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今後の進退などについて記者団の取材に応じる東住吉区の和田智成区長=3月11日、大阪市役所
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130321/plt1303210847000-n1.htm
2013.03.21 ZAKZAK
昨年就任した大阪市内24行政区の公募区長は、橋下徹市長による市政改革の目玉事業だった。だが、そんな「目玉区長」をめぐって問題が散見されはじめている。橋下市長が「何様なのか」とこきおろした東住吉区の和田智成区長は、任期途中で初めて更迭される見通しになった。就任時には橋下市長から「僕の身代わり」と持ち上げられ住民ニーズの向上を託されたが、約7カ月が経過し、期待感は失望に変わっていた。重要な会議への欠席や暴言などの立ち振る舞いが橋下市長の逆鱗に触れたためだが、「更迭予備軍」の区長は他にも取り沙汰されており、批判の矛先は任命権者の橋下市長にも突きつけられようとしている。
■2度の欠席が引き金
橋下市長が“更迭宣言”を発したのは、3月8日の区長会の席上だった。
市役所内の一室で午前10時から2時間の予定で始まった会合では、今後の区長会のテーマなどを一通り協議。11時半から橋下市長が出席して各区で導入が検討されている学校選択制について意見交換を行うことになっていた。
しかし、この日の橋下市長は入室するなり厳しい表情をみせていた。学校選択制の導入の意義などを述べた後、区長たちを一瞥(いちべつ)し和田区長が欠席しているのを確認すると、突然語気を強め、こう言い放った。
「なんで和田区長は月曜日の教育委員会の会議も来ず、今日も来ていないのか」「この場に来ていないのは遺憾だ。区長を交代させる」
橋下市長が怒りをあらわにしたのには理由があった。自らが公約に掲げる学校選択制について、導入見送りの意向を示していた和田区長に対し、ヒアリングのための呼び出しをかけていたのである。
和田区長にすっぽかされた格好の橋下市長は同日夕、記者団に対し、以前から抱いていたウップンを一気にはき出した。「就任前の研修を『意味がないから』と途中で抜けるなど子供じみたところがあった」「交通局と議論しているときも、自分の説明が終わったらさっさと帰ろうとした」「他の区長に対し無能だと言った。何様なのか」…。
一方、採用面接に携わっていたため、自身の任命責任を問われると「交代させることで任命責任を果たす」と“独自の論理”で切り返した。
市長の更迭発言を受け、和田区長と親しい別の区長は「学校選択制の協議の場に2度も来なかったことが更迭の引き金になった」と声を落とした。
■宙に浮く処遇
橋下市長から引導を渡された格好の和田区長は釈明に追われた。
「私の態度や振る舞いについては深く反省し謝罪したい」。3月11日、市役所に姿を現した和田区長は記者団の前で頭を下げた。
ただ、更迭の理由となった会議への欠席や他の区長への暴言については「今は申し上げられない」と言及を避けた。不祥事削減目標が達成できなかったことに伴う連帯責任とされた給料などの自主返納にも、区長の中でただ一人応じなかったが、和田区長は「拒んだわけではなく、保留していた。別にお金を返すのが嫌ということではない」と釈明した。
進退については「市長に会って直接(更迭の件を)聞いたわけではないので何とも申し上げられない」と述べるにとどめだ。
経営コンサルタント出身の和田区長は「アイデアマンとして同区役所内では評判も悪くなかった」(市幹部)といい、市を特別区に再編成する大阪都構想をめぐっては、区割り案のたたき台をまとめる区長プロジェクトチームのサブリーダーも務めた。
和田区長の続投などについて橋下市長から意見を求められた区長会は15日、「和田区長は反省している」「市長に分かってもらうべきだ」などとする意見書を提出し、再考を求めた。
これに対し、橋下市長は「公募区長は僕と一心同体。僕が任命した特殊なポジションでもあり、区長会が自ら動いたのは良いのではないか」と一定の理解を示したが、「人事をやるときに、いろんな意見を踏まえて手続きを取るのかといえば、それは違う」とも述べ、突き放した。
公務員として採用した和田区長の処遇については、現在人事室が検討しているが、区長の任期途中での交代は前例がなく、担当者も困惑を隠さない。更迭後の配置先や市が公募時に提示した年収1400万円の条件変更などについて「検討中」と繰り返すばかりだ。
■“問題”区長ほかにも
交代まではいたっていないが、物議を醸した区長はほかにもいる。
「区長業務のあり方にオーナー企業的な振る舞いが見受けられる」。昨年8月に就任した細井敦子・城東区長は同下旬に橋下市長からメールでこう注意を受けた。
細井氏は元会社社長で、民間出身では唯一の女性区長。橋下市長から強烈な個性の持ち主の一人と認められたが、補助金の見直しをめぐり、「思ったことを手当たり次第に言うだけでは、一市民が役所に意見を言っているのと同じ。自分の考えを検証するプロセスも必要」と指摘された。
ほかにも、短文投稿サイト「ツイッター」をめぐって、表現が問題視される区長もいた。
自身への批判的な書き込みに対し「アホか、相当な暇人(ひまじん)やな」などと中傷するような反論を書き込んだとして、榊正文・淀川区長が8月下旬に橋下市長から、「区長職の信用を傷つけた」として口頭注意を受けている。
このほか、田畑龍生・都島区長は、当初希望した別の区の論文の中で3つの地域を同和地区として挙げ、「いまだに暗い印象をぬぐい切れていない」と表記。11月の部落解放同盟大阪府連との意見交換会で、「(当該地区を)なんとか変えたいという思いだった。差別意識はなかったが不適切だった」と述べ、陳謝した。
和田区長以外に言動などに問題がある区長について、橋下市長は今月8日、記者団に対し「注意すれば、きちんと直っている」と述べ、問題視しない考えを示している。ただ、区長の一人は「ほかに更迭される可能性が高い人はいたが、和田区長が見せしめになった格好だ」と話す。
一方、市幹部の一人は「区長を支えるべき区役所職員が区長に嫌気がさして早期退職の道を相次いで選択している」と現場の実態を指摘。その上で「公募区長は市長の『お気に入り』であるのは理解できるが、厳しく評価しないと組織が持たない」と口にした。
橋下市長への風圧はじわじわ高まっている。
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