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株式日記と経済展望
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TPPに加盟すれば、サーベラスが西武の鉄道を廃線にして沿線住民が陸の
孤島になる? ISD条項によって米ファンドが訴えれば政府も阻止できない。
2013年3月28日 木曜日
◆西武に牙を剥きはじめたサーベラスの本性 3月28日 財部誠一
http://diamond.jp/articles/-/33892
売り出し価格を知り態度一変
不採算路線の廃止、球団売却で合理化へ
?西武HD上場のニュースは瞬く間に証券各社に伝わり、主幹事欲しさに証券会社が西武HDに殺到した。各社は独自に西武HDの企業価値を評価し、株の売り出し価格を算定し始め、全体を俯瞰してみると、売り出し価格は1100〜1500円が妥当という結論が見えてきた。サーベラスはこの売り出し価格に納得しなかった。
「サーベラスは2500円程度の売り出し価格でなければだめだと考えている。だから早期に上場しろと西武サイドに迫っておきながら、満足できる売り出し価格にならなそうだとなった途端に上場に横やりをいれてきた」(証券会社幹部)
?1500円と2500円。現状の評価とサーベラスが期待する売り出し価格との間には大きな隔たりがある。
?そこでサーベラスは西武HDに合理化によって短期的に企業価値を高め、売り出し価格を引き上げようしている。
?この点については、3月26日の記者会見の席上で、社長の後藤が次のように語った。
「中長期的な視点を欠いた提案をするなど、自らの利益を追求した不当な要求を行い、早期における良い形での株式上場に対して非協力的な態度をとるようになりました。当社の中長期的な企業価値を棄損する恐れがあると考えます」
?記者会見の席上、テレビ朝日のアナウンサーが「我々の取材に対してダン・クエール会長は西武鉄道の路線廃止や西武ライオンズの売却はしないと答えている」と水を向けると後藤は2度にわたって書面による合理化要求がきている事実を明らかにした。
「昨年10月と今年1月にそれ(合理化要求)を再確認するレターをもらっている。例えば西武線の不採算路線の廃止、ライオンズの売却。それ以外にもある」
?3月26日付けで西武HDのホームページ上に公開されたTOBに反対する意見書には次のような記述がある。
「サーベラス・グループは、平成24年10月12日付レターにおいて、都市交通・沿線事業におけるコスト削減の具体的な項目の一つとして、『少なくとも、1045名中80名の駅員削減』を挙げ経営改善計画に盛り込むことを提案している他、同事業における戦略的施策の議題項目において、『その他の不要路線(英文では"Eliminate?Redundant?Lines"と表現)」として多摩川線、山口線、国分寺線、多摩湖線及び西武秩父線を列挙しており、また、埼玉西武ライオンズについても、『将来性・採算性並びに戦略的位置づけをしっかり精査。売却の選択肢(英文では"Most?likely?Sell?Seibu?Lions."と表現)』と言及する等、安全運行に対する意識や公共輸送機関としての役割に関し、当社が重んじる『安全安心』及び『社会的使命』に反する考え方を示した経緯があります。」
?その他「レッドアロー号」など特急料金の25%引き上げやプリンスホテルの料金を現在より10%から20%に引き上げることなども含まれている。
西武とサーベラス
嘘をついているのはどっちだ?
?これは、路線廃止を名指しされた地元や西武ライオンズファンの猛反発を受けた結果、サーベラスが合理化要求の事実そのものを隠蔽しようとしているようにしか見えない。それともここまで詳細な合理化要求を西武HDがでっちあげているとでもサーベラスは主張したいのだろうか。いずれにしても西武HDにはサーベラスが書面で送りつけた合理化要求の全文を公表してほしい。社会に対してどちらが虚偽報告しているのか。有価証券虚偽報告で破綻した西武グループなのだから、上場をめぐるプロセスで誰が「虚偽」をしているのか。明らかにされてしかるべきだ。
?サーベラスはTOBで発行済み株式の3分の1を確保したうえで、サーベラスの意を受けた取締役3人を送り込んで経営への関与を強めようとしている。その目的は「コンプライアンスや内部統制の強化」だとしているが、なんとも説得力を欠いた話である。西武HDの経営実態は着実に改善されてきているし、グループ全体をみれば業績も堅調だ。
?サーベラスは自己都合で西武HDに早期の上場を迫りながら、売り出し価格が期待したほどでないとわかった途端、一転して上場阻止に回り、敵対的TOBを仕掛ける。挙句の果てに3人の役員を送り込んで経営への関与を強めようしている。
?その結果、株式上場の予定が先送りされるだけでなく、西武HDの経営そのものが揺さぶられている現状は看過しがたい。
?もっとも西武HDとサーベラスの主張には大きな隔たりがあり、サーベラスの主張がすべて「虚偽」ということではないかもしれない。いずれにしても事実はどこにあるのか。今後さらに取材を深め、明らかにしていきたい。ちなみに政策投資銀行、農林中金、3メガバンク等、日系の大株主はいずれも西武HDの支持を表明している。
(私のコメント)
TPPの問題は、問題の中身が明らかになっておらず、一番問題になっているISD条項に対して日本政府がどのような交渉するかにかかっている。ISD条項がどんなに危険な条項であるかは以前に書いたとおりですが、具体的な話を例えれば、現在の西武HDと米投資ファンドのサーベラスがリストラ内容で揉めていますが、その実態がつかめない。
もし西武HDが言っているように、西武鉄道の五路線を廃線にすれば沿線の住民は陸の孤島になってしまう。もし日本がTPPに加盟していれば、政府も西武鉄道の五路線の廃線を阻止する事はできない。ISD条項によって米投資ファンドは不利益を被ったとして日本政府に訴える事ができる条項だからだ。
もちろんサーベラスの行動は合法的なものですが、TOBが成功して西武HDの経営権を握れば、西武の鉄道や球団を売却するのは、企業価値を上げるうえでは合理的な行動だ。しかし鉄道が廃線になれば沿線住民の生活権が脅かされてしまう。地方でも赤字路線が次々と廃線になっていますが、それが西武鉄道にまで広がってきたと言う事であり、東京の郊外でも陸の孤島になってしまう。
西武鉄道のレッドアロー号の料金も値上げになり、ドル箱路線の西武新宿線や西武池袋線の料金も米サーベラスの提案によって引き上げになるかもしれませんが、これもISD条項によって政府が反対しようとしても「国際投資紛争解決センター」に訴えられれば、非公開の裁判で阻止される可能性が高い。つまりTPPでISD条項が採用されれば、鉄道の運営や料金にまで外資によって政府も手出しが出来なくなってしまう。
サーベラスは西武HDの再上場をすることで巨額の投資利益を得ようとしていましたが、新生銀行を再上場させたリップルウッドを思わせる。再上場価格を上げるには不利益部門を売却しなければなりませんが、鉄道となるとインフラになるから国民の生活にも大きな影響が出る。赤字鉄道だと売るに売れないから廃線にするしかありませんが、国や地方政府はISD条項でどうする事も出来なくなってしまう。
以前の西武グループは堤一族の王国であり、鉄道やホテルや流通などの経営で政界への影響力もありましたが、バブル崩壊で米投資ファンドに狙われてスキャンダルが暴露されてサーベラスが資本参加に乗り出した。西武の巨額な資産を売却して再上場させればサーベラスは再上場利益を得ることが出来る。リップルウッドも長銀を10億円で買収して5年後に再上場して数千億円の利益を得た。しかし税金は払わずに利益は本社のあるオランダに持っていってしまった。
サーベラスは、元副大統領のダン・クウェール氏が会長であり、米政界ともパイプが太い。だから安倍総理も迂闊には手が出せない案件であり、リップルウッドにもブッシュ元大統領が絡んでいた。これにTPPのISD条項が加われば、米投資ファンドは日本のインフラ企業を買収して料金を引き上げるかもしれない。例えば東京電力も米ファンドが買収すれば電気料金の引き上げにも政府は口出しができなくなると言う制度だ。
小泉純一郎は道路公団や郵政を民営化して米ファンドに売るつもりだったのでしょうが、その前にアメリカはリーマンショックでそれどころではなくなってしまった。サーベラスも多額の損失を抱えて焦っているのだろう。だから西武を早く再上場させて利益が得たい。その上場価格をめぐってのトラブルですが、TPP加盟してISD条項があれば、日本政府はどうする事も出来なくなる。韓国がその試練に晒されている。
◆日本のTPP参加を左右する「毒素条項」 韓国で初のISD条項発動 2012年12月12日 ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20121212/ecn1212120710003-n1.htm
日本のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加を占う上で、ネックとなりかねない動きが隣国韓国で浮上している。
米投資ファンド「ローンスター」が外換銀行の売却で不当な損失を被ったとして、ISD条項に基づき韓国政府を仲裁機関である「国際投資紛争解決センター」に提訴したのだ。ISD条項は今年3月に発効した米韓FTA(自由貿易協定)に盛り込まれ、国際協定で先進国がISD条項で訴えられるのはあまり例がない。同条項は日本が参加を目指すTPPにも盛り込まれる可能性が高く、懸念の声が上がっている。
ISD条項は経済連携した国の間で投資に関して不利益を被った場合、国や投資家が相手国に訴訟を起こせる権利を定めている。韓国は他国と7件のFTAを結び、うち6件に同条項が盛り込まれている。
今回の訴訟はローンスターが2003年に外換銀行を買収、9年後の昨年末に売却手続きを終える過程で韓国当局から妨害され、売却時期が遅延したこと。さらに韓国の国税当局から恣意的に課税され損出を被ったというもの。ローンスターが今年5月に駐ベルギー韓国大使館に送付した予告文書では「韓国政府の恣意的かつ差別的な法執行で数十億ユーロの損害が発生した」と主張した。
ISD条項は2010年まで計390件発動され、ほとんどは発展途上国が対象。そもそも同条項は投資ルールが整備されていない途上国で、先進国の投資家の利益を守るのが目的のためだ。それが韓国で初適用されたインパクトは大きい。
米国は米韓FTA締結に熱を入れた。オバマ大統領は昨年10月に訪米した韓国の李明博大統領をバージニア州の韓国料理店に誘い、夕食を共にしている最中に米議会は米韓FTAを批准した。晩餐会翌日にはデトロイトのゼネラルモーターズの工場を訪問、韓国製品が使われている新車の運転席に両氏が仲良く乗り込んだ。さらに李大統領は、米大統領への機密説明が行われる「ザ・タンク」と呼ばれる米国防総省内の特別会議室で、国防長官と統合参謀本部議長からブリーフィングを受けた。まさに異例の厚遇。経済面でライバル視される韓国との親密ぶりをアピールし、「日本もTPPに参加しなければ大変なことになる」とブラフをかけているようなものであった。
一方、韓国内では米韓FTA締結について懸念する声が根強かった。その象徴が、今回のISD条項をはじめいったん規制を緩和すると元に戻せない「ラチェット条項」。自動車分野で韓国が協定に違反したり、米国製自動車の販売・流通に深刻な影響を及ぼすと判断された場合、米国の自動車輸入関税撤廃を無効にする「スナップ・バック条項」などの存在であった。韓国国内では一連の協定を「毒素条項」と呼んで警戒していた。
懸念が図らずも現実となった。米韓FTAは、日本のTPP参加の試金石とみられているだけに、今回の訴訟の行方が注目される。
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