http://www.asyura2.com/13/senkyo145/msg/708.html
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ざっと探したが、日本メディア及び韓国メディア日本語版に見当たらないので、今朝NHKBS1で放送された朝鮮半島をめぐる動向報道をベースに説明したい。
昨年末の「衛星打ち上げ(ロケット発射)→2月の核実験→3月UN北朝鮮制裁決議」という経過で緊張感が高められてきた朝鮮半島情勢だが、序幕と第一幕「緊張高揚」は終局を迎え、第二幕の「緊張緩和」へと向かうようである。
あっしらは頭がおかしいと思われるほど何度も投稿してきたことだが、北朝鮮と米国は敵対関係にはなく、我々が見聞きさせられている朝鮮半島情勢は、米朝及び周辺諸国が合作で演じているものである。
このような理解は、日本人なら、安倍首相も官房副長官として同行した2002年の小泉訪朝(日朝平壌宣言)が“誰の意志”で行われたかを知ればスムーズである。
小泉訪朝は、当時、米国ブッシュ政権に逆らう暴挙のようにも言われたりしたが、それは表面的な見方であり、小泉政権は、米国の意向を受けて北朝鮮を訪問し「日朝平壌宣言」に署名したのである。
細かいテーマに関しては日本政府が自由に政策を決めることもできるが、ブッシュ政権が「対テロ戦争」に突き進み、北朝鮮についても「悪の枢軸」と指弾するような状況で、日本政府が独自の判断で北朝鮮と国交正常化交渉に臨んだと考えるのは、笑い話の域を超えないものだ。
このような理解がないがためか、安倍首相が、先般の日米首脳会談で、オバマ大統領に「日朝国交正常化を自分の政権で果たす」と約束したことにも、ほとんど反応が見られない。
そして、何より重要なのは、朝鮮半島の問題解決が進まない最大の要因が、拉致問題で隘路に嵌っている日朝関係にあるということだ。
昨日、北朝鮮政権が、今月末に朝鮮労働党中央委員会総会を開催し、「重大な問題を討議、決定する」と報じられた。これも、これから説明する状況変化と大きな関わりがあると推測できる。
KBSニュースが報じた内容は以下の通りである。
■ 南北間の通信インフラが航空管制のみにまで縮小
アジア板での投稿で、「北朝鮮の好戦的プロパガンダが世界の報道機関を喜ばせているが、北朝鮮は板門店のホットラインを遮断すると宣言する一方で、韓国と電話での交流は続け、開城工業団地も通常通りに活動が行われ、韓国からの開城工業団地への人の往来も通常通り続いている」と書いたが、板門店のホットライン遮断というショッキングな話は大きく取り上げられても、南北の通信が維持され、開城工業団地も活動が維持されていることはほとんど取り上げられなかった。
北朝鮮は、昨日、その通信ラインも遮断することを宣言した。
これにより、韓国側の開城工業団地との往来は、国際電話もしくはFAXで確認をとりながら行わざるを得なくなったそうだ。
※ 南北間には、四つの通信ラインがあるとされている。2011年に遮断された東部の軍事通信ライン、10日ほど前に遮断された板門店ホットライン、今回遮断が宣言された西部軍事通信ライン、そして、航空管制用の通信ラインである。
■ 米国政府(国務省)は北朝鮮との建設的な対話の準備が整っていることを明言
米国政府は、北朝鮮との対話チャネルは保たれており、建設的な対話に向けた準備が整っていることを明らかにした。
威嚇を強める北朝鮮に対し、米国政府は対話の重要性を強調し、「朝鮮半島の非核化に関する05年の共同声明」を遵守することを前提に、北朝鮮と対話を行う準備が整っていることを明らかにした。
※ 05年の共同声明は、あくまでも「朝鮮半島の非核化」であり、北朝鮮の非核化ではないことに留意。
さらに、米国政府は、米国と北朝鮮のあいだの対話チャネルは保たれており、現在でも、そのチャネルを通じて対話が続いていることを確認した。
このような米国国務省の説明は、北朝鮮による偶発的な挑発を防ぐため、あらゆる努力をするべきだとする国防総省の発言とも一致している。
ホワイトハウスは、北朝鮮の挑発から、米国及び同盟国を守り、現状を解決するために、関係諸国との協力が進んでいると強調した。
北朝鮮の好戦的な言動がエスカレートする一方で、米国政府の反応はむしろ冷静なものになってきた。
米国政府は、戦争勃発の可能性を防ぐため、あらゆるチャネルを利用して、北朝鮮に向けて対話のメッセージを積極的に投げかけている。
■ 朴新政権が「非核化優先」から「対話・支援と圧力」に政策転換
李前政権は、北朝鮮との対話や支援は、北朝鮮が核を放棄することが前提という政策をとったが、朴政権は、非核化先行にこだわらず、「対話と圧力」を同時に進める政策に変わる。
これにより、北朝鮮に対する人道支援も再開し、北朝鮮の対応に合わせて徐々に拡大させていくことになるという。
※ 関連投稿
「原発ゼロ修正を米に表明へ 首相、首脳会談で:やめることまで米国にお伺いをたてる日本政府:原発継続は北朝鮮への資金供与?」
http://www.asyura2.com/13/senkyo144/msg/200.html
「アメリカの「忍耐」が北朝鮮を暴走させた:中国国内で反北朝鮮デモ・中共系メディアが対朝鮮政策で対立?」
http://www.asyura2.com/13/senkyo144/msg/181.html
「北朝鮮、米に核実験を11日通告 官房長官明かす:お友達の米国や支援者の中国への事前通報は恒例」
http://www.asyura2.com/13/senkyo143/msg/760.html
「「で爺」さんへ:核兵器だ!ミサイルだ!という“国際政治ショー”の裏側で北朝鮮の「ウラン濃縮」が容認されるワケ」
http://www.asyura2.com/13/senkyo144/msg/223.html
「北朝鮮暴走:日本は送金など「カネ」の制裁発動を見送り:「対話の道筋は残しておくべき」と菅義偉官房長官」
http://www.asyura2.com/13/senkyo144/msg/158.html
※ KBSニュースに関連する韓国メディアの報道
北朝鮮の軍通信遮断 「建設的ではない」=米国務省[朝鮮日報]
【ワシントン聯合ニュース】米国務省のベントレル副報道官代理は27日の定例会見で、北朝鮮が韓国との軍通信ラインを遮断したことと関連し、「朝鮮半島平和と安定にとって建設的ではない」との見解を表明した。
その上で、建設的な対話のため、2005年の非核化共同声明と国際義務の順守を求め、挑発的な行動を中断すべきだと指摘した。
韓国と北朝鮮が1991年に合意した朝鮮半島の非核化共同宣言と2005年の6カ国協議で合意した非核化の履行が対話と交渉の前提になるとしたオバマ政権の立場を再確認したものと受け止められる。
米ホワイトハウスのアーネスト副報道官もこの日の定例会見で「挑発的な言動は北朝鮮をさらに孤立させる」とした前日の声明をあらためて強調した。
一方、米国務省は米朝間の外交チャンネルについては「まだ存在している」と述べた。
米国務省のハート6カ国協議担当特使と北朝鮮の韓成烈(ハン・ソンリョル)国連次席大使を中心に稼動されている非公式外交ルート「ニューヨークチャンネル」を指すものとみられる。
聯合ニュース
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/03/28/2013032800522.html
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