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2013年03月15日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆中国全国人民代表大会(全人代)は3月14日、習近平共産党総書記を国家主席に選出した。15日には、李克強政治局常務員を首相に選出する。この2人の最高指導者は、周知のように日本の政治家のなかでは、生活の党の小沢一郎代表と最も親密だが、「習近平・李克強―小沢一郎」の関係を極めて意図的に離間させてきたのは、米CIA対日工作者(ハーバード大学のジョセフ・ナイ教授、リチャード・アーミテージ元国務副長官、マイケル・グリーンCSIS日本部長ら)であった。
とくにマイケル・グリーンCSIS日本部長は、小沢一郎代表に八丈島で直接会い「日米同盟が最重要だ、中国とあまり親密にするな」とクギを刺した。このため小沢一郎代表は、中国最高指導部との連絡、接触を控えるようになった。
米CIA対日工作者は、「日中関係」まで自分たちで牛耳ろうとしたのである。だが、この目論見は成功していない。ジョセフ・ナイ教授とリチャード・アーミテージは2012年秋、訪中して胡錦濤国家主席や温家宝首相に会おうとしたものの、全く取り合われなかった。中国側は、「ジャパン・ハンドラーズ」を相手にするつもりはなかったのである。
ジョセフ・ナイ教授とリチャード・アーミテージ元国務副長官は、尖閣諸島領有問題でこじれている日中の間を取り持ち、当時の野田佳彦首相から何がしかの資金をせしめようとしたのだが、事実上失敗して、大恥をかいた。とりわけ、米CIA軍事部門資金担当であるリチャード・アーミテージ元国務副長官は、中国側からその意図を見透かされてしまい、メンツ丸つぶれであった。それでも読売新聞には「一定の成果があった」と述べて、強がっていたので、誠に恥知らずと言うべきであった。
◆日中関係を没交渉にしてしまった最大の責任者は、菅直人首相と野田佳彦首相である。
この2人は、中国民族がいかに義理人情に厚く、恩義を忘れない民族であるかを全く意に介していなかったのである。日中国交正常化を果たした田中角栄元首相と大平正芳元外相(後の首相)に感謝し、とくに田中角栄元首相については、「最初に井戸を掘った人」として、いまでも尊敬し続けている。その思いは、田中角栄元首相を政治の父、最大の師匠としている小沢一郎代表に対して向けられている。
◆中国の最高指導者たちが小沢一郎代表に寄せている深くて熱い思いを一切無視して、民主党政権樹立の最大功労者である小沢一郎代表を「排除」し、遂には「追放」した菅直人首相と野田佳彦首相に対して、中国の最高指導者たちは、軽蔑の目で見ている。このため、いくら菅直人首相と野田佳彦首相が「会って欲しい」とラブコールしても、鼻もひっかけられなかった。温家宝首相は、国際会議場で野田佳彦首相とすれ違っても、目さえ合わさなかったのである。
そんな冷めたい関係のなか、ロシアのウラジオストックで開かれたAPEC会場で、野田佳彦首相は胡錦濤国家主席から「尖閣列島を国有化しないでくれ」と言われて、「分かりました」と応えていたにもかかわらず、帰国して直ぐに閣議で「国有化」を決めてしまった。これでは胡錦濤国家主席が激怒しないわけがない。野田佳彦首相は、国内で「マニフェスト違反」の「大ウソつき」の烙印を押されたばかりでなく、日中外交面で「大ウソつき」という不名誉な烙印を押されたのであった。
こうしてこじれにこじれた日中関係をいかにして改善するか。安倍晋三首相に期待せざるを得ないけれども、「3.11」の2周年の追悼式典に中国北京政府からは誰も出席しなかった。日本側が台湾からの参列者を厚遇したことに腹を立てたという。だが、安倍晋三首相が「戦略的互恵関係」を提唱していても、中国はまだ信用していない。それは、余りにも米国CIA対日工作者に牛耳られすぎているからである。結局、日中関係を改善できるのは、小沢一郎代表しかないと、習近平国家主席、李克強首相は思っている。この人間関係を無視していては、安倍晋三首相の日中外交は何の結果も出せない。
本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
中国共産党北京政府の習近平国家主席―李克強首相の命運は北朝鮮(金正恩第1書記)が握っている
◆〔特別情報@〕
中国共産党の習近平国家主席―李克強首相の新体制は、今後10年間政権を担うことになる。だが、決して順風満帆の船出とは行かない。「内憂外患」、前途は多難だからだ。この政権の命運は、隣国・北朝鮮が握っている状態なので、朝鮮半島〜中国東北部(旧満州)がどうなって行くかによって、中国共産党1党独裁の国家体制が大きく再編される可能性が大なのだ。
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