http://www.asyura2.com/13/senkyo144/msg/755.html
Tweet |
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-8213.html
2013/3/6 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
「物価を上げます」と言わせるだけの無責任
国会は2日間にわたって、次期日銀総裁、副総裁候補として提示された黒田東彦・アジア開発銀総裁と岩田規久男・学習院大教授に所信聴取した。2人とも大胆な緩和策を主張、黒田氏は「デフレ脱却に向けてやれることは何でもやる」「(2%インフレ目標達成は)2年が適切なメドだ」と明言。岩田氏も競うように「2%は遅くとも2年で達成できる」と言い切り、「(できなければ)最高の責任の取り方は辞職だ」とまで踏み込んだ。
なんだか、アベノミクスへの忠誠合戦みたいで異様だったが、もっと奇異だったのは質問する国会議員の方だ。こぞって、インフレ政策への意気込みや手法ばかりを尋ねて、肝心のことをまったく聞かなかったのである。ズバリ、「出口戦略」のことだ。
「2年で2%のインフレ目標を達成する。こうハッキリ宣言した以上、何でもありの金融緩和政策を続けるのでしょうが、短期間で0から2%のインフレになれば、勢いのついた物価は3、4%高へといってしまう。日銀は金融引き締めに転じなければならない場面が出てきます。それが出口戦略なのですが、これが難しい。金利をいきなり上げれば、長期金利がハネ上がり、国債価格は下落する。投げ売りを招き、国債価格が暴落する可能性があります。借金まみれの日本は国債の利払いがかさみ、大変なことになるし、日銀は日銀で、これまでせっせと買い続けてきた国債の価値が下がれば、膨大な含み損を抱えてしまう。大量の国債を保有している銀行も同じ運命です。それだけに、簡単に金融引き締めにはかじ切りできない。それじゃあどうするのか。これを聞かなければいけません」(東海東京証券チーフエコノミスト・斎藤満氏)
金利引き上げのタイミングを失って、インフレを放置すれば、それこそ、歯止めが利かなくなってしまう。そこがインフレの怖さである。米国ではとっくにこうした議論がなされていて、安易な金融緩和に対する慎重論が台頭している。能天気に金融緩和=インフレ政策を煽(あお)っているのは日本だけなのである。
「もうひとつ、物価を2%に上げると宣言した以上、庶民の暮らしはどうしてくれるのか。そういう質問も出ませんでした。日銀には企業の賃金を引き上げる能力も権限もない。それなのに物価だけ上げると宣言したわけで、極めて無責任です」(同)
それなのに、黒田、岩田発言を歓迎し、ありがたがっている国会議員や大マスコミはサイテーだ。国全体がバブルに踊るつもりなのか。この国は完全にトチ狂っている。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK144掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。