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2013年03月08日 世相を斬る あいば達也
なんとも絶好調の安倍晋三だ。もう向かうところ敵なしの勢いである。今まで自民党自体が二の足を踏んでいた問題まで、今の勢いですべて片づけてしまおう、と云う鼻息だ。先のことは判らないが、名指しされたファミマまで賃上げに応じた。ローソン、セブン&アイ・ホールディングスに続き、この調子だとイオンも上げざるを得ないのだろう。株価もうなぎ登り、円安で輸出好調、その上、危惧されていた賃上げ(軽減税率導入のロビー活動)も実現した。もう怖いものなしである。労働の流動化を促進し、労働の産業転換も話し合われ、正社員の首切りを簡単にしよう、なんて話まで出ている。この調子だと、改憲だって怖くない。勢いのある間に、全部片づけちゃえ、と云う気分になっても不思議ではない。
それにしても、あまりといえばあまりの絶好調である。自民党総裁選でも、薄氷を踏む思いで漸く総裁になっただけなのに、野田佳彦の「売党行為」により、易々と内閣総理大臣になったのだから、俄かには信じがたい展開である。しかし、冷静に考えると、幾分奇妙ではないのか。安倍晋三の力量(無能)は既に証明済みなはずだし、自民党と云うアンシャンレジュームが時代遅れである事も証明済みだと云うのに、あまりにも好事が重なり過ぎる。自民党とか、安倍晋三に関わりのない「神の手(悪魔の手かもしれない)」が勝手に、自民党と安倍の身体にのり移り、すべてを仕切っているようにさえ見えてくる。
このような幸運が続くだけのシナリオがあったのではないかと云う疑問は、何の根拠もないが憶測してしまう。TPPも、安倍が理解しているように推移するのなら、それは最悪ではないかもしれないが、おそらく安倍や日本政府が受けとめているような、生易しい条約ではないのだろう。それよりも、もっと身近な危険があるような気がする。杞憂に終わることを祈るのだが、北朝鮮の暴走のトバッチリが我が国に及ぶ可能性も否定できない。時事通信は以下のように報じている。
≪ 韓国への局地的挑発も=「核先制攻撃の権利行使」−米譲歩狙い強硬維持か・北朝鮮
【ソウル時事】北朝鮮外務省スポークスマンは7日、声明を出し、核実験を受けた国連安保理の制裁決議が採択された場合、強力な対応措置を取ると警告した。今後、4回目の核実験や新型ミサイル発射のほか2010年の延坪島砲撃のような韓国への局地的挑発に出る可能性も指摘されている。
北朝鮮は米韓合同軍事演習への反発を理由に、朝鮮戦争の休戦協定を11日から白紙化すると表明した。近く、異例の国家級軍事訓練を行う見通しで、この過程で韓国への軍事挑発に出るとの懸念が強まっている。
外務省声明は「米国が核戦争の導火線に火を付けようとしている以上、侵略者たちの本拠地に対する核先制攻撃の権利を行使することになる」「第2の朝鮮戦争が避け難くなった」と威嚇した。≫(時事通信)
好事魔多し、と云う言葉があるが、あまりの安倍の絶好調を見ると、北朝鮮の暴走のトバッチリを日本が受けないとも限らない、とフト思った。誰ひとり、北朝鮮が軍事行動を起こすとして、そのターゲットは韓国だと言い切っているが、日本がターゲットになる危険はないのだろうか。今回の国連安保理制裁決議により、北朝鮮・金正恩体制といっても、実権は軍に渡っている可能性が高く、反米のシンボルであったベネズエラのチャベス大統領が58歳の若さで5日に死去した事実も、北朝鮮の指導部に何らかの影響を及ぼしているだろう。彼らが窮鼠になるだけの条件は整いつつある。
昨日の豊島公会堂で国民大集会において小沢一郎は、世界情勢は政治経済面深刻な状況にあり、シリア、イラク、アフガン、イランなど以上に深刻な情勢を迎えているのが北東アジアだと看破していた。肥大化し、新たなヘゲモニーを獲得しようとする米中の狭間にあって、身悶えているのが日本、韓国、北朝鮮等である。今、安倍自民党は菅・野田民主党に輪をかけた隷米姿勢を鮮明にし、腹部を晒し、徹底的恭順の意を示そうと必死になっている。このような日本の対米隷属の赤裸々な態度は、北朝鮮にとって、韓国同様に極めて不快な存在に違いない。
今までも、北朝鮮が必死の外交で生き残りをかけ、あらゆる脅しを喧伝していたので、狼少年的印象で受けとめているが、金正恩体制のおける軍部の台頭を甘く見ていると、思わぬ方向に攻撃が仕掛けられると云うリスクを無視は出来ない。北朝鮮の外務省報道官は7日、国連安全保障理事会での制裁決議採択を前に、「侵略者の本拠地に対し、核先制攻撃の権利を行使することになる」など、制裁論議を主導した米国を威嚇する内容の声明を発表したが、北朝鮮が核先制攻撃に言及したことを重大に受け止めておくべきだ。
軍の責任者が自らカメラの前に立ち、軍事的行動を辞さないと世界向け公表する情勢は、今までの北朝鮮のオオカミ少年的立場を逸脱したと言って良いだろう。日本人の殆どが、攻撃されるのは“韓国か米国”だと思い込んでいるようだが、徹底的に米国傘下の隷属国としての立ち位置を明確にし、中国、北朝鮮と米国の思惑とは異なる次元で対峙する安倍自民の姿勢は、北朝鮮からみるならば、米国の領土の一部程度と解釈しても不思議ではない。勿論、「朝鮮休戦協定のすべての効力を3月11日から全面白紙化する」と云うのだから、朝鮮戦争の再開は朝鮮半島で起こる確率が最も高いが、奇をてらうと云うこともあるわけで、日本領土が安全地帯だと、誰も断言出来ないのではないだろうか。
同胞の住む韓国を攻撃する、怖すぎる米国を攻撃する、と云う悩みを解消する選択肢に、それら勢力に加担し隷米度を深める日本と云う国を加えないと云う保証はどこにもない。最も腰の座っていない国家を血祭りに上げる方が、外交交渉の余地が残るのではないのか。韓国、米国を直接相手にすれば、自国の崩壊が確実になると思えば、「我々は米国の前線基地に攻撃を仕掛けた」と云う理屈を持ち出さないとも限らないわけである。おそらく杞憂に過ぎないだろうが、そういう心配と防御も防衛省及び官邸は念頭に入れておいて欲しいものだ。アベノミクスも結構だが、先制攻撃への対応も政府の仕事である。
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