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2013年03月11日 天木直人のブログ
もはや遠い過去の事のように忘れられようとしているが2月22日から始まった安倍首相の訪米と日米首脳会談の目的は一体何だったのか。
その事を見事に教えてくれる記事を発売中の選択3月号に見つけた。
「安倍訪米の『隠された狙い』」と言う見出しのその特集記事は、一言で言えば安倍首相のタカ派を警戒する米国に対し、それを封じ込めますと釈明することが今度の訪米の最大の目的であったというのだ。
だからこそ安倍首相は米国滞在中、オバマ大統領との会談でも、講演でも、中国との関係をこれ以上日本のほうからは悪化させませんという釈明で終始した。
それにもまして安倍首相が封じ込めなければならなかったのがその歴史認識であり、その中でも従軍慰安婦問題を否定する持論である。
いうまでもなく安倍第一次内閣が一年で失脚した最大の理由はこの従軍慰安婦問題についての強硬姿勢に対する米国の警戒であった。
そして安倍首相は性懲りも無くそれを繰り返した。
自民党総裁選を闘うために、あるいは自民党総裁になって野田民主党政権と政権を争うために、そのタカ派ぶりを強調する限りなら、まだいい。
しかし安倍首相は日本の総理になった後も就任早々それを繰り返した。
そして第二次内閣の閣僚を愛国・保守で固めた。
米国はそれに不快感を示し、安倍首相はたちどころにそれを封じ込めなければ第一次政権と同様に危ういと察知した。
早急に米国の許しを請う必要があったのだ。
なるほど、そういわれればすべてが合点が行く。
なぜ国民の大半が不安に思うTPPの交渉参加をここまで急ぐのか。
なぜ首脳会談の中身が公表されないのか。
なぜ報じられる日米合意がすべて米国に迎合するものばかりなのか。
そして稲田朋美、新藤義孝、下村博文大臣らがそろって静かになり、その存在感が見えなくなったのか。
すべては氷解する。
もはや安倍政権は完全に米国の掌の中にあるということだ・・・
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