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2013年3月31日 神州の泉
「プルトノミー」「コーポラティズム」「コーポレートクラシー」「ワシントン・コンセンサス」「ネオリベラリズム」「エコノミック・ヒットマン」などという聞きなれない言葉があるが、これらは全部TPPの属性として考えられるキーワードである。
小泉政権以降の日本が、いったいどんな外国勢力の思惑で無理やり国政を捻じ曲げられて来たのかを知りたくて、ネットや本などを渉猟すると、日本を陰日向にコントロールしようとしているパワーの存在を示す言葉がカタカナ英語としていくつか登場している。その中には馴染みのある用語と耳慣れない用語があった。
馴染みのある言葉は小泉政権以降、すっかり国民に定着した感のある新自由主義(ネオリベラリズム)であるが、これ以外にもいくつかの言葉が見つかった。これらの言葉を各々に仔細に見て行けば、われわれが新自由主義と呼称している地球規模の有害思想の本質にかなり迫ることができると思う。ここでは豆知識的にそれらを掲げてみる。
(1)プルトノミー(Plutonomy)
反骨の映画監督・マイケル・ムーア氏の『キャピタリズム マネーは踊る〜』は、2009年に公開された映画だが、これを今年になってから見た。この中に「プルトノミー(Plutonomy)」という聞いたこともない言葉が出てくる。それは1%の超リッチな金融寡頭勢力が、95%の底辺層の持つ全財産よりも多い富を占有し、そのことによって独占的に利益を得る社会のことをいうそうである。映画では、シティバンクが超優良顧客に配ったペーパーに、「現在のアメリカの体制は民主主義ではなくプルトノミーだ」と書いてあったそうである。
つまり、アメリカの金融寡頭勢力は、自分たちが確立した経済的な人民支配体制をプルトノミーなる用語で定義付けていたのだ。プルトノミーという言葉は、調べると、ギリシア語で「富」を表す「プルトン」と、英語で経済を表す「エコノミー」との合成語だそうである。
(2)コーポラティズム(Corporatism)
本来の意味は、政府の経済政策の決定や執行の過程に企業や労働組合を参加させる考え方や運動だそうだが、ジャーナリストの堤未果さんの説明によれば、企業が政府と手を結ぶことによって利権を拡大させることが「コーポラティズム」だという。これは新自由主義の枠を超えて、今や世界を飲み込もうとしているのだという。
(3)コーポレートクラシー(Corporatocracy)
「企業利益優先制度」あるいは「企業統治体」と訳されているようである。コーポラティズムとコーポレートクラシーはどこが違うのかと考えると、ほとんど同じ概念を「主義(ism)」と「制度(cracy)」の違いで表したものだろうか。よく分からない。神州の泉は企業の政治力が極大化してしまった統治社会と理解している。
(4)ワシントン・コンセンサス(Washington Consensus)
小泉政権以降、比較的目にすることが多い言葉であるが、ラテンアメリカに必要な経済改革として、ワシントンを本拠とするアメリカ政府、IMF(国際通貨基金)、世界銀行などの間で成立した統一見解(コンセンサス)。新自由主義の総本山的な考え方。
(5)ネオリベラリズム(新自由主義 neoliberalism)
新自由主義は、小泉政権以降、ミルトン・フリードマンの名前とともに、ネットや言論界で、最も人口に膾炙(かいしゃ)した言葉である。今、USTRやCSISの従僕としてTPPに狂奔する安倍晋三氏は、日本を新自由主義の理想的な猟場に変えようとしている。TPPは多国籍企業に日本が完全に蹂躙される状況を、国際条約で保証するための国家壊滅条約である。ちなみに「neoliberalism」と「newliberalism」は似た印象を受けるが、まったく正反対の考え方である。後者はケインズ的な世界である。
(6)エコノミック・ヒットマン(EHM Economic Hit Man)
「エコノミック・ヒットマン」とは、略奪と支配を目的に、ターゲットにした国の権力者に近寄り、最初は金や女性などで買収し、それが通じないときはもっと強力な二の手が派遣される。それも効果がない場合は、実際の暗殺部隊、あるいは軍隊が出動して略奪意思を実現する。元エコノミック・ヒットマンだった実際の人物、ジョン・パーキンスが反省を込めて書いた『エコノミック・ヒットマン』(東洋経済新報社)という衝撃の本が出ている。神州の泉は、真の愛国者であった中川昭一氏は、彼らに暗殺された可能性が高いと思っている。
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小泉政権以降、我が国に顕在化した新自由主義の趨勢を考えると、それをもたらしている元凶の正体が、以上に簡単に記した6つの言葉から見えてくるのだが、これ以外にも同類の言葉はあるのかもしれない。ここに掲げた6つの言葉を仔細に検証して行けば、TPPという経済原子爆弾が、これらの究極的な戦略形態であることが見えてくる。
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