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国民を愚弄するインチキGDP計算でも、TPP参加に経済効果がほとんどないと政府が認めざるをえない結果に
http://www.asyura2.com/13/senkyo145/msg/233.html
投稿者 あっしら 日時 2013 年 3 月 15 日 17:17:42: Mo7ApAlflbQ6s
 


 愛国主義者や民族派国士のフリをして日本を破壊する安倍首相がTPP参加を表明するという。
 小泉元首相は、本人もわかった上での自国破壊活動であったが、安倍首相は、「従軍慰安婦問題認識」でもわかるように、何がどうなるか理解できないまま周りに唆されて自国破壊政策に勤しんでいるようだ。

 政府やメディアは、今なお、TPP“交渉”参加表明とゴマカシの表現を使っているが、TPP交渉への参加表明なら、一昨年(11年)11月に野田前首相がホノルルAPECでとっくに済んでいる。

 また、TPPの交渉に参加するということは、TPPの理念や原則に同意することを前提に、具体的で詳細な事柄を決める交渉に臨むということであり、TPPがどんなものか様子を見るために交渉に参加するという半身の構えが通用するものではない。

 口先だけでそんな気はさらさらないのだが、TPPに疑念を抱く人々に、TPP参加が国益を損なう場合は交渉から撤退もできるという匂いを残したいがための卑しい表現でしかない。

 国際的非難を浴びずに交渉から離脱できるのは、交渉で決まった内容が、TPPの理念や原則に反するものになったときである。

 わかりやすく言えば、関税撤廃が理念であるのに、関税措置が多く残り、それがなくなるメドさえ明らかになっていない場合である。
 逆に、米も乳製品も、10年後には関税撤廃と決まったからTPPから抜けるという“ワケのわからないワガママ”は、それならはじめからから交渉に参加するなという罵倒を浴びせられ、国際社会における信頼を根底から失うハメになる。

 TPPに参加したらどうなるという試算は、この間何回か書いたように、人はおカネを食うわけにはいかないのだから、農業を疲弊させ、ただでさえ低い自給率を押し下げることを代償にした計算なぞ笑い飛ばすしかない。

 しかし、日本政府が、この試算でも、単純な算術レベルでゴマカシとインチキを行っていることは無視できない。

 日経新聞は、「政府が15日に公表する環太平洋経済連携協定(TPP)への参加に伴う経済効果の試算が明らかになった」とし、「輸出の増加などで国内総生産(GDP)を実質で3.2兆円(0.66%)押し上げる効果があると試算。安価な農産品の流入で農林水産業の生産額は3.0兆円落ち込むとの見通しも示すが、他の産業の生産の伸びや消費の拡大がそれを補う」と報じている。

 3.2兆円は0.66%に相当するそうだが、この20年間ゼロ成長近辺で苦しんできた日本経済だから、バカにはできない数字と受け止めよう。

(それでも、それは、財政支出(バラマキ)を3.2兆円増やせば済むレベルの効果でしかなく、農業を犠牲にする意義はまったくないとは言えるだろう)


 試算の根拠は?と読み進むと、「経済効果の内訳は消費による影響が3.0兆円(0.61%)、投資が0.5兆円(0.09%)、輸出が2.6兆円(0.55%)それぞれGDPを押し上げる効果があると試算。一方、安価な輸入品が増えることによるGDPを押し下げる影響は2.9兆円(0.60%)と見積もった」というものになっている。


 これを算術的に表現すれば、GDP変動の構図は、

3.0兆円(消費)+0.5兆円(投資)+2.6兆円(輸出)−2.9兆円(農業部門)=3.2兆円

となる。

 試算を行った官僚は当然承知のうえだが、この試算は、デタラメなGDP計算に基づいて行われている。
 多くの国民はそれほどGDPについて知識をもっていないとバカにした官僚のやり口である。

 GDP計算では、「純輸出」(輸出−輸入)は加算されるが、輸出が単独項目として加算されることはない。
 純輸出の加算もおかしい論理なのだが、ここではそれを脇に置いて、輸出増加分をGDP増加として加算することは古今東西認められるものではない。

 簡単に説明してしまうと、輸出増加分は、従業員給与(消費)・配当(消費)・設備投資(投資)などとしてGDPに反映しているから、それのみを個別にカウントする必要はないからである。

 悪質で口先だけの官僚は、「いやいや、あっしらクン、輸出が増加すれば、貿易収支が赤字でも“純輸出”が+方向に動くから、結果的にGDPは増加する」と応えるかもしれない。

 これも、まったくのマヤカシである。
 なぜなら、試算で唯一マイナスとなっている農業部門の付加価値2.9兆円は、輸入の影響を受けた結果だからである。

 輸出をGDP増加分としてカウントするのなら、農産品の輸入増加分をGDP減少分としてカウントしなければならない。
 農産品の流通過程での荒利はGDPでカウントされているはずだから、農産品輸入増加額は、2.9兆円×70%として、2兆円とみることができる。
 農家が購入する肥料や燃料さらには農耕機械の減少がもたらすGDP減少も考慮しなければならないが、ここでは考慮から除外する。


 その値を使って計算し直せば、GDP増加は、

 3.0兆円(消費)+0.5兆円(投資)+2.6兆円(輸出)−2.9兆円(農業部門)−2.0兆円(輸入)=1.2兆円

に、縮小する。

1.2兆円は、485兆円の0.2%である。


 国士を気取った安倍首相の日本破壊活動やふざけた官僚の言動とそれに追従するメディアを見る度に投稿の意欲が殺がれていく。

 

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コメント
 
01. あっしら 2013年3月15日 17:35:30 : Mo7ApAlflbQ6s : DvLZNEv2EI

引用した日経新聞の記事は、次に示すスレッドで確認できます。

「TPPでGDP3.2兆円増と試算 交渉参加表明へ 農業生産は3兆円減 (日経新聞)」 
http://www.asyura2.com/13/senkyo145/msg/217.html



02. 2013年3月15日 18:51:35 : cWIBtbognM
売国あへは早く消えろ

03. 2013年3月15日 19:26:32 : Pj82T22SRI

まず、赤字国債でバラマキの3兆円と、民間の3兆円は等価ではなく、政府の債務増加(通貨価値毀損)というデメリットを伴っている

また本来、貿易自由化の効果は単純なGDPで測定するべきものではない

例えば、関税を無くして、生産性が低い食糧を海外から3兆円輸入し、製品輸出を2兆円増やした場合、国内の、労働余力を大きく増やせる上に、食糧生産のための資源輸入も減らすことができる
(その一方で、農地に関しては厳しく規制して、スプロール的な転用はできなくし、大規模化を促進する)

つまり、本来必要な人手不足産業に労働力を回せば、国家全体では、労働負荷を減らし、新規産業の投資も増やすことができる

また赤字国債を日銀が買い切って(OR政府紙幣で)消却してしまうことも可能になる

それができないとしたらは、愚かなユーロ圏と同じく、十分な再分配政策を行わないからに過ぎない


04. 2013年3月15日 19:43:01 : ngAXcKRe52
これは、ちょっと案山子を撃っている観があるな。新聞が簡略にまとめたために言葉足らずになっただけじゃないの。

それから、参加表明は野田首相のときにすんでいると言うが、そうならば、日本はもう交渉に参加できているはずなんじゃないの?今回の公式参加表明とは全然、意味合いが違うじゃない。

で爺


05. 2013年3月15日 19:47:55 : yFWLmGYF9M
> 国士を気取った安倍首相の日本破壊活動やふざけた官僚の言動と
 それに追従するメディアを見る度に投稿の意欲が殺がれていく。

まったく同感ですね。
NHKから新聞など大メディアは 官僚中心に恥も誇りもなく共謀して
同じような報道、記事を書いている。

マスゴミなんていう言い方は、ネットの優しい表現。
ヘドロか害毒だ。


06. 2013年3月15日 20:12:25 : xEBOc6ttRg
#自動車一台の売上が増えることの意味を考えることが必要

既得権者の自己満足の生活のために、犠牲になっているものは多い


小原 隆治(こはら・たかはる)/早稲田大学政治経済学術院教授  略歴はこちらから

疲弊する職員、進む学校統廃合
震災から2年−自治体が直面する課題

小原 隆治/早稲田大学政治経済学術院教授

 東日本大震災からちょうど2年が経った。この間、日本学術振興会「東日本大震災学術調査」行政・地方自治班(早稲田大学受託研究。責任者は稲継裕昭・政治経済学術院教授)の一員として見聞きしたことなどを踏まえ、被災地自治体が直面する課題を大別して2点指摘したい。1つは自治体行政体制のあり方、もう1つは地域コミュニティのゆくえに関わる課題である。

職員の不足、職員の疲弊

 まず、自治体行政体制のあり方というのは、職員体制の問題を指している。もっと端的にいう。被災地の現場では職員の数が足りない。職員が疲れ切っている。このことは、現地自治体のヒアリング調査を経験した者なら、ほとんど誰もがそうだと同意するだろう。寸暇を割いて協力してくれた職員に対する申し訳ない気持ち、後ろめたい記憶も鮮明に残っているはずである。「非常事態だから気の毒だがやむを得ない」。そうした一般論ではすまない。この10年間、国策によって全国の自治体で職員体制の劣化が着実に進展した。被災地自治体の現状は、その結果を集中的にあらわしていると見るべきである。

 ここで国策というのは、政府主導で進められた平成の市町村大合併と、自治体集中改革プランの2つを指している。平成大合併によって、全国市町村数は1999年3月31日時点の3232から2013年1月1日時点の1719へとおよそ半分に縮減した。被災地3県の市町村数を見ると、岩手県は59から33、宮城県は71から35、福島県は90から59へと減少している。中心市が周辺町村を吸収する典型的な編入合併を例に取れば、まず周辺地域にあった旧町村の役場が廃止され、中心地域にある市役所本庁の支所に衣替えする。ついでその支所もやがて時間の経過とともに統廃合され、周辺地域には行政拠点がなくなる。各地でよく見られる一般的な傾向である。この過程を通じて職員数が削減されることになるが、ただしそれが持つ意味は、職員自身というより周辺地域住民にとっていっそう大きいと考えるべきだろう。住民サービスの低下に直結するからである。

 職員にとってより深刻なのは、総務省主導で合併のあとを追って進められた集中改革プランの影響である。同プランにより2005年度からの5年間で都道府県は約5%、市町村は約10%の定員削減を実施した。そこに東日本大震災が発生する。被災地自治体は復旧・復興事業に追われてどうにも人手が足りない。他方、被災地以外の自治体も平常業務だけですでに人手に窮しているから、被災地に職員を派遣するだけの十分な余裕がない。

 津波被害が大きかった地域の風景は、被災直後からさほど変わっていないかのように映る。だが目に見えにくい作業を含めて、復旧・復興の仕事はおそらく着実に進んでいる。現地の自治体にとってなかでも急務なのが、高台への防災集団移転事業や市街地での土地区画整理事業などにともなう当事者との交渉や合意形成である。とくに区画整理は高度な法令知識や実務経験を要する仕事であるため、他の自治体から派遣された専門職員に大きく依存せざるを得ない実状にある。その一方、当事者と親身に言葉を交わし、円滑な合意形成を図るには地元事情に精通した職員が欠かせない。そこで現地では、区画整理ほかのまちづくり事業の交渉にあたり、地元職員と派遣職員をいっしょにして送り込むように工夫しているという。しかしそうした工夫にも限界がある。現地自治体はもちろん、派遣元自治体も職員の数がそもそも足りない。だからあとは実際、現場で働く職員の忠実無定量な仕事ぶりに期待するほかない。こうして職員は疲れ切っている。

地域コミュニティと学校

 つぎに、地域コミュニティのゆくえに関し、そのへその緒としての地元公立小・中学校をどうするかの問題を論じたい。コミュニティは、一定区画の同じ地域に暮らすことが取り持つ縁つまり地縁を土台として、住民相互に織りなす生活空間だと一応定義できる。そうしたコミュニティの性格はもともと市町村にも色濃く見られたはずだが、しかし数次の大合併を経て、それが次第に希薄化した。市町村の区域と人口が膨張し、そのため住民にとって役所・役場や議会が遠のき、地域にともに暮らす一体感も実感できなくなったからである。市町村の区域再編成と比較すると、これまで小・中学校の学区再編成はずっと小規模なものにとどまっている。大括りにいえば、いまでも小学校は昭和の大合併前の村、中学校は平成大合併前の町の区域を学区としている場合が少なくない。コミュニティの単位としての学区、拠点としての学校に関心が集まるゆえんである。

 コミュニティに熱いまなざしが向けられている。東日本大震災がその重要な契機の1つになっている。被災直後にあって、地域住民による互助的な救助活動が大きな役割を果たした。避難所や仮設住宅での暮らしを円滑にし、孤立死などの二次被害を防ぐためにはコミュニティの力が必要だ。なにより厳しい状況に置かれた被災者にとって、地域の絆が心の支えになる。このように考えられたからである。そうしたなかで、コミュニティの拠点としての小・中学校の意義に関する認識も深まっている。小・中学校は、もともと日頃から運動会や音楽会、学芸会など、地域の子どもと大人がともに行事を楽しむ場所であった。被災後間もなくの混乱期にあって、避難所のおよそ4分の1を小・中学校が占めていた。今後、河田惠昭が唱える「減災」のための防災教育を進めるうえで、小・中学校が大事な役割を担う。こうした理由からである。

 ところが被災地では、震災をきっかけとしてこれから小・中学校の統廃合が進められようとしている。伝えられるところによれば、被災地3県のうち、岩手、宮城両県で合計25の小・中学校がこの3月に廃校になる予定だという。震災前から続いていた児童・生徒数の減少が震災後の避難で加速したことや、震災で校舎が被災し、その復旧には多額の費用を要することが要因になっていると見られる(朝日新聞2013年3月7日付夕刊)。また、別の報道によれば、宮城県内の小・中学校で統廃合が進む見込みのなか、石巻市、東松島市、女川町ではなくなる20校の校歌を一流オーケストラの演奏によりCD化する運びだという。「せめて地域の『共通歌』を残したい」と願う石巻市民の働きかけがもとになったとされる(読売新聞2013年3月5日付夕刊)。これをどう考えるかである。

 ここでも「非常事態だから気の毒だがやむを得ない」ですませるわけにはいかない。とりわけ被災地にあって、地域が衰退しつつあるいまだからこそ、小・中学校を地域再生の拠点として位置づけ、維持する努力を最大限に払うべきなのではなかろうか。尾木直樹の逆説的な表現を借りれば、地域のなかに学校をつくるのではなくて「学校に地域をつくる」(『子どもの危機をどう見るか』岩波新書、2000年、211頁)。そうした発想で小・中学校の意義を見つめ直し、統廃合に歯止めをかける必要があると思える。

小原 隆治(こはら・たかはる)/早稲田大学政治経済学術院教授

【略歴】
1959年長野県生まれ。1982年早稲田大学政治経済学部卒業。1990年同大学院政治学研究科博士課程単位取得退学。成蹊大学法学部教授を経て2010年より現職。専攻は地方自治。著書に『これでいいのか平成の大合併』(編著、コモンズ、2003年)、『新しい公共と自治の現場』(共編、コモンズ、2011年)、『民主党政権は何をなすべきか』(山口二郎編、共著、岩波書店、2010年)、『公共性の政治理論』(齋藤純一編、共著、ナカニシヤ出版、2010年)、『アクセス デモクラシー論』(齋藤純一・田村哲樹編、共著、日本経済評論社、2012年)など。

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07. 2013年3月15日 21:12:18 : 5fL8OeWrrE
自民党の誤魔化しパターン。後は野となれ山となれか!マズゴミもシカトする。
ニッポン無責任野郎達(組織)が跳梁跋扈する。捏造、詭弁、言い逃れは彼らのお家芸!

08. 2013年3月16日 04:10:01 : UaKmrTjflY
あっしらさん、どうか投稿を続けてください。植草さんのように粘り強く書き、訴え続けなければ多くの人を説得するのは難しいです。これだけ多くの者が反対しているのに政府は公式にTPP参加を発表しました。小沢裁判にしろ原発にしろ不正選挙にしろこの国は口や文章で訴えるだけではもうダメなようです。でも説得を続けなければなりません。必ず根性のある、度胸の座った人間もいるはずです。諦めずに戦い続けることが必要です。

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