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2013年03月06日 天木直人のブログ
「(オスプレイの)配備自体は米国政府の方針だ。どうしろ、こうしろという話ではない」、という歴史に残る迷言を吐いて野田首相がオスプレイ受け入れを決めたのは昨年の7月だった。
そのあまりの対米従属ぶりを私は繰り返し糾弾してきた。大きな間違いを犯した、オスプレイ受け入れは政権を苦しめ続けることになる、と。
それから8ヶ月ほどたち、野田民主党政権から安倍自民党政権に移り、いよいよきょう3月6日から本土におけるオスプレイの低空飛行訓練が強行される。
私はそれをあえて歓迎する。
なぜならば安倍自民党政権がそれをそのまま受け入れのなら、この野田民主党政権の置き土産に苦しめ続けられる事になると確信するからだ。
オスプレイ低空飛行訓練の不条理さはその危険性だけにあるのではない。たとえ安全性が確保されたとしても住民に与える騒音や生活環境破壊は人権問題である。
それだけではない。今度のオスプレイ本土低空飛行訓練の強行は米国による日本の主権無視のあらゆる要素が凝縮されている。今度のオスプレイの本土低空飛行訓練開始にあたっては、日本政府や自治体の知らないところで勝手に決まり、変更された。日本への通報は遅れ、その都度、日本政府や自治体は振り回された。
このような不条理は、沖縄では米国の統治下にあった時はもちろんの事、日本に復帰した後でさえも今日まで繰り返されて来た。その不条理から来る怒りと苦しみがやっと本土でも身にしみて共有されるということだ。
権力に従順な日本国民もさすがに気づくであろう。日本は米国の属国なのかと。ここまで人権をないがしろにされて日本国民は黙っているのか、と。
そんな占領状態を放置することは、日本を愛し、日本をトレモロスと国民の前で繰り返し公言している安倍首相にとっては耐えられない事に違いない。
しかもオスプレイの低空試験飛行は始まったばかりだ。これから末永く繰り返されるのだ。その都度、日本の対米属国ぶりを国民は痛感し、安倍首相はそんな日本の首相であり続ける。
米国に従わなければ日本の首相はつとまらなかったのがこれまでの日本だった。
しかし、これからは米国に隷従するだけでは日本の首相はつとまらなくなるということだ。
それほど米国の理不尽さが目に余るようになリ、日本の従属振りは世界でも稀な恥ずべき有様に行き着いているということだ。
繰り返して言う。私はオスプレイの本土低空飛行訓練の強行をあえて歓迎する。
その事によって日本国民も日本政府も、政治家もメディアも、対米従属から自立しなければ日本の未来はない事に気づくようにならなければならない。
それでも対米従属を変える事ができないようでは日本は間違いなく終る(了)。
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