「貸し切りバス」であり、日本が入らないとバスは出ない」も然り、2月12日の「判断基準に反することが明らかになった場合にはTPP交渉への参加は難しくなる」も然りで的を得た発言である。
3月22日の「さらに情報が入った段階で前提を変えた試算を行うことはあり得る」も然り、3月30日の「その場で席を立って帰ることだって視野に入れてやればいい」も然りで必要なタイミングで道理に合う発言である。
おそらく、日本がTPP交渉の妥結を延期させるかTPP交渉から離脱させるかを実現するには、自民党のTPP反対勢力に政権公約を守ってもらう以外ない。
交渉を担当する安部政権では、林農水大臣などTPPが日本の国益にならないことを率直に発言するTPPに懐疑的な勢力に政権公約を守ってもらう以外ない。
林農水大臣の今回の発言から国民が認識すべきことは、重要5品目等が例外品目にならない場合、TPPから撤退するしか農業が助からないということである。
このことは、たとえ政府が多額の補助金を積んで農業を保証しても一時しのぎにしかならず、農業が壊滅して地域経済が地盤沈下することが確定するのである。
つまり、農協がいくら安倍政権や自民党から補助金を積まれても、重要5品目等が例外品目になるまで反対しない限り農業が存続する手立てはないのである。
そして、重要5品目等が例外品目でないことが決定すれば、TPPを撤退するまで反対しない限り農業が存続して地方経済が助かる手立てはないのである。
林農水大臣はTPPで過去に発言したことに責任を持って取り組んでもらいたい。
農業を壊滅させず、地方経済を地盤沈下させない唯一の手段はTPP撤退である。
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