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2013/03/30 13:35 銅のはしご
【2013年3月28日】小沢一郎代表 高校生への講演
生活の党・代表 小沢一郎衆議院議員 講演 YouTube文字起こし
2013年3月28日(木)
「 僕らの一歩が日本を変える 高校生100人×国会議員Vol.2 」
皆さん,お早うございます。きょうは今もお話しありましたが,5分間という事ですので原稿を書いて参りましたからそれに従いまして申し上げます。
まずは,『僕らの一歩が日本を変える』という皆さんのこの催しにお招きを頂きまして有難うございました。5分のスピーチで終わりだって言うんで,ちょっと色んな議論をする時間はなくて残念ですけれども,まず一番皆さんに申し上げたい事を簡潔に言ってみたいと思います。
日本の国というのは,しばしば「リーダーがいない国」というふうに言われます。事実,国の成り立ち,民族の成り立ちから来る要素が非常に大きいんですけれども,すなわち強いリーダーはいなくても平和で安定した生活が営む事ができて来たという,日本のある意味「島国」でしかも非常に気候温暖なこの国土とそしてその国民性が培われて来たという要素が強いと思いますが,しかし色々な危機的な状況にあっては,改革をしなくてはいけないという志を持った若いリーダーが現われまして,革命,日本人は変化を嫌いますので,日本では革命という言葉を使いたがらないんですけれども,革命的な改革を成し遂げて来ました。
幕末の明治維新もそうでありますし,遠く遡れば天智天皇=中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)の大化の改新しかり,また僕流に言わせますと中世の殻を破った織田信長の大改革しかり。そういうことで特に明治維新は,欧米の帝国主義の支配に服することなく近代国家として生まれ変わった訳でありまして,それは非常に合理な事だったと,わたくしは思っております。
いつの時代でも同じなんですけれども,改革というのは1人ひとりの考え・志から大きなうねり・力になって,世の中を変えて行くという事だと思います。
皆さんも「僕達の一歩が」という事で今日お集まりになった,わたくしはその考え・志,それにたいへん興味を持っておりますし,また,評価をしております。
私は政治談議はするつもりはないんですけれども,自民党を離党して以来,なぜ,政権与党の自民党をわたくしが離党したのかと。多分,自民党にいればですね,きっとラクな政治家の生活を送ることが出来たと思います。しかしまあ,それじゃあいけないと思いまして,自分なりに考え方を持って離党し今日(こんにち)まで来ました。
その目的は何かと言うと,日本に民主主義・議会制民主主義を定着させなければいけないという,わたくしの年来の強い思いであります。
皆さんは,日本は民主主義国家だというふうに思っておられるかも知れませんが,わたくしから言わせますと,到底,民主主義国家とは程遠い日本人の現状であり日本国の現状である,というふうに私は思っております。これを本当に民主主義社会にするっていうためには,僕は「自立と共生」と言う理念をずうっと掲げてきているんですけれども,民主主義ちゅうのは,個人個人の「自立」があって初めて民主主義社会ちゅうのは成り立ちます。
ですから,それぞれが自分達で考え,自分達で判断し,自分達で責任を持って行動する,と。こういう事が行なわれない限り,民主主義社会は成り立ちません。
何かその時々のムードや,その時々のイメージでもって右行ったり左行ったり,そして行動もそういうふうに左右されると。そして,選挙,政治で言えば,選挙もその時々のムードで右行ったり左行ったりという話しになる訳ですけれども,それでは民主主義社会は成り立ちません。
ですから明治以来,不完全ながらも政党政治・議会政治が(手元の時計を気にしながら)見られましたけれども,その失敗はやはり今言ったように,それぞれの日本人が自立した個人として,自分自身で考え,判断し,行動することができなかった,その時々,その時のムードでもって行動してしまった。その大きな悲劇が戦前の昭和史であります。
いずれにしても,もう5分過ぎちゃったから終わりますけれども,皆さんにお話ししたい事は,とにかくきちんと自分自身を確立して欲しいと,自立して欲しいという事であります。そして自分が何かやってですね,他人のせいにしたり何のせいにしたりって言うんじゃあ,これはわたくしは感心できません。自分のやった事は自分で責任取んなきゃいけません。それを社会のせいにしたり親のせいにしたり大人のせいにしてちゃあダメですよ。ですから,そういう意味で,どうぞ皆さんにはそういう自立心と,そして大きな,大きな志を持って下さい。
わたくしの言いたい事はそういう事でありまして,明治の時代に札幌農学校でクラーク博士が言った言葉をお借りすれば
“ Boys , be ambitious ”「少年よ,大志を抱け」その志はどんな志でも良いんです。何も社会的な高い地位を求める必要もなければ,社会的な大きな影響を持つような志でなくても,それはもう,それぞれ自分自身の目標・志を大きく持って,自分の判断で自分の責任で立派な人生とそして立派な日本をつくって頂きたいと思います。終わります。 (会場拍手)
◇ 参考@ Wikipediaなどを参照して補足
天智天皇(てんちてんのう / てんじてんのう) 第38代天皇
推古34年(626年)― 天智天皇10年12月3日(672年1月7日))
在位期間 668年2月20日―672年1月7日
和風諡号は天命開別尊(あめみことひらかすわけのみこと / あまつみことさきわけのみこと)。一般には中大兄皇子(なかのおおえのおうじ / なかのおおえのみこ)
クラーク博士=ウィリアム・スミス・クラーク William Smith Clark
札幌農学校(現北海道大学)初代教頭 専門;植物学
1826(文政9)年7月31日― 1886(明治19)年3月9日
Boys, be ambitious.(少年よ、大志を抱け)
札幌農学校創立15周年記念式典で行った講演内容を、安東幾三郎が記録。安東が当時札幌にいた他の1期生に確認の上、この英文をクラークの言葉として、1894(明治27)年ごろに同窓会誌『恵林』13号に発表していたことが判明した。安東によれば、全文は「Boys, be ambitious like this old man」であり、このまま訳すと「この老人のように、あなたたち若い人も野心的であれ」という意味になる。
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