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日銀総裁人事をめぐり、維新の国会議員団に激怒した橋下共同代表(右)と、松井幹事長
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130305/plt1303050712002-n1.htm
2013.03.05 ZAKZAK
★鈴木哲夫の核心リポート
「日本維新の会」の組織統治(=ガバナンス)に不安が拭えない。衆参57人を数える国政第3党だが、基本政策や選挙協力をめぐる見解が統一されていないのだ。橋下徹共同代表(大阪市長、43)が国会議員団にブチ切れたかと思えば、石原慎太郎共同代表(80)は体調不良で緊急入院した。参院選まで4カ月だが、大丈夫なのか。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が、知られざる維新の現状に迫った。
《今回、国会議員の『橋下は口を出すな』という発言が報道に出ました。出所も把握しています》
《口は出しませんが、以後、維新の会にはかかわりません。皆さんで自由にやってください》
《国会の事は国会議員団に任せると言いましたが、政党がおかしな方向に行けば、代表として意見を言うのは当然だと思っています。それに対して反論があるなら、表で反論してくればいい。それを口を出すなと言うなら、どうぞお好きにやって下さい》
これは、橋下氏が27日、日銀総裁人事をめぐり、国会議員らに送りつけた怒りのメールだ。橋下氏は財務省OBの黒田東彦(はるひこ)アジア開発銀行総裁の起用に批判的だが、国会議員団からは同意意見が出て、揚げ句に議員の1人が「口出しするな」と発言したのだ。
結局、小沢鋭仁国対委員長が橋下氏に謝罪し、今後、連絡を取り合うことを約束して事は収まった。だが、この騒動が、維新の問題点を表している。1つは政党としての政策の柱で、もう1つはガバナンスだ。
ある公明党幹部が政策について語る。
「私が『あれっ?』と思ったのは通常国会の代表質問。平沼赳夫国会議員団代表が最初に取り上げたのが『皇統』。平沼さんの考えを否定するつもりはないが、維新初の代表質問だから、私は『地域主権や道州制』を言うと思っていた。党内で、政策のすり合わせや優先順位も話し合われていないのだろう」
そして、ガバナンス。同幹部は続ける。
「平沼さん以外にも、片山虎之助(参議院議員団会長)、園田博之(国会議員団幹事長代理)、松野頼久(国会議員団幹事長)さんら、経験や寝技など役者が違う。国会(東京)と大阪で東西に離れていたら、こっち(国会議員団)が勝手に動くに決まっている」
2月の原子力規制委員会の同意人事では、党は「賛成」という申し合わせをしながら、採決では、石原、平沼両氏が反対した。橋下氏は「立つのが面倒だったんじゃないですか」と軽くかわしたが、「内心は穏やかじゃなかったはず。統制不能の危機感から、メール騒動につながった」(維新大阪府議)と話す。
また、今年夏の参院選に向けて、いま維新国会議員らは水面下で他党からの引き抜きを仕掛けている。民主党の現職参院議員や、衆院選の落選組もターゲットだが、ここでも党運営の脆弱さを露呈している。
「旧知の維新議員から誘われ、正直揺れました。そこで、『選挙責任者に会わせてほしい』と頼んだら、『責任者は誰だろう? 橋下さんとはそんなに付き合いないし…』と。組織が出来上がっていないんですね」(落選議員)
維新の新人議員はこう話す。
「体調不良もあるのか、石原氏は議員団の会合に出ないことが多い。旧太陽の先輩らは言いたい放題で、『石原さんの言うことは気にしなくていい』『参院選が終わったら辞めるんじゃないか』と話しています。以前、『維新、7分裂状態』との記事が出ましたが、政策もバラバラで一歩も引かない。最後はいつも『幹部一任』ですね」
こうした溝を解決して、政策や党運営などで一致するには、「橋下さんが国政に来るしかない。参院選に出るしかない」という声が、新人議員中心に強まっている。
政策の違いも議論もいいが、政党である以上、ガバナンスや党の矜持は絶対条件である。「維新」を産み、既成政治を壊してほしいと支持を得た橋下氏。自身の参院選出馬や、老かいな面々への対応が注目される。
■すずき・てつお 1958年生まれ。早大卒。テレビ西日本報道部、フジテレビ政治部などを経て、現在、日本BS放送報道局長。著書に「政党が操る選挙報道」(集英社新書)、「汚れ役」(講談社)など。
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