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2013年3月14日 神州の泉
3月12日の「TPP交渉参加断固反対緊急全国集会」には、農家ら約4千人が集まった。約180人の国会議員も集まったが、圧倒的に自民党議員が多かったらしい。自民党の石破茂幹事長と公明党の井上義久幹事長はハチマキをしなかった。自民党のTPP対策委員会は13日夜、党本部で総会を開いたが、石破茂幹事長は「議論は徹底し、決めたことには従う政党でありたい」と結束を呼びかけた。
石破幹事長は「決めたことには従う政党でありたい」と言ったようだが、どう考えてもこれは、「安倍首相が一度交渉参加を決めたら、いっさい反対するな」ということ以外にない。自民党は昨年の総選挙で公約としてTPP反対を訴えていたが、自民党に投票した有権者はそれを判断したわけであり、政権与党になってから、ごくわずかの時間で、党内議論も国民への問いかけもほとんどないままに、いつの間にか首相の一存で交渉参加に進められている。この背景が不気味なことは、財界、政界、官界、マスコミが最初から参加に向けて動いていて、そのバックにはアメリカ(CSIS)が睨んでいることがある。
農業団体の熾烈な反対は一貫しているが、今、自民党の議論が沸騰しているのは、安倍首相の日米首脳会談後のことであり、それは安倍首相が党内意見とは離れたところで、最初から交渉参加を決めていたかのような態度に終始しているからだ。安倍首相のやっていることは、野田佳彦前首相のやっていたことと全く同じであり、最初からTPP交渉参加と本格参加に目標を定めて取り掛かっている。
両者とも反対意見が巻き起こるのは予め織り込み済みであり、本質的な議論を何とか避けたまま、“参加”というゴールに如何にして到達するかという一点に終始している。TPPにおける安倍首相の詐欺的体質が露わになったのは、自民党が先の総選挙で公約に掲げた「TPPの6大判断基準」の『政府が、「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する。』という項目だけに特化して、他の5つを完全に無視した態度に終始していることによく見える。
あろうことか、安倍首相はこの公約6項目を「正確には公約ではない。目指すべき政策だ」と言い放ち、肝心なISD条項、その他の危険な部分にはなるべく触れないように避け続けている。「決めたことには従う政党でありたい」なら、昨年の選挙公約に従ってもらいたい。そうこうしているうちに13日、東京新聞はアメリカの本音を以下のようにすっぱ抜いている。
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(東京新聞 TOKYO Web 2013年3月13日 07時06分)より一部引用
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013031390070641.html
シンガポールで十三日まで開催中のTPP第十六回交渉会合で情報収集する日本の非政府組織(NGO)アジア太平洋資料センターはじめ、米国、ニュージーランドの市民団体によると、米国の交渉担当官は会合で「日本には正式な参加国になる前に一切の素案や交渉経緯を見せられない」と各国交渉官に念押しした。さらに、「日本には一切の議論の蒸し返しは許さず、協定素案の字句の訂正も許さない」と述べた。
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●「日本には正式な参加国になる前に一切の素案や交渉経緯を見せられない」
●「日本には一切の議論の蒸し返しは許さず、協定素案の字句の訂正も許さない」
アメリカが示しているこれら二つの意志は、現在の安倍首相や自民党、公明党の論議とはまったく噛み合っておらず、TPPの最も危険な本質を見事に浮き彫りにしている。まず「一切の素案や交渉経緯を見せられない」は、日本にとってあまりにも危険(不利)なので内容を開示できないということであり、「議論の蒸し返しは許さず」は、ずばり、やり直し不可の『ラチェット規定』に他ならない。
これら米国の強固な意志を踏まえれば、現在、日本国内で行われているTPP論議が、如何に効果のない空しいものであるかが分かる。原則的に行って、一切の素案が分からない条約に入るかどうかを迫られること自体が理不尽というか論外である。今の自民党の党内論調は賛成派も反対派も間違っている。なぜなら、ISD条項とラチェット規定は、TPP参加が治外法権性と関税自主権の放棄という重大問題を内包するから、優先的にこれを論議しなければならないからだ。ところがそれを無視した挙句、一気呵成に交渉参加して、もしも国益に反すると判断したときは脱退するなどという、実に寝惚けたことを言っている。
参加すれば脱退は無理なのだ。東京新聞さんが暴いたように、一旦参加したら手かせ・足かせをはめられ、決して抜けることも状況を変えて行くこともかなわない。まさにアリジゴク。リーマンショック以降、飢えた剣歯トラ(米系多国籍企業)は、徹底的に日本をしゃぶり尽くすことに的を絞っているのである。
TPPは、後にも先にも“断固として不参加”以外の選択肢はない。
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