★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK144 > 760.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
TPPの罠 自由貿易が惹き起す“資本という亡霊”と闘う国家と国民 (世相を斬る あいば達也) 
http://www.asyura2.com/13/senkyo144/msg/760.html
投稿者 笑坊 日時 2013 年 3 月 07 日 10:13:24: EaaOcpw/cGfrA
 

http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/cd09af8fe0ac4dd81229d968f6502c21?fm=rss
2013年03月07日 世相を斬る あいば達也

 TPP、特にISD条項の問題点を、数多くの書籍や内外のネット情報とオバマ・安倍会談の流れを観察すれば、その条項が如何に理不尽なものであるかは、脳味噌のある人間なら、誰もが危惧するものだろう。簡単に言ってしまえば、民間企業(広い意味で資本)が国家の上位に位置する貿易協定である。否、TPPを貿易協定のレベルで論ずること自体、既に間違いである。

 小沢一郎は、一般論として自由貿易を支持している。それではTPPが自由貿易に資する協定かといえば、異なるものだと言っている。仮に、自由貿易協定であれば、どことでも結んで良いと言っているが、TPPはアメリカのルールに従うことであり、同等の立場で交渉できる協定とは言えず、例外が存在すると米国側が言ったのは、日本政府が国内で言い訳する材料を与えただけだろうと看破している。おそらく、それ以上の問題を含んでいる事を知っているのだろうが、敢えて、それ以上は言及していない。

 ネット上で情報が拡散しているように、有利な立場にいる筈の米国人までが、多国籍企業による民主主義の支配だと怒っている。なにせ、TPPと云う一見自由貿易協定に似せた“対国家における資本の優位性”を規定するISD条項やラチェット条項(不可逆性条項)は、参加するすべての国家の主権を制限する。制限ならまだしも、最悪の場合、その国の憲法よりも上位な可能性すらある。つまり、参加各国の国内法(憲法含む)のすべてに優先するのだ。たとえば、相手国がその国の法律に従い行った規制でも、資本の行動自由が阻害された場合、不利益を蒙った資本(多国籍企業群乃至は単なる民間企業)は、その国を訴え、賠償を支払わせる事が出来ると云うものだ。

 TPP推進論者は、このISD条項における紛争は、国際仲裁機関において(今までの歴史的経緯において)公正公平に行われていると主張している。たしかに、NAFTA(北米自由貿易協定:米・カナダ・メキシコ)におけるISD条項違反の裁定を詳細に見てみると、訴えた企業側の主張に理がある面もあるので、一概に反TPP論者の「負けているのはカナダとメキシコだけだ」と云う証明には論理的に弱い面がある。つまり、その仲裁裁判の結果を持って、だから危ないと云うのは論理的ではない。

 ただし、国際仲裁法廷が公正公平で、今後、その歴史的経緯が継続すると保証はない。本当のTPPにおける問題は、今までではなく、将来に亘って国際仲裁法廷が公正で公平な機能を果たせるかどうかなのである。最近、社会学者の間で語られるようになっている課題は、資本にとって国家は必要か、と云うものである。経済のグローバル化はかなりの部分で、国境と云う意識を抹殺してきた。それでも、関税と云う障壁が国家の存在を目に見えるものにしていたのだが、資本は、それが邪魔だと言い出したのが米国型TPPの発想である。

 オバマの哲学的思考まで考えるつもりはないが、自由貿易の過度な進捗は、必ず国境が邪魔と云う考えに到達する。なぜなら、資本と云うもの人格を持たないので、何処まで行き着こうが強欲なのである。これは資本が悪者と云うわけではなく、それが資本の性(さが)なのである。人間や国家のように、食べ過ぎには注意しよう。あまり人のものを奪うのは宗教倫理上も、外交上も拙いものだ、等と考えないのである。そして、どこの誰が、その資本の持ち主なのかさえ判らないのだから、極めて取り扱いが難しい。案外、各国の庶民の貯金も、資本の一部でさえあるかもしれないのだ。つまり、世界各国が、この資本と云う正体不明の存在に蹂躙される危機が訪れているのだろう。

 リーマンショックと云うのが、自由貿易の踊り場だったことは確かだ。しかし、資本は、国家の財政に助けられ、結果的には甦った。そしてまた、再び牙を剥いているのだ。彼ら(資本・マネー)には、人格、言いかえれば心がないのだから、その慣性の法則に従い、食って食って食い捲るのである。自由なんて言葉がくっついているので、ついつい善のように思うのだが、トンデモナイ悪魔なのだ。永遠と云って良いほどの食欲で、寝る暇さえ惜しんで食べ続けるわけである。

 自由貿易の世界では、資本が主役であり、国家も国民も、すべて従属関係にある。ゆえに、此の儘自由貿易が継続すれば、国家は滅亡するのである。まぁ理屈上は、国境がなくなり世界国家が誕生するわけだが、国家を形成しているのが国民と云う人間であり、彼らの心があることを忘れてはならない。つまり、資本を主体とする自由貿易は、論理上世界国家を成立させ得る。しかし、現時点で、国家を形成している各国の人々には、感情があり、良くも悪くも心がある。つまり、最終的には、理屈と情緒の対立が起きる。言い換えるなら、資本と国家の対立が起きる。

 ところが、この対立の図式は、勝敗は決まっている。必ず、国家が負けるのだ。なにせ、相手が何処にいて、何者なのか、誰にも判らないからだ。幽霊と喧嘩して勝てるヤツはいないだろう。実に、それに似ている。ただ、幽霊と違って、目が覚めても、そこにいるのだ。そして、常に人間を競争に追いたてるのである。その昔、キリスト教では、利息を取ってはいけないと云う不文律があったわけだが、それを暗黙に認めたことから、資本と云う怪物が生まれたらしい。こんな事をオバマが考えているかどうか判らないが、少なくとも安倍晋三はオバマから命じられる儘に実行するだけで、行く先や国益など、チンプンカンプンなのだろう。 正直、そんな自民党に勝たせたから仕方がないとかの問題ではなく、民主党でも同じくらい低レベルの議論しかしていないので、目くそ鼻くその選択。共産党も抵抗できない資本の風圧である。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. JohnMung 2013年3月07日 10:48:15 : SfgJT2I6DyMEc : 8Nq1e32F8M

 TPPはアメリカ型ルールの日本社会への適用を求める協定である。

 下記のような事態も懸念される。
 国民の暮らしといのちをアメリカと国際資本・多国籍企業に売り渡すTPPを推進する輩は奸賊である。

”TPPにより日本民族が米国企業の「植民地」になる日が近づいている (板垣 英憲)”
 http://www.asyura2.com/13/senkyo144/msg/752.html
 投稿者 笑坊 日時 2013 年 3 月 07 日 06:54:27: EaaOcpw/cGfrA

 国民・有権者をペテンに掛け騙くらかして「アベノミクス」ことTPP参加・原発再稼働等々を進められている「アベノリスク」は蹴飛ばして、生活の党・森ゆうこ代表代行らが提唱する「原発ゼロノミクス」を推進しましょう。

 安部晋三と安倍自公売国政権が注力していることは、アメリカと国際資本・多国籍企業に、日本国民・有権者の暮らしといのちを売り渡すことです。

 阿修羅閲覧者のみなさんはすでにお気づきと思われますが、大手マスメディア等を使って、総選挙前から巧妙に布石が打たれており、総選挙後の安倍自民党の数々の公約ずらし・公約破りもその一環として進められたものです。

 安部晋三と安倍自公売国政権の企みを、ネット外にも広く情報発信し、啓発活動を強化しましょう。

”TPPはアメリカ型ルールの日本社会への適用を求める協定 2013年3月4日 小沢一郎代表定例記者会見要旨”
 http://www.asyura2.com/13/senkyo144/msg/739.html
 投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 3 月 06 日 21:18:01: igsppGRN/E9PQ

 国民・有権者をペテンに掛け大嘘ついて、実質TPP参加をごり押しする安部晋三は、統一協会壺売り・相続税脱税・山口組在日金庫番やCIAとの親交疑惑等々があり、日本の首相としては、相応しくない。

 下記のスレをよく読んで、TPP参加が飛んでもない危険性を含んでいることを確認しましょう。
 阿修羅政治選挙板には、TPPに関する貴重な投稿記事がたくさん掲載されています。しっかり学習して、ネット内外で、安部晋三はじめとする国賊・売国奴どもに反撃しましょう。

”TPP交渉参加に必要な献上品、日本植民地化計画の第一歩が郵貯とかんぽの300兆円 (Shimarnyのブログ)”
 http://www.asyura2.com/13/senkyo144/msg/634.html
 投稿者 笑坊 日時 2013 年 3 月 03 日 21:43:14: EaaOcpw/cGfrA

”米国に譲歩で自動車関税が維持へ、日本はTPPで年間たった0.027%しか成長せず (Shimarnyのブログ)”
 http://www.asyura2.com/13/senkyo144/msg/746.html
 投稿者 笑坊 日時 2013 年 3 月 06 日 23:09:38: EaaOcpw/cGfrA

 安倍自公売国政権には、「No」を突きつけ、追随する自公の議員には抗議しましょう!
 その際、自公議員は平気で二枚舌・三枚舌を使うので、丸め込まれないようにしましょう。

 「本当のこと」を伝えない大手マスメディア等は、金を払ってまでは読まない・見ない、宣伝広告を掲載する企業・団体の商品・サービスは買わない・利用しないようにしましょう。


02. 2013年3月07日 11:45:51 : lzOcTKsnP6
あおば達也さんの戦略が分かったような気がする。お世辞じゃないが、さすがあいばさんだ!。

あいばさんは闘ってはいるのだが決してシャカリキに闘う姿勢は見せない。権力の意図を丁寧に説明し「これを放置すれば皆さんの身に降りかかってきますよ」と警告しているのだ。

この前の選挙も「皆さんの身に降りかかってくる」ことが理解できなかったから自民党を勝たせてしまったのでしょう。一見退いたように見えるが「あいば戦略」は非常に有効です。小沢支持者の中には権力に対しャカリキに闘う姿勢の人が多いがこのやり方は「サヨク」と受け取られ国民が一番嫌うやり方なんだ。

参院選に勝つためにはこれからは「あいば戦略」でいこうではありませんか。


03. 佐助 2013年3月07日 14:59:38 : YZ1JBFFO77mpI : TUhrPgEJIU
今日では、紙幣を印刷すれば、百倍の赤字を埋めることができる。紙幣を土台に、個人と企業も信用通貨を発行し、無意識にバブルに加担する。それは、人間の概念の中では、ネズミ講と同じく、無限に拡大できる。

金融商品は自然に信用を膨張させる。その膨張係数が、四倍以上になると、バブルは確実に炸裂する。金融商品以外の日常生活商品は、機会損失の心理に支配され、定期的にバブルの発生と消滅を繰り返す。

買手が売手の倍以上、つまり、需要が供給の倍以上になると、どんな商品でもバブルが発生する。そして、需要が供給の半分以下になると弾ける。バブルは国ごとに時差と姿を変えて発生する。

紙幣を土台とした金融商品は、自然に信用を膨張させバブルを発生させる。人間はバブルから教訓を学び、二度と繰り返さないように、制御コントロールしようと努力する、だが、バブルは姿を変えるために、その破裂を予知できない。

紙幣の発生起源は、キンの預かり証である。つまり、預かり証そのものが、キンと同じ価値をもつと信じられて流通したことから、紙幣が誕生した。だから、紙幣を土台にした金融商品を放置すれば、自然と新しい信用を創造し膨張する。この紙幣が、信用を膨張させるバブルの真犯人だという事実は、現実の生活に埋没して隠れて見えない。

だが、紙幣は、その発行者の信用がなくなれば、突然紙切れになる。又、ハイパーインフレが発生すれば、何百枚の紙幣で饅頭一個しか買えなくなる。

2006年、包括関税引下げ交渉は行き詰まり、二国間の交渉に中心が移った。これは第一次世界信用大恐慌前後と同じ状況に突入したことを意味する。この幻覚は2015年以降のTPP(FTAなど)や増税・関税と通貨切下げ競争で、数十年間も悪夢にうなされます。TPP魔法はかくして、ドルと株の暴落で、第二次世界金融大恐慌の妖怪の姿は、誰の目にも見えてくるでしょう。なんたる悲喜劇であろう!

すべての経済現象は、その結果を、需要と供給の均衡/不均衡で必ず説明することができる。そして貿易と外国からの投資を制限すると世界的金融バブルの打撃を軽減する。だが、経済現象の停滞は免れないことになる。その経済指数を10%から25%ダウンさせることは避けられないのである。それは国内市場の縮小を海外市場の拡大によってカバーされた、蜃気楼化された経済指数が正体だからだ。

その経済現象の苦痛から日本の政治家には平和憲法を変えて核武装し、世界の憲兵の仲間入りをしたいという流れが、いまや多数派となりつつあることは非常に残念だ。そのことで日本は、最大の打撃をこうむるだろう。

だが経済政策の舵を切換え、そのドン底の経済指数を、2015年迄には回復させることが可能だ。2020年までは、新しいルールを受け入れ、古いルールを破壊する社会的心理が多数派となる。そこで、新しいカジュアル商品と、新しい技術商品の市場の普及が加速される。そのために、先覚商品市場の打撃は、更に軽減される。

新しい技術や先覚商品の開発に成功した、個人と企業と産業は、各産業のトップ企業を入れ替え、次の時代をリードする企業を誕生させ急成長させることになる。原発やリチウムから一日も速く脱出し自然エネルギーから産業革命を10年前倒しすることである。世界恐慌はキン本位制で沈静化そして技術革新で収束する。


04. 2013年3月07日 20:57:01 : stL1RLpSIc
 「資本が自己増殖する運動体だ」とマルクスが喝破したが、それは、資本というもの本性は、癌だということである。癌が、自らの出自である身体組織の秩序を侵食し、転移し、死に至らしめても苦しみも知らないように、資本も自らの出自である、社会、文化、法、自然の秩序を侵食しながら、幾何級数的に増大し、それを「なにか」にいたらしめる。「なにか」とは、文化的、生態学的な浅薄化、画一化と、創造性、生産力の低下であろう。だから、本来、癌化しないように、資本を国家が管理すべきなのである。
 TPPや、その背後のマスコミ、金融、軍需産業などをうごめいている資本の中には、リーマンショック時に、本来は国家の規制、「免疫」によって、淘汰されてしかるべきものが、大量に含まれているのであろう。本来排除されるべきものが、あいば氏もいうように、国家によってリスクを保障され、救われてしまった。米国はオバマを産むには産んだものの、すでに資本の管理能力を失っているようにみえる。皆保険制度を志向し、骨抜きにされた彼は、TPPも心底やりたいわけでは、なさそうにみえる。
 しかし、ここで無人格な資本に悪役を負わせ、諦めるのではなく、それに抵抗しない政治家、無視するマスメディア、そして、立憲国家という免疫機構を逃れようと謀議を続けるTPP参加資本家605人に、むしろ、標的を決めて、国民として、それぞれができる批判の矛を向け続けるべきだとおもう。

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK144掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

アマゾンカンパ 楽天カンパ      ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK144掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧