http://www.asyura2.com/13/senkyo145/msg/264.html
Tweet |
http://yokodo999.blog104.fc2.com/blog-entry-917.html
2013-03-16 陽光堂主人の読書日記
安倍は昨日夕方、TPP交渉参加を表明しました。既定路線で、TPPは単なる自由貿易協定できなく、米国の対中政策の一環でもありますから、同盟国(属国)の日本は従うしかないのです。
TPP交渉においては米国は保険分野を重視していますが、特にかんぽを問題視しています。かんぽ生命は株式会社ですが、実質は国営企業で、米国は政府が保険事業を営んでいるのは民業圧迫だと見做しています。国益を別にすれば、その主張には一理あります。
政府が安い掛け金で保険を提供すれば、民間保険会社は商売上がったりです。しかし、民間保険会社は投資機関と化しており、利益至上主義に陥っています。本来支払うべき保険金を出し渋ってマネーゲームにうつつを抜かしているようでは、国民は安心して保険に入ることはできません。勢い、かんぽや共済の方へ流れることになります。
TPPに参加すれば、米国はかんぽや共済の排除を求めてくるはずです。アコギな米国保険会社に入りたいと思っている人など、殆どいないでしょう。多発している保険金殺人が一層増加する恐れもあります。
米国は、ゆうちょやかんぽなどの完全民営化を求めていますが、その狙いは日本の市場開放にとどまりません。最終的には、中国市場の制覇を目論んでいます。
周知の如く、中国の有力企業は国営であることが多く、民間企業でも実態は人民解放軍が運営しているケースがよく見られます。政府の統制が強いことから、実質的に皆国営企業と見做すべきかも知れません。こういうところを自由化するのは中々大変です。
そこでまずTPPでゆうちょやかんぽを料理して、その成果を元に中国を自由貿易圏に引き入れようと米国は考えているようです。ゆうちょやかんぽは実験台というわけです。
TPPは「環太平洋戦略的経済連携協定」の略称ですが、それなら世界第2の経済大国中国を引き入れないと「環太平洋」にはなりません。中国は米国の思惑通りにさせるつもりはありませんから、取り敢えず様子見で、東南アジアとの経済統合を目指しています。
自由貿易協定には様々あり、日中韓FTAも構想されていますが、中々進展しません。領土問題を中心にもめていますから、最も難しい組み合わせと言えましょう。
TPP交渉をまとめるには最低でも2年かかると言われていますが、TPPが成立すれば(あるいはそれと並行して)、米国は日中韓FTA締結を急がせることでしょう。日本に橋渡しをさせて中国を米国中心の自由貿易圏に引き入れようという魂胆なのです。
中々壮大な野望ですが、米国は中国市場を自由化させればかなりの利益を見込めると、取らぬ狸の皮算用をしています。破綻同様の米国の思惑通りゆくかどうか疑問ですが、日本政府が使い走りにさせられることは間違いありません。もちろん、収奪されながらです。
中国は米国の野望などお見通しですから、硬軟織り交ぜた対応をしてくるはずで、我国はキリキリ舞いさせられることでしょう。米国を後ろ盾とした政権が続く限り、安寧が訪れることはありません。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK145掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。