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TPPに関する米国の思惑をここまであけすけに語るとは
http://blogs.yahoo.co.jp/hellotomhanks/63853382.html
★「天木直人氏の視点ー(2013/03/18)」★ :本音言いまっせー!
きょう3月17日の朝日新聞に原真人(はらまこと)という編集委員
が「波聞風問」というコラムでTPP参加問題について書いていた。
その内容はいままで私が目にしてきたものの中で、もっとも簡潔に、
そしてあけすけに、米国の本音を書いている。
その記事はまずTPPはGATT、WTOと続いた戦後の世界貿易
ルールにかわる新しいルール作りであると明言する。
偶然にも今朝のTBSの時事放談で浜矩子同志社大学教授が塩崎恭久
議員を前にしてこう言っていた。
保護主義に走る過去の愚を犯さないためにできたのがGATT、
WTOではないのか。その恩恵を受けてきたのが日本ではなかったか。
なぜ今地域主義に走るのか、と。
これに対して塩崎議員は答えなかったが、かわって原編集委員が
この記事で次のように米国の代弁をしている。
WTOの最後の交渉であるウルグアイラウンドが10年間のマラソン
交渉の末失敗し、もはやWTOの新ラウンドは永久に立ち直れないから
だと。
WTOはいまだ存続しているにもかかわらず、ここまではっきりと
WTOは終わったと書いたのを見たのはこの原編集委員がはじめてだ。
私が驚いたのはWTOが終わってしまったのは米国がWTOを
見限ったからだと次のように書いているところだ。
「・・・150に及ぶ国々の利害調整も大変だったが、失敗の最大の
理由は、米国がまとめようとした合意案を中国やインドが飲まなかった
ことだった・・・とくに問題視されているのが、政府が市場に不当介入
する中国流の『国家資本主義』だ・・・」
だから米国は、あらたな世界ルールを決める道を選んだと原氏は続ける。
おりしもオバマ大統領は先月、欧州連合(EU)との自由貿易協定に
向けて協議に入ると表明した。TPPにはカナダも入っている。つまり
オバマ大統領は主要先進7か国(G7)で世界ルールを決める道を選んだ
のだと原真人編集委員は書いているのである。
G7でつくるルールが世界標準となれば中国も無視できず、いずれ
その輪に加わらざるを得ない。それが米国の描く大きな戦略であると
いうわけだ。
極めつけはこの記事を締めくくる最期の言葉だ。
「G7ラウンドが大事なときに、主要メンバーたる日本が(喜んで
TPPに参加しないとは)なんたることだ」
さぞかし米国はそういう気分だろう、と書いている。
私は米国の中にも様々な意見があり、ここまで単純ではないと思って
いる。
しかし、間違いなくこの考えは米国政府の中にあるTPPを推進
しようとする者たちの有力な考えだ。
そしてそれを知っている原真人という編集委員が朝日新聞紙上を
借りて米国の代弁して日本政府に発破をかけているのである。
倉重奈苗記者といい原真人記者といい、最近の朝日新聞はこのような
親米、保守の記者がどんどんと主要な地位を占めて朝日の論調を主導
するようになって来ている。
朝日新聞も権力側に立つただのメディアに向かってどんどんと加速
しているかのようだ。
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